保険外交員の雇用形態とは?正社員、契約社員、個人事業主の特徴を解説
保険外交員の仕事に興味があるものの「どんな雇用形態があるのか」「どの雇用形態が自分に向いているのか」と気になっている人も多いのではないでしょうか。
保険外交員の仕事には3つの雇用形態があり、それぞれ特徴が異なります。
本記事では、保険外交員にはどのような雇用形態があるのか、雇用形態それぞれのメリットとデメリット、平均年収について解説します。
保険外交員の仕事に興味がある人や、転職・就職を考えている人は、ぜひ参考にして下さい。
保険外交員の雇用形態
保険外交員には大きく分けて次の雇用形態があります。
- 正社員
- 契約社員
- 個人事業主
ここでは、上記の雇用形態について詳しく解説します。
正社員
正社員とは、保険会社から直接雇用されて働く保険外交員を指します。
web上の求人数で比較したところ保険外交員の約8割以上を占めており、求人のほとんどは正社員と言っても過言ではありません。
正社員には雇用期間の定めがないため、長期間安定して働ける点が特徴です。
また、正社員は雇用保険への加入が義務づけられているため、何らかの理由で離職した場合に、収入を得ながら次の仕事を探せます。
給与形態は「固定給+歩合制」の場合が多く、安定した収入を得ながら高い報酬を目指せます。
契約社員
契約社員とは、保険会社と有期労働契約を結んで働く保険外交員を指します。
保険外交員に占める割合は約1割程度で、求人は決して多くありません。
契約社員の雇用期間は原則として最長3年と定められており、契約が更新されない場合は退職となる点に注意が必要です。
給与形態は月給制の場合が多く、会社によっては時給制の場合もあります。
一方、雇用保険や社会保険へ加入できるかどうかは、契約期間や労働時間によって異なります。
契約社員として外交員を目指す場合は、勤務条件だけでなく雇用保険や社会保険へ加入できるかどうかも確認する必要があるでしょう。
個人事業主
保険会社と雇用契約を結ぶ正社員や契約社員と異なり、業務委託契約を結んで働くのが個人事業主です。
保険外交員に占める割合は1割弱程度で、求人数は限られています。
個人事業主の給与形態は完全歩合給で、営業成績次第では高い報酬が見込めますが、契約を取らないと収入が得られません。
高い営業スキルが必要なため、保険営業や他業種の営業経験がある人に向いた雇用形態と言えるでしょう。
個人事業主は、会社の社会保険に加入できず、自分で国民年金や国民健康保険へ加入する必要があります。
また、雇用契約がないため、給料の保証がなく雇用保険へ加入できない点にも注意が必要です。
【雇用形態別】保険外交員のメリット・デメリット
保険外交員の仕事は、雇用形態によってメリットとデメリットがあります。
転職を考える際は、雇用形態ごとのメリットとデメリットを考慮する必要があります。
正社員のメリット
正社員は、安定した雇用と収入を得られる点がメリットです。
原則として固定給が支払われるため、長期欠勤など特別な事情が無い限り安定した収入が得られます。
また、社会的な信用度が高い点もメリットの1つです。
正社員のデメリット
正社員は安定した雇用が得られる反面、転勤や異動がある点はデメリットの1つです。
また、正社員の保険外交員は一般的にフルタイムで働くため、プライベートを優先しにくい点もデメリットです。
契約社員のメリット
契約社員は業務内容や勤務時間が契約によって決められており、正社員に比べて仕事の負担が軽い点はメリットの1つです。
また、契約社員は原則として転勤や異動がない点もメリットと言えます。
契約社員のデメリット
契約社員の雇用期間は最長3年と定められているため、雇用が安定しない点は大きなデメリットです。
契約が更新されない可能性もあるため、常に転職を考えておく必要があります。
また、契約社員の保険外交員は昇格や年収アップの可能性が低い点もデメリットです。
契約更新の際に報酬の交渉が可能な場合もありますが、正社員に比べると年収アップの余地は低いと言えるでしょう。
個人事業主のメリット
個人事業主の保険外交員は、勤務時間を自分で決められます。
プライベートを優先したり、好きな時間に働ける点は、正社員や契約社員の保険外交員にはないメリットと言えます。
また、個人事業主の保険外交員は、自由に副業できる点もメリットの1つです。
個人事業主のデメリット
個人事業主のデメリットとして、雇用や収入が安定しない点が挙げられます。
また、個人事業主は会社員と異なり、社会保険料が全額自己負担である点もデメリットです。
【雇用形態別】保険外交員の平均月収
保険外交員への転職を考える際に、大きなポイントになるのが「どれ位の収入が見込めるのか」という点ではないでしょうか。
ここでは、保険外交員の平均年収を雇用形態別に紹介します。
正社員の平均月収
厚生労働省が2024年に発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」を産業別にみた保険・金融業の正社員の平均月収は約40.3万円でした。
ただし、年収の分布は幅広く、営業スキルや資格、勤務先によって大きな差がみられます。
正社員の給与形態は「固定給+歩合制」の場合が多いため「どれくらいの歩合給が期待できるか」は会社選びの重要なポイントと言えるでしょう。
契約社員の平均月収
契約社員の金融業、正社員の平均月収は約25.5万円で、正社員の平均年収とは大きな差があります。
ただし、勤務条件によっては歩合給が支払われる場合もあるため、年収は営業成績によって大きく異なる可能性もあります。
応募にあたっては求人情報で歩合給の有無を確認すると良いでしょう。
引用元:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」(6) 雇用形態別にみた賃金
個人事業主の平均月収
個人事業主の平均月収は、国税庁の「民間給与実態統計調査」から算出したデータによれば、およそ210万円です。
引用元:国税庁「民間給与実態統計調査」(2−3 所得種類別人員、所得金額)より算出
正社員や契約社員の保険外交員と比較すると低いですが、個人事業主は他の仕事と兼業の場合もあります。
このため、一概に個人事業主の保険外交員は年収が低いとは言い切れません。
また、個人事業主の保険外交員は年収の分布が幅広い点が特徴です。
年収100万円以下の人がいれば、年収数千万円の人もいるため、個人事業主の保険外交員は働き方や営業成績によって年収が大きく異なると言えます。
自分に合う転職・就職先の選び方
保険外交員の仕事はノルマや目標が与えられる場合も多く、厳しい側面があるのも事実です。
やりがいを持って仕事をするには、次の点を考慮して自分に合う転職・就職先を選ぶ必要があるでしょう。
- 仕事内容が自分に合っているか
- 十分なサポート体制があるか
ここでは、上記内容を詳しく紹介します。
仕事内容が自分に合っているか
自分に合う転職・就職先を選ぶうえで、仕事内容が自分に合っているかどうかは大きなポイントと言えます。
保険外交員の仕事内容は、会社によって異なるためです。
Webや広告で集客する保険代理店、来店型保険ショップでは顧客が自ら相談や申込みしてくるケースが多く、主な仕事は顧客対応です。
一方、Webや広告で集客を行わない保険代理店は、訪問やテレアポなど新規顧客の開拓が主な仕事内容と言えます。
仕事内容は求人情報に掲載されているため「どんな仕事内容か」「自分に合っているか」を応募前にしっかりチェックしておく必要があります。
十分なサポート体制があるか
保険外交員の仕事は、高い営業スキルが求められます。
また、契約件数が増えるにつれて1人で多くの顧客を抱えることになります。
このため、研修やチームによるバックアップなど、十分なサポート体制があるかどうかも自分に合った転職・就職先を選ぶうえで大きなポイントです。
サポート体制は保険会社や保険代理店の求人サイトに掲載されている場合が多く、転職・就職先選びでは、ぜひチェックすべきポイントと言えます。
次の記事では、正社員の求人をしている会社をご紹介
本記事では、保険外交員にはどのような雇用形態があるのか、それぞれのメリットとデメリット、平均年収について紹介してきました。
「保険外交員の仕事がはじめて」「保険外交員としてキャリアを身につけたい」と考える人には正社員の雇用形態がおすすめです。
正社員であれば雇用が安定しているため、長期的なスパンで保険外交員としてスキルアップを望めるためです。
次の記事では、目的別に正社員の求人をしている会社を紹介していますので、ぜひあわせてお読みください。