保険営業の年収は完全歩合制か月給制か、給与形態や平均年収を解説
保険営業の年収は給与制なのか、それとも歩合制なのか気になる人は多いのではないでしょうか?
保険営業への転職を考えている場合、年収を事前に知っておくと転職活動に踏み切りやすくなります。
実際に歩合制を取り入れている会社はどのくらいあるのか、完全歩合制の会社はあるのか、ノルマの有無や保険営業の年収について本記事で詳しく解説します。
また、大手のプルデンシャル生命やメットライフ生命の給与形態についても紹介します。
一社専属よりも保険代理店の方が給与を上げやすいと目にする件にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
【結論】保険営業は基本給+歩合制の給与形態が多い
国内に拠点がある会社の保険営業の場合、基本給にインセンティブが加算される歩合制の給与形態が多い傾向にあります。
例として、日本生命保険相互会社、明治安田生命保険相互会社などが挙げられます。
歩合の内容としては、新規顧客の獲得や既存顧客からの追加契約、また紹介による契約で成績を上げるごとに支給される仕組みです。
保険営業は年収1,000万円以上稼ぐことも可能だと言われますが、それは基本給だけでは実現できません。
営業成績を積み上げると歩合が増え、収入アップに繋がります。
参考元:職業ルート(https://agaroot.co.jp/job/insurance-solicitor/)
完全歩合制の会社も存在する
国内に拠点がある保険営業の場合は基本給&歩合制の給与形態が多いと説明しましたが、一部では完全歩合制の給与形態を採用している企業もあります。
プルデンシャル生命保険株式会社やメットライフ生命保険株式会社のような外資系企業です。
完全歩合制は「完全」と名が付くように基本給はありません。獲得した契約数に応じて報酬が支払われます。
完全歩合制では契約が順調に獲得できている月はよくても、契約が少ない月は収入が減ってしまうため、生活が立ち行かなくなってしまいます。
生活の心配をなくして安心して働いてもらうために、入社後の一定期間は基本給を支給している会社が大半です。
完全歩合制に移行する期間については会社によって異なりますが、研修期間後2~3年を経て移行する会社が多いです。
完全歩合制に移行するまでに、自分で稼ぐための基盤づくりができるのはメリットといえます。
ノルマは存在する?
保険営業はノルマを課せられる場合がほとんどですが、保険代理店などノルマを設けていない会社もあります。
お客様に契約してもらわなければ利益は生まれず、会社の経営が成り立ちません。
そのため、会社の経営が成り立つバランスを考慮したうえで社員にノルマを課しています。
会社により異なりますが、新規契約のノルマ件数は月2件前後が一般的です。
月単位で見ると難なくクリアできそうですが、継続して達成しなければいけないと考えると、決して容易ではないでしょう。
ノルマがクリアできなくても解雇にはなりませんが、当然歩合は支給されません。
そのため、ノルマが達成できない期間が続けば収入が減り、十分な生活費を得られなくなってしまいます。
また、本人の評価にも影響してくるため、最低限のノルマは達成できるようアプローチを工夫する必要があります。
保険営業の平均年収
厚生労働省が2024年に発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」で算出したデータによりますと、保険営業の平均年収は約585.9万円です。
また、年齢別の年収を表でまとめましたので、転職時の参考にしてみてください。
また、年齢別の年収を表でまとめましたので、転職時の参考にしてみてください。
年齢 | 年収(万円) |
---|---|
~19歳 | 233.7 |
20~24歳 | 318.0 |
25~29歳 | 434.1 |
30~34歳 | 490.9 |
35~39歳 | 578.6 |
40~44歳 | 632.5 |
45~49歳 | 673.1 |
50~54歳 | 688.9 |
55~59歳 | 708.4 |
60~64歳 | 528.6 |
65~69歳 | 477.0 |
70歳~ | 414.5 |
保険営業への転職時は歩合の条件などを確認!
特に年収については月給制&歩合制なのか、もしくは完全歩合制なのか必ず確認しましょう。
先述した通り、国内に拠点がある保険会社の場合は月給制プラス歩合制で、外資系は完全歩合制が一般的です。
月給や歩合の金額は法律で定められているわけではありません。
基本給は少なく歩合の支給額が高いなど、会社によって異なります。
歩合についても1件当たりいくら支給されるのか、最低ノルマ件数はどのくらいあるのかなどは応募前に確認しておきましょう。
保険営業が年収を上げる方法3選
保険営業は歩合で年収が決まる部分が多く、努力次第でさらに年収を上げられます。
以下では保険営業が年収を上げる方法を3つ紹介します。
- 保険関係の資格を取得する
- 既存顧客から新規顧客を紹介してもらう
- アプローチ方法を工夫する
方法① 保険関係の資格を取得する
保険営業で年収が高い人に共通しているのは、知識に貪欲であることです。
社会情勢が日々変化しているように、保険業界も常に変化しています。
定期的に新しい商品が展開されますし、保険に関する法律も変わります。
「病気に備えておきたい」「子どもが生まれたので保険を見直したい」など、顧客のニーズに応えられるよう、多くの知識を蓄えておかなくてはなりません。
そのため、年収を上げるには知識を貪欲に取り入れるのが近道です。
分かりやすいのは保険関係の資格を取得することでしょう。
保険業界で働くなら「保険募集人」の資格は必須ですし、キャリアアップや年収アップを狙うなら「ファイナンシャルプランナー」の資格も検討してみましょう。
方法② 既存顧客から新規顧客を紹介してもらう
保険営業が年収を上げるには最低限のノルマを達成するのはもちろん、会社から期待されている以上の契約を獲得するのが大切です。
地道に足を使うのもひとつの手段でしょう。
しかし、効率を重視するなら自分の顧客から新しい顧客を紹介してもらうのもおすすめです。
元々加入してくれている顧客は保険の良さを十分に理解しています。
そのため、営業自身がアプローチするより良いプレゼンターとなってくれるでしょう。
方法③アプローチ方法を工夫する
保険営業にはトークマニュアルがありますが、年中マニュアル通りに営業しても思うような成果は上がりません。
顧客によって保険に求めるものは異なるため、相手の話を聞きながらニーズを満たせる保険商品を提案する必要があります。
年収アップを目指すなら高額保険の提案も選択肢として入れておきましょう。
無理に勧めるとクレームの元になるので注意は必要ですが、高額保険の契約が成立すれば歩合として還元されます。
保険の話を進める中で高額保険を勧めても大丈夫な相手かどうか、見極める観察力を養いましょう。
一社専属より保険代理店営業の方が給与を上げやすい場合も
一社専属とはひとつの会社に所属し、専属で保険商品を売ることを指します。
対して、保険代理店営業は複数の会社の保険を扱う代理店に所属して保険商品を売ります。
「どちらが稼げるの?」と気になる所ではありますが、実際は会社によって変わるため、一概にどちらが絶対に稼げるとは断言できません。
しかし、傾向としては一社専属より保険代理店の方が給与を上げやすい可能性があります。
理由として、契約時に保険会社から代理店に支払われる「手数料」に秘密があります。
手数料は保険会社によって差があるものの、商品によってランクが分かれているのが特徴です。
ランクが高い保険契約を獲得できれば高額の手数料を得られるため、代理店営業の方が利益を上げやすいと言われています。
まとめ:保険営業の年収は歩合によって大きく変わる!
本記事では保険営業の年収は歩合制なのかを紹介しました。
保険営業は月給制プラス歩合制が一般的です。
ただし、ほとんどが国内に拠点を置く保険会社の場合となり、外資系保険会社の場合は完全歩合制が多いため注意が必要です。
保険営業の平均年収は約708.4万円で、55~59歳をピークに高くなる傾向があります。
しかし、これはあくまでも平均値にすぎません。
ファイナンシャルプランナーの資格を取得したり、既存顧客から新規顧客を紹介してもらったりと、年収を上げるための工夫を自分で考える必要があります。
また、保険代理店の営業は支給される手数料が高く、一社専属より稼げる場合もあるため転職時の選択肢に入れてもいいでしょう。
ただし、保険営業の歩合や条件は会社によって異なります。求人票をよく見て、自分の希望を満たせる保険会社へ転職を決めましょう。