保険業界の求人動向から見る転職のメリット!年収相場についても解説

「今の仕事では将来への不安を感じる」
「保険業界は自分に合うだろうか」
保険業界への転職を検討している一方、新しい環境が自分に合うか不安な方もいるでしょう。
保険業界は、人々の生活を支える重要な役割を担っており、さまざまな職種で活躍できます。
本記事では、保険業界の転職動向を解説します。
仕事内容やメリットも紹介するので、保険業界への転職を検討している方は、参考にしてください。
保険業界の転職動向
保険業界は日々変化する経済状況や、人口減少・少子高齢化などの社会構造に対応しながら、顧客のニーズに応えなければなりません。
転職市場では、人材不足の深刻化やコロナによる採用控えの反動や非対面の営業が増えている背景から保険業界内外からのニーズが高まり、活発な動きが見られます。
保険業界の転職について、詳しくみていきましょう。
業界内での転職が多く、異業種からの転職者も増加傾向にある
保険業界では、専門知識や経験が活かせる業界内からの転職が依然として主流です。
業界特有のスキルを持つ人材は即戦力として評価され、営業職や専門職への転職が多い傾向にあります。
一方、近年では異業種からの転職も少なくありません。
例えば、SE(システムエンジニア)やWebデザイナーなどのIT業界出身者なら、スキルを活かして保険商品の開発に貢献できます。
保険業界は多様性が増し、転職者にとってキャリアアップや新たに挑戦しやすい環境が整っているといえるでしょう。
未経験で転職は可能?
未経験者でも保険業界への転職は十分に可能です。
保険業界には営業職や専門職などさまざまな職種があり、未経験者向けの研修制度や教育プログラムを用意している企業も多くあります。
顧客とのコミュニケーションを重要とする保険業界において、対人スキルが高い人材は、未経験者でも活躍できる可能性が高いといえます。
未経験で転職を検討している方は、自分自身の強みを明確にするのが重要です。
主な職種と仕事内容
保険業界へ転職を検討する際には、自分のスキルに合った職種を選ぶのが重要です。
主な職種と仕事内容について紹介するので、参考にしてください。
営業職
保険商品の提案・販売を行う営業職は、対象となる顧客によって分類されます。
- 法人営業(ホールセール)
- 個人営業(リテール)
法人営業は対象が企業や団体であり、火災や事故による損失を防ぐリスク管理や、従業員に対する福利厚生の一環として保険を提案します。
企業の規模や特性を理解し、保険プランを提案する能力が必要です。
家庭や個人を対象とする個人営業は、顧客の家族構成やライフプランに合わせた保険の提案が求められます。
契約後も定期的に顧客のニーズを把握し、現状に合わせたサービスの提供が重要です。
専門職
保険業界の専門職は、以下のように分類されます。
- アクチュアリー
- アンダーライター
アクチュアリーの仕事内容は、商品開発や保険料率の算出などを行う数理業務です。
例えば、自動車事故の発生率や生存率・死亡率などの算出と、データをもとに保険料を算出します。
アンダーライターは、顧客の健康状態や職業・過去の事故歴などから考慮し、保険を引き受けるか否かを判断する仕事です。
具体的には、申し込み内容や健康診断書などから入院・死亡の可能性を見極め、保険の引き受け可否を判断します。
専門職の仕事は、高度な知識やスキルを活かして保険業界の発展に貢献できる仕事です。
バックオフィス
バックオフィスは、保険業界における重要な職種の1つであり、会社全体の運営を支える役割を担っています。
バックオフィスの仕事に含まれる業務は、以下のとおりです。
- 総務
- 人事
- 経理
具体的な仕事内容は、契約管理や顧客情報のデータベース更新など、多岐に渡ります。
バックオフィスは、社内の他部署と連携しながら業務を進めるケースもあるため、コミュニケーション能力や協調性も欠かせません。
保険業界におけるバックオフィスの役割は表に見えませんが、顧客満足度を向上させたり、会社の信頼性を支えたりするうえで重要な存在です。
保険業界へ転職するメリットはある?
保険業界への転職は、キャリアアップや安定した職を求める方にとって、良い選択肢といえます。
具体的なメリットを解説するので、転職を検討している方はぜひチェックしてください。
保険や公的制度について学べる
保険業界に転職するのは、生命保険や医療保険をはじめとする保険商品や公的制度について深く学べる絶好の機会です。
私たちの生活や財産を守るうえで重要な役割を果たしている保険は、仕組みが複雑で理解しにくいと感じる方も多くみられます。
保険業界では顧客の状況やニーズに合わせたプランを提案するために、保険や国の制度など、幅広い知識を学ぶ必要があります。
習得した知識は、顧客からの信頼を得られるだけでなく、自分自身や家族の生活設計にも役立つでしょう。
さまざまな面でのスキルアップできる
保険業界への転職は、職種ごとにスキルアップの機会を提供してくれます。
例えば、営業職なら顧客とのコミュニケーション能力や提案力が向上し、専門職なら専門知識や分析能力を深められるでしょう。
保険業界は新しい商品やサービスが次々と登場するため、常に最新の情報を学ぶ必要があります。
学習意欲が高い方にとって保険業界は、スキルアップし続けられる魅力的な環境です。
頑張り次第で収入がアップする
保険業界のなかでも営業職は成果主義の傾向が強く、頑張り次第で収入を大きくアップできます。
高い目標を達成すれば、成果に応じた報酬であるインセンティブの獲得も可能です。
専門職やバックオフィスでも、スキルアップや資格取得に応じて昇給や昇進の機会があります。
保険業界は専門知識と経験が重視されるため、スキルを磨くほど他業界よりも高い収入が期待できる点も、転職するメリットの1つです。
気になる平均年収を他業界と比較してみた
保険業界の平均年収と、他業界の平均年収を比較しました。
保険業界への転職を検討している方は、参考にしてください。
保険業界の平均年収
保険業界の平均年収を、以下にまとめました。
保険営業の平均年収 | 全体業界の平均年収 | |
---|---|---|
男性 | 800万円 | 266.7万円 |
女性 | 459.1万円 | 251.6万円 |
男女計 | 585.9万円 | 260.4万円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より算出
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2023/
男女ともに、保険営業の方が全体業界の平均年収を大きく上回る結果となりました。
保険営業は業績次第で高収入が期待できるため、転職して収入アップを実現したい方におすすめです。
産休・育休などの福利厚生が充実している企業も多く、女性も活躍できる場であるといえるでしょう。
他業界の平均年収
金融業・保険業と他業界の平均年収を以下にまとめました。
業種 | 男女計 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
金融業、保険業 | 653.9万円 | 817.1万円 | 499.7万円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 652.4万円 | 672.9万円 | 526.2万円 |
学術研究、専門・技術、サービス業 | 651.7万円 | 708.4万円 | 506.0万円 |
宿泊業、飲食、サービス業 | 374.4万円 | 426.7万円 | 310.8万円 |
建設業 | 615.7万円 | 646.7万円 | 453.2万円 |
情報通信業 | 598.1万円 | 643.8万円 | 486.3万円 |
卸売業・小売業 | 490.1万円 | 554.5万円 | 373.5万円 |
製造業 | 510.3万円 | 567.5万円 | 398.1万円 |
運輸業・郵便業 | 479.6万円 | 498.8万円 | 373.3万円 |
医療・福祉 | 464.6万円 | 558.9万円 | 423.9万円 |
サービス業(他に分類されないもの) | 430.1万円 | 476.1万円 | 347.7万円 |
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より算出
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2023/
男女計と男性では、金融業・保険業において1番高い平均年収となりました。
女性でも3番目に高い平均年収であり、医療や福祉などのように専門的な資格がなくても高収入を得られる点は金融業・保険業の強みでしょう。
記事まとめ
保険業界は未経験者でもチャレンジしやすく、専門知識やスキルを身につけながら、社会貢献できる、転職するのに魅力的な業界です。
顧客のニーズに合わせた提案で感謝される喜びを感じられる営業職や、高度な知識を活かして活躍できる専門職など、さまざまな選択肢があります。
専門的な知識が深まったり、スキルアップできたりとメリットも多く、頑張り次第では収入アップも目指せます。
転職を検討している方は、「保険業界がきついと言われる7つの理由!転職前に読んでおきたい真相」もぜひご覧ください。