【保険募集人の雇用形態】業務委託がNGになった背景と正社員になるメリット

保険募集人の雇用形態とは?業務委託が禁止になった理由と正社員のメリット

【保険募集人の雇用形態】業務委託がNGになった背景と正社員になるメリット

保険募集人への就職や転職を考える際に「どのような雇用形態があるのか」と気になる人も多いでしょう。

保険募集人は過去に多かった業務委託が廃止され、現在では正社員の雇用形態が主流になっています。

本記事では、保険募集人の雇用形態として業務委託が規制された背景、正社員で働くメリット、正社員の保険募集人に向いている人の特徴を解説します。

保険募集人の仕事に興味のある人、保険募集人の雇用形態について知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

【保険募集人の雇用形態】業務委託が禁止になった背景

【保険募集人の雇用形態】業務委託が禁止になった背景

保険募集人の雇用形態として長年の間、主流となってきたのが業務委託です。

業務委託の雇用形態は、平成12年に実施された保険業法の改正により可能となりましたが、現在では禁止されています。

ここでは、保険募集人への業務委託とは何か、業務委託の雇用形態が禁止された理由について解説します。

【事前知識】保険募集人への業務委託とは

保険募集人への業務委託とは、保険代理店が保険募集人資格を持つ第三者へ保険勧誘やアフターフォローを委託する保険販売方法です。

業務委託は「人件費を削減できる」「労務管理の負担が少ない」など、さまざまなメリットがあるため、保険代理店の雇用形態として急速に広がりました。

しかし、業務委託の雇用形態では「従業員の管理や監督が行き届かない」「適正さを欠く保険勧誘が横行する」など、さまざまな問題を抱えていました。

業務委託の雇用形態が廃止された理由

業務委託の雇用形態が禁止された理由は、保険代理店による業務委託が保険業法で禁止される「保険募集の再委託にあたる」と判断されたためです。

金融庁は、保険会社から業務委託を受けている保険代理店に対して、立ち入り調査や指導を行う権限を持っています。

しかし、再委託先である業務委託の保険募集人に対しては、調査や指導の権限を持たず、適正な管理や監督が行えません。

「顧客の不利益を招きかねない」として、金融庁指揮のもと関連法令が整備され、業務委託の雇用形態は禁止されました。

同時に保険代理店には、正社員や契約社員など直接雇用による保険募集人の採用が義務づけられました。

参照元: 社会保険労務士事務所カルテット 委託型募集人の適正化に向けて

雇用形態を正社員として働いた場合のメリット

雇用形態を正社員として働いた場合のメリット

保険募集人の雇用形態には、正社員と契約社員があります。

保険募集人が正社員として働くメリットは以下の通りです。

  • 安定した収入が得られる
  • 社会保険が完備されている

ここでは、上記のメリットについて詳しく解説します。

契約数に関係なく安定した収入が得られる

正社員の保険募集人には、原則として固定給で給与が支払われます。

安定した収入を得られる点は、正社員の雇用形態で働く大きなメリットです。

FP(ファイナンシャルプランナー)資格や保険募集人の上級資格の取得で手当が支払われる場合もあり、実力と努力次第で高収入を目指せます。

正社員は収入が安定しているため、社会的に高い信用を得られやすい点もメリットと言えます。

社会保険や労働保険が完備されている

社会保険や労働保険が完備されている点も、正社員の雇用形態で働くメリットです。

正社員には、厚生年金や雇用保険への加入が義務付けられており、社会保険制度や労働保険制度の恩恵を受けられます。

厚生年金 国民年金に上乗せされて支払われる年金制度。将来受け取る年金額が増えるため、老後の安定した生活につながる
雇用保険 失業した場合に在職時の賃金に応じた失業給付を受けられる制度。万が一失業した場合の安心につながる

また、正社員は厚生年金保険料や雇用保険料が会社との折半のため、毎月の保険料負担が小さい点もメリットです。

雇用型の保険募集人に向いている人の特徴

雇用型の保険募集人に向いている人の特徴

雇用型の保険募集人に向いている人の特徴は以下の通りです。

  • 時間管理ができる人
  • ルールや法令を守れる人

上記特徴に当てはまる人は、正社員や契約社員など「雇用型」と呼ばれる雇用形態を採用している保険代理店を選ぶとよいでしょう。

時間管理ができる人

正社員や契約社員などの雇用形態では労働時間が決められており、限られた時間の中で営業活動や契約書類作成などの業務をこなす必要があります。

最近では、勤務時間が比較的自由なフレックスタイム制も増えましたが、時間管理ができる人は雇用型保険募集人に向いていると言えるでしょう。

保険募集人の仕事は、指定された時間に面談対応するケースも多く、適切な時間管理ができる人は働くうえで大きな強みになります。

制度や法令を守る意識が強い人

ルールや法令を守る意識が強い人は雇用型保険募集人に向いています。

保険募集の仕事は、保険業法や消費者契約法でさまざまなルールや規則が定められており、法令の遵守や適切なリスクの説明が求められるためです。

ルールや法令を守る姿勢や適切な勧誘方法は、勤務先から適正な評価を得る重要な要素と言えます。

次の記事では、保険営業の種類や会社の選び方を解説

次の記事では、保険営業の種類や会社の選び方を解説

保険募集人の雇用形態として業務委託が禁止になった背景、正社員の雇用形態で働くメリットについて紹介してきました。

過去には、業務委託の雇用形態が多かった保険募集人の仕事ですが、現在では正社員の雇用形態が主流になっています。

正社員の保険募集人は安定した雇用が得られるだけでなく、高収入を目指せるため、魅力的な仕事と言えるでしょう。

次の記事では保険営業の種類、保険会社や保険代理店の選び方など気になる情報を紹介しています。

「保険営業にはどんな選択肢があるのか」「どうやって保険会社や保険代理店を選べばよいのか」など、気になる人は、ぜひあわせてお読みください。

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