保険営業への転職!年収アップの鍵はインセンティブ!付与ルールなど紹介!
保険営業は「辛い」「きつい」というイメージを持たれやすいのですが、成果が年収にしっかり反映される業界です。
顧客獲得に成功するとインセンティブが入りますが、保険会社によってインセンティブの制度は異なっています。
保険会社の歩合率や付与のルールなどを確認する際、保険業界のインセンティブや基本給与の相場が気になる人もいるでしょう。
本記事では、保険営業におけるインセンティブの相場や、基本給与について紹介していきます。
保険業界の営業職に転職を考えている人や、より良い条件の転職先を探している方は、ぜひ参考にしてください。
保険営業のインセンティブの相場
保険営業におけるインセンティブの付与条件や歩合率は、企業によって異なります。
歩合率の指標の1つとして給与体系によるインセンティブ率の違いがあり、それぞれの相場は以下の通りです。
歩合制 | フルコミッション | |
---|---|---|
報酬 | 基本給与+ インセンティブ制 |
完全歩合制 |
報酬制度 | 基本給与に加えて、ノルマや目標を達成した場合や、獲得報酬分の歩合が、インセンティブとして入る。 | 基本給与はなく、獲得した成果分だけ歩合で報酬が入る。 |
相場 | 年間保険料の 20~30%など |
年間保険料の 30~50% |
保険会社では、会社員の給与体系として、基本給与+インセンティブ制度(歩合制)が導入されている場合が大半です。
基本給与がある分、完全歩合制(フルコミッション制)と比べて、インセンティブ率はやや低めになっています。
外資系保険会社の場合、成果主義である会社が多く、完全歩合制(フルコミッション制)をとっていることが多いようです。
基本給与がない分、インセンティブの相場が高く設定されています。
基本給与+インセンティブ制(歩合制)の保険営業・相場
基本給与+インセンティブ制(歩合制)では、算出のベース金額や商材種類(生命保険・損害保険)によって相場が変わります。
基本給+インセンティブ制(歩合制)における、代表的なインセンティブの相場・付与ルールは主に3つあります。
- 年間保険料の20~30%が相場
- 保険営業・ノルマ超過分の粗利から10~20%が相場
- 設定された契約件数につき一律報酬
相場・付与ルールの計算例など、1つずつ見ていきましょう。
年間保険料の20~30%が相場
契約者が保険会社に支払う年間保険料のうち、20~30%が営業インセンティブの相場と言われています。
たとえば、月5万円の保険商品を1件販売した場合、年間保険料は60万円となり、インセンティブは以下の通りです。
- インセンティブ率20%の場合:60万円(年間保険料)×20%=12万円
- インセンティブ率30%の場合:60万円(年間保険料)×30%=18万円
月5万円の保険商品であれば、月に約1万円がインセンティブとして給与に上乗せされる計算になります。
保険営業・ノルマ超過分の粗利から10~20%が相場
保険営業が営業ノルマや目標を達成した場合に、ノルマ超過分の粗利から計算します。
保険商品や保険会社によって異なりますが、粗利率は20~40%程度です。
つまり営業インセンティブの相場は、ノルマ超過分の保険料粗利の10~20%程度になります。
仮定のケースで営業インセンティブの算出手順を見ていきましょう。
■仮定ケース
月間営業ノルマ:保険商品100万円分
実際の売上:150万円
粗利率:30%
インセンティブ率:20%
■計算手順
ノルマ超過金額=150万円-100万円=50万円
ノルマ超過分の粗利=50万円×30%=15万円
インセンティブ=15万円×20%=3万円
設定された契約件数につき一律報酬
新規顧客の獲得件数に応じて、一律〇万円のような営業インセンティブが発生するケースがあります。
1件ごとにインセンティブが入るケースや、5件獲得したら支給されるなど、会社によって付与ルールは異なります。
わかりやすい目標達成によって評価がつくのであれば、仕事への熱量が上がるでしょう。
完全歩合制(フルコミッション制)の保険営業・相場
完全歩合制(フルコミッション制)の保険営業は、基本給与がない代わりに高いインセンティブが設定されています。
完全歩合制(フルコミッション制)の相場は以下の通りです。
- 新規契約がとれた初年度は保険料の30~50%がインセンティブの相場
- 次年度以降に契約更新があれば保険料の5~10%がインセンティブの相場
大口の保険契約や長期にわたる契約が獲得できれば、次年度以降の収入も期待できる仕組みです。
トップ営業の中には年収1億円に達する人がいるなど、夢のある報酬形態といえるでしょう。
ただし、契約後1~2年の内に解約された場合、インセンティブの返金などペナルティが発生します。
そのため新規獲得だけでなく既存顧客へのサポートも保険営業の重要な仕事の1つと言えます。
業界の基本給与はどれくらい?年齢ごとの平均
保険営業の基本給与における相場は、厚生労働省の調査結果で明らかにされています。
本記事では「令和5年賃金構造基本統計調査」をもとに年齢ごとの相場を紹介します。
男性の平均基本給与(年齢、企業規模ごと)
年齢 | 全体 平均 |
企業規模 1,000人以上 | 企業規模 100~999人 | 企業規模 100~999人 |
---|---|---|---|---|
20~ 24歳 |
約25万円 | 約26万円 | 約24万円 | 約21万円 |
25~ 29歳 |
約36万円 | 約39万円 | 約28万円 | 約28万円 |
30~ 34歳 |
約42万円 | 約49万円 | 約32万円 | 約30万円 |
35~ 39歳 |
約53万円 | 約57万円 | 約50万円 | 約34万円 |
40~ 44歳 |
約62万円 | 約69万円 | 約46万円 | 約40万円 |
45~ 49歳 |
約70万円 | 約80万円 | 約55万円 | 約42万円 |
50~ 54歳 |
約65万円 | 約69万円 | 約61万円 | 約46万円 |
55~ 59歳 |
約67万円 | 約74万円 | 約52万円 | 約48万円 |
60~ 64歳 |
約40万円 | 約41万円 | 約39万円 | 約37万円 |
参照元:令和5年賃金構造基本統計調査(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&stat_infid=00004016368)
男性の基本給与は、年齢を重ねるごとに上がっています。
年齢に比例して重要な役職を任されるなど、仕事内容の変化もあります。
しかし、保険会社では前年度の営業成績が基本給与に反映される企業も多く、積み上げた業績によるので注意しましょう。
女性の平均基本給与(年齢、企業規模ごと)
年齢 | 全体 平均 |
企業規模 1,000人以上 | 企業規模 100~999人 | 企業規模 100~999人 |
---|---|---|---|---|
20~ 24歳 |
約22万円 | 約22万円 | 約22万円 | 約22万円 |
25~ 29歳 |
約24万円 | 約24万円 | 約24万円 | 約25万円 |
30~ 34歳 |
約27万円 | 約26万円 | 約30万円 | 約25万円 |
35~ 39歳 |
約29万円 | 約29万円 | 約32万円 | 約27万円 |
40~ 44歳 |
約30万円 | 約29万円 | 約35万円 | 約30万円 |
45~ 49歳 |
約32万円 | 約31万円 | 約36万円 | 約31万円 |
50~ 54歳 |
約31万円 | 約30万円 | 約41万円 | 約30万円 |
55~ 59歳 |
約33万円 | 約32万円 | 約37万円 | 約33万円 |
60~ 64歳 |
約32万円 | 約33万円 | 約22万円 | 約23万円 |
参照元:令和5年賃金構造基本統計調査(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&stat_infid=00004016368)
女性は男性に比べて大幅な給与アップは見られませんが、どの年齢でも一定水準を保っているのがわかります。
年齢を重ねても働ける環境、稼げる仕組みとなっています。
各保険会社の具体的な報酬イメージを掴む方法
より具体的に保険営業の給与イメージをつかむには、転職サイトなどの口コミを参照するのがおすすめです。
従業員や、過去に従事していた人の基本給与や営業インセンティブの相場に加えて、ボーナス・仕事内容や企業風土なども知れる有益な内容です。
中途採用された人の初任給なども参考にできます。
転職求人サイトを閲覧するにはユーザー登録が必要ですが、大半の場合は時間がかからず無料で完了します。
各保険会社で勤務した際の、具体的な報酬イメージをつかむのに役立つはずです。
他にも、保険会社や代理店の採用ページで報酬制度等を確認することで、希望している保険会社への疑問の回答も見つかるでしょう。
次の記事では保険営業の年収についてさらに深掘り
本記事では、保険営業のインセンティブ制度と基本給与の相場について紹介しました。
保険会社によって、インセンティブの歩合率や付与ルールは異なっています。
保険会社で多く採用されている基本給与+インセンティブ制(歩合制)での一般的なインセンティブ相場は以下の通りです。
- 年間保険料の20~30%
- ノルマ超過分の粗利の10~20%
- 獲得件数に対して一律報酬
完全歩合制(フルコミッション制)と比べると低めの相場ですが、基本給与がある分、安定した年収が魅力です。
完全歩合制(フルコミッション制)では、新規契約がとれた初年度は保険料の30~50%が相場と言われています。
基本給与はありませんが、年収は天井知らずとも言われている給与体系です。
インセンティブが得られる保険営業は、より多くの年収を求める人にとってやりがいを感じられる仕事と言えます。
次の記事で、保険営業の年収についてさらに深堀りしていきます。
保険営業の年収や待遇が気になる人や、より好条件での転職を検討している人は、引き続きチェックしてください。