貯蓄型医療保険のメリット・デメリットや掛け捨て型との違いを詳しく解説
「将来の医療費や老後の生活資金が不安」
「病気やケガに備えたいけれど、保険料を掛け捨てにするのはもったいない」
日々生活する一方で、将来の医療費や備えをどのように確保すべきか悩む方も多いでしょう。
貯蓄型医療保険は医療保障と同時に資産形成ができる仕組みを持ち、将来への安心を提供します。
今回は、無料保険相談を行なっている「保険のぷろ」が、貯蓄型医療保険の特徴や掛け捨て型との違いを解説します。
メリット・デメリットも紹介するので、貯蓄型を検討している方の参考になれば幸いです。
貯蓄型医療保険とは?
貯蓄型医療保険とは、病気やケガへの保障と並行して、将来のために資産形成もできる保険です。
入院や手術などの際に給付金を受けられるだけでなく、保険料の一部が積み立てられます。
積み立てたお金は、満期時や解約時に受理できます。
貯蓄型の種類や、掛け捨て型と違う項目を解説するので、参考にしてください。
貯蓄型医療保険は大きく分けて3種類
貯蓄型医療保険は、保障期間や目的によって大きく3種類に分類されます。
各保険の特徴を理解して、自分の目的に合った保険を選んでください。
1. 終身型医療保険(終身保障タイプ)
終身型医療保険は、生涯にわたって対象である契約者の保障が続くタイプの医療保険です。
病気やケガによる入院や手術などに備えられる保障が生涯続く終身型は、年齢を重ねても医療費の心配を軽減できます。
契約時に決まった保険料を払い続ける仕組みで、途中で金額は変わりません。
解約時には返戻金をもらえるため、途中で資金が必要になっても対応できます。
2. 定期型医療保険(一定期間保障タイプ)
定期型医療保険は、あらかじめ定められた一定期間のみ保障を提供するタイプの保険で、満期になると支払った保険料が戻ります。
契約期間は、任意で決められる傾向にあり、10年や20年または65歳までなど、自由に設定することが可能です。
受理できる金額は、保険料を支払う期間が長いほど高い反面、入院や手術による給付金を受けた場合は減額されます。
また、満期になると契約を更新できる商品もあるものの、年齢に応じて保険料が上がる可能性もあります。
終身型に比べて、加入時の保険料が比較的安く設定されている傾向にあるのが特徴です。
3. 学資型医療保険
学資型医療保険は、子どもの教育資金を準備するのを目的とした保険です。
子供の大学進学のタイミングなど、高額な費用が必要になる時期に満期を設定することで、満期保険金を入学費等に当てることができます。
契約者である親が死亡または高度障害状態になっても、以後の払い込みが免除となり、保証は継続できます。
親が万一の事態になっても教育資金を確保できるため、資金を準備したい方におすすめの選択肢です。
掛け捨て型との比較
手頃な金額で加入できる掛け捨て型医療保険は、貯蓄型と同程度の保障が受けられます。
貯蓄型と掛け捨て型の違いを、以下にまとめました。
貯蓄型 | 掛け捨て型 | |
---|---|---|
保険料 | 高い | 低い |
満期保険金 | あり | なし |
解約払戻金 | あり | なし |
貯蓄型と掛け捨て型の違いは、満期になった時や解約した際に返戻金があるか否かです。
掛け捨て型は、保険料が比較的安い代わりに、満期を迎えてもお金は戻りません。
一方、貯蓄型は掛け捨て型と比べて保険料を高めに設定しているものの、満期保険金や解約払戻金として、将来お金が戻るのが特徴といえます。
貯蓄型医療保険のメリット・デメリット
保障と並行して資産形成できる利点を持つ貯蓄型医療保険は、欠点があるのも事実です。
貯蓄型の利点と欠点を詳しく解説するので、参考にしてください。
貯蓄型医療保険のメリット
貯蓄型医療保険には、ほかの保険にはない独自の利点が存在します。
利点を理解すると、医療保障と資産形成の両方を賢く活用できるでしょう。
満期返戻金が受理できる
貯蓄型医療保険の利点は、保険期間中に病気やケガなどをしていなくても満期返戻金を受理できる点です。
貯蓄型で受理できる満期返戻金の金額は、以下の条件によって異なります。
- 加入した保険の種類
- 保険料を支払う期間
- 保険金額
ただし、保険期間中に保険金を受理すると、返戻金が減額されるケースもあるため、契約内容をよく確認しましょう。
医療保障と貯蓄が同時にできる
貯蓄型医療保険は保険料を保障と積立金に運用する仕組みで、保障を受けられるうえ、無駄のない資金活用が可能です。
病気やケガで医療費が必要になれば保障を受けられ、支払事由(※)に当てはまらなかった場合は、返戻金として貯蓄効果を実感できます。
(※)保険金・給付金・年金などを支払う事象
保険料の支払いを口座引き落としに設定すれば、計画的に積み立てられるため、貯蓄代わりとして利用可能です。
保障と貯蓄を別々に考える手間が省けるのも、良い点でしょう。
途中解約で解約返戻金を受理できる
万一、途中で解約しても一定額の返戻金を受理できるため、契約期間中に資金が必要になっても心配いりません。
解約返戻金は、緊急時の支出や生活費の補填などに利用可能です。
ただし、解約返戻金の金額は加入期間や保険料の支払い状況によって変動します。
加入して間もない時期に解約すると、払い込んだ保険料の総額よりも少ない金額しか戻ってこない場合が多くみられます。
解約を検討する際には、加入期間や返戻金の金額を確認し、慎重に判断しましょう。
老後資金の準備ができる
貯蓄型医療保険で受理できる満期返戻金と解約返戻金は、老後資金の一部として充てられます。
長期的かつ計画的に貯蓄を進める仕組みは、老後資金の確保と医療費の準備を同時に実現できます。
老後には、医療費増加や収入減少などが予想されるため、貯蓄型を通じて早いうちから備えておくと、将来の安心につながるでしょう。
貯蓄型医療保険のデメリット
貯蓄型医療保険には利点の反面、費用負担やリスクなどの欠点が存在します。
契約後のトラブルや後悔を避けられるように、契約前に欠点を理解しておきましょう。
保険料が割高
保障と資産形成を兼ね備えている貯蓄型医療保険は、掛け捨て型と比べて保険料が高く設定されています。
若年層や収入が不安定な方にとって保険料が高いと、長期にわたる支払いは負担に感じられるかもしれません。
無理のない範囲で契約できるよう、契約前に必要な保障内容と保険料の金額をしっかりと確認しましょう。
途中解約のリスク
貯蓄型医療保険は途中で解約すると、返戻金が今までに支払った保険料の合計額よりも少なくなる「元本割れ」を起こす可能性があります。
加入して間もない時期に解約すると、返戻金がほとんどない場合もあります。
解約時のリスクは、長期契約を前提とした貯蓄型に共通する課題です。
途中解約を視野に入れている方は最小限のリスクに抑えられるよう、契約条件や返戻率の推移を確認しましょう。
インフレリスク
将来受理する返戻金の価値は、物価が上がり続けるインフレの影響を受ける可能性があります。
物価が上昇すると、同じ金額でも購入できるものも減ってしまうため、実質的な返戻金の価値が目減りするインフレリスクを負うかもしれません。
将来のインフレ率を正確に予測するのは難しく、リスクの回避は困難です。
貯蓄型に加入する際は、インフレリスクも考慮に入れたうえで、ほかの貯蓄方法と組み合わせて検討すると良いでしょう。
どんな人が加入するのがおすすめ?選び方のポイントも解説
貯蓄型医療保険は、万一の備えと将来を見据え並行して資産形成したいと考える、以下のような方におすすめです。
- 貯金が苦手な方
- 掛け捨てはもったいないと考える方
- 保険料を長期間支払える方
貯蓄型は保険料の支払いを続けられると、自然にお金を貯められ、貯金が苦手な方でも無理なく資産形成ができます。
満期や解約でもお金を受理できるため、掛け捨てはもったいないと考える方におすすめです。
ただし、掛け捨て型よりも割高な保険料を長期間支払える、経済的に余裕がある方に向いているでしょう。
途中で解約してしまうと元本割れするリスクが高まるため、無理のない金額で必要な保障を設定するのがポイントです。
記事まとめ
貯蓄型医療保険は、医療保障と資産形成を並行して実現できるため、貯蓄が苦手な方にもおすすめの保険です。
終身型や定期型、学資型といった多様なタイプがあり、配偶者や子供などの家族構成やライフステージに応じて活用できます。
メリットの反面、高い保険料や途中解約時のリスクなどによるデメリットも伴います。
契約するか検討している方は、自分のライフプランや家計状況を明確にし、返戻率や保障内容を十分に確認しましょう。
掛け捨てタイプの医療保険について詳しく知りたいという方は以下の記事も参考にしてください。貯蓄型と掛け捨て型の両保険をしっかりと把握した上で、加入する保険を検討しましょう。