生命保険を解約する前に知っておきたいタイミングやデメリットを解説

生命保険を解約しようか迷っていませんか？

保険料の負担が大きくなったり、ライフスタイルの変化で生命保険の保障が不要に感じたりすることは珍しくありません。しかし、生命保険の解約には最適なタイミングやデメリットがあり、慎重に判断する必要があります。

本記事では生命保険を「解約した方がいいケース」「解約の最適なタイミング」「解約のデメリット」について詳しく解説。

また、解約手続きに必要なものや、保険会社に解約を言いにくいと感じる場合の対処法も紹介します。

後悔しない選択ができるよう、ぜひ最後までご覧ください。

生命保険を解約した方がいいケースとは？こんな人は見直しが必要

生命保険を解約するか迷ったとき、まず考えるべきなのは「本当に解約が必要かどうか」です。

生命保険の解約を決断する前に、解約した方がいいケースを確認し、自分の状況と照らし合わせてみましょう。

解約した方がいいケース①保険料の支払いが負担になった場合

収入が減少したり、家計の支出が増えたりすると、生命保険の保険料が負担になることがあります。

特に、保険料をこの先も継続して長期間払い続けることが厳しいと感じる場合は、解約を検討するべきかもしれません。ただし、解約すると保障がなくなるため、家計を見直しながら慎重に判断しましょう。

解約した方がいいケース②保障内容がライフスタイルに合っていない

結婚や出産、子どもの独立など、ライフステージが変わると必要な保障内容も変化します。例えば、子どもが成人して教育費の負担がなくなった場合、保障が過剰になることがあります。

ライフステージの変化に保障内容があっていない場合は解約を検討しても良いでしょう。

また、逆に医療保障を手厚くした方がよいケースもあるため、現在のライフプランに合っているか確認しましょう。

解約した方がいいケース③他の保険に乗り換える場合

保険商品は世の中に大変数多く存在します。色々な広告を見たり新商品が出る中で現在加入している保険よりも、保険料が安く、保障内容が充実している商品が見つかることもあるでしょう。

このような場合は、新しい保険への加入手続きを進めた後で、現在の生命保険を解約するのが理想的です。解約と同時に新しい保険に移行できるよう、手続きのタイミングには注意しましょう。

生命保険の解約のタイミングはいつがいい？

もう一つ知っておきたいのが解約の「タイミング」について。

生命保険の解約は、タイミングを誤ると損をする可能性があります。解約の適切な時期について理解しておきましょう。

解約を検討する際のポイント

まずは解約前に確認してほしいポイントについてです。生命保険の解約を検討する際は、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。

損しない解約のベストなタイミングはいつか？

生命保険の解約は、タイミングを間違えると損をしてしまう可能性も。保険料の負担を減らしたい、必要性を感じなくなったからといってすぐに解約するのではなく、いくつかのポイントを押さえて慎重に判断しましょう。

タイミング①ライフステージの変化がある時

結婚や出産、子どもの独立、退職など、ライフステージの変化によって生命保険の必要性は変わります。例えば、以下のような状況では解約を検討する価値があります。

一方、まだ家族を養っている場合や、高額な医療費が必要になる可能性がある場合は、解約を慎重に考えたほうがよいでしょう。

タイミング②支払った保険料総額より解約返戻金が上回るタイミング

貯蓄型の生命保険を解約する場合、解約返戻金を受け取れます。しかし、契約してすぐに解約すると解約返戻金がほとんど戻らないことがあるので注意が必要。

特に、終身保険などの貯蓄型保険は、契約から10年以上経過すると解約返戻金が増える傾向があります。

もし解約を考えている場合は、自分の契約内容を確認し、解約返戻金が増える時期まで待つのも一つの方法でしょう。

タイミング③ほかの保障を確保できた時

生命保険を解約すると、当然ながら今まで受けていたもしもの際の保障はなくなります。

また解約後に病気や事故で新たに保険に入りたくなっても、健康状態によっては加入が難しくなることがあります。

特に高齢になってからの加入は、保険料が高くなりやすい点に注意が必要です。

解約を決める前に、以下の3つをチェックしておきましょう。

1. 新しい保険に加入する予定があるか
2. 会社の福利厚生や共済などで十分な保障があるか
3. 貯蓄や年金で医療費や生活費をカバーできるか

保険のぷろ
担当者

保障の代替手段を用意せずに生命保険を解約してしまうと、将来的に困る可能性があるため、慎重に判断することが大切です。

生命保険を解約するデメリットと注意点

生命保険の解約にはメリットを感じる人もいますが、デメリットも存在します。解約を決める前に、デメリットを把握しておきましょう。

デメリット①解約返戻金がもったいない？返戻率の確認を

生命保険の種類によっては、解約すると解約返戻金が受け取れる場合があります。

ただし、加入からの期間が短かったりする場合、返戻率が低く、支払った保険料よりも少ない金額しか戻ってこないことがほとんどでもったいないと感じる場合も。

そのため、解約返戻金の有無や金額を事前に確認しましょう。

デメリット②再加入が難しくなる可能性がある

一度解約すると、再加入の際に健康状態の審査が必要になることがあります。年齢を重ねるほど、病歴や健康状態によっては新しい生命保険に加入できなくなるリスクがあるため、将来のことも考えながら判断しましょう。

デメリット③解約後のリスクを考える

生命保険を解約すると、当然ながら死亡保障や医療保障がなくなります。万が一の事態が発生した際、家族の生活に支障が出ないかを慎重に考えましょう。

生命保険の解約に必要なものと手続き方法

生命保険を解約する際には、いくつかの必要書類があり、手続きの流れも決まっています。事前に準備をしておくことで、スムーズに解約できます。

解約に必要な書類や準備すべきもの

解約には、以下のような書類や情報が必要になります。

解約をスムーズに進めるために、事前に準備しておきましょう。

生命保険の解約手続きの流れ

生命保険を解約する際の手続きは、一般的に以下の流れで進みます。

1. 保険会社や担当の保険代理店に解約の意思を伝える
2. 必要書類を用意し、解約申請書を提出する
3. 保険会社が審査し、解約が確定する
4. 解約返戻金がある場合は指定口座に振り込まれる

手続き完了までには数日から数週間かかることもあるため、余裕をもって進めることが大切です。

生命保険を解約したいけれど保険会社に「言いにくい」と感じる場合の対処法

保険の担当者や保険会社に解約の意思を伝えるのが「言いにくい」と感じる人も少なくありません。ここでは補足としてスムーズに解約するための方法を紹介します。

まず生命保険の解約の理由を明確に伝え、強い意志を持って対応しましょう。「他の保険に乗り換える」「経済的な理由で継続が難しい」といった理由を伝えると、しつこく引き止められにくくなります。

解約を迷っている場合は、保険代理店やファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの方法です。代替案や別の保険の提案を受けることで、より良い選択ができるかもしれません。

まとめ

生命保険の解約は、「今の自分にとって本当に必要か？」をしっかりと見極めた上で判断することが大切です。

不要な保険を継続すると無駄な支出になってしまいますが、安易に解約すると将来必要になったときに新しく加入できないリスクも考えられるからです。

解約した方がいいケースやタイミングをしっかり確認し、デメリットも理解したうえで決断しましょう。

「解約した方がいいのか」「他の選択肢はないのか」と迷っている場合は、保険のぷろに相談するのも有効的です。

生命保険の解約を考える際は、慎重に判断し、納得のいく選択をしましょう。

菱村真比古

ファイナンシャルプランナー

10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士