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定年退職後の保険の見直し方のポイントは?社会保障制度だけでは不十分?
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定年後の保険見直しで知っておくべき保険の種類と公的保険制度を紹介

定年退職後は、年金生活や生活スタイルの変化に伴い、保険の内容を適切に見直すことで無駄な支出を抑えられます。

しかし、どの保険を見直すべきか、どういう商品がいいのか、専門的な知識がないと判断が難しい場合もあるでしょう。

今回は、無料保険相談を行っている「保険のぷろ」が、定年退職後の保険見直しに役立つポイントを詳しく解説し、最適な方法をサポートします。

定年退職後に保険の見直しを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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定年退職後の保険見直しの際の3つのポイント

定年退職後の保険見直しの際の3つのポイント

定年退職後において、保険の見直しポイントは3つあります。

保険見直しポイントを、それぞれ見ていきましょう。

高額な死亡保障は不要

定年退職後は、高額な死亡保障は必要ありません。

高額な死亡保障が必要なケースは、まだ小さな子供がいて、生活費や教育費などの支出がこれからかかる方です。

具体的に言うと、収入源である人物が亡くなった場合に、残された家族の生活が不安定になってしまう場合です。

定年退職後は、子供が成人して独立していることが多いため、費用の負担が必要ありません。

また、遺された配偶者の生活が不安だという方もいるかと思いますが、会社員で定年まで勤めた場合は、国民遺族厚生年金を受け取れます。

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ライフステージに合わない高額な死亡保障は定年退職後に不要なため、減額するか解約するか見直しましょう。

罹患リスクを考慮し、民間の医療保険を残す

年齢とともに生命をおびやかす病気のリスクが高まるため、定年退職後は民間の医療保障はできる限り解約せずに維持しておくことが重要です。

特に、健康状態が悪化し、生活習慣病や介護が必要な状態になった時、医療費や介護費用が家計に大きな負担をかける可能性が高いからです。

以下の表は、年齢別の入院・外来の受療率です。

年齢 入院(単位:人) 外来(単位:人)
20~24歳 141 2,321
25~29歳 198 2,692
30~34歳 246 3,043
35~39歳 257 3,174
40~44歳 273 3,480
45~49歳 345 3,745
50~54歳 478 4,285
55~59歳 664 5,113
60~64歳 895 6,113
65~69歳 1,207 7,951
70~74歳 1,544 9,649
75~79歳 2,204 11,527

参考:厚生労働省「令和2年患者調査の概況」

年齢が上がるにつれて、入院や外来での受療率が急激に増加していることがわかります。

退職後の60代以上になると、健康リスクが増し新たに医療保険に加入する場合、若い頃に比べて同じ保障内容でも保険料がかなり高くなります

また、一度生命保険を解約してから再加入を試みると、負担が大きくなってしまう可能性があるでしょう。

そのため、既存の医療保険に加入されている際は定年退職後でも継続することが、将来の健康リスクに備える賢い選択です。

個人年金保険は資金計画を立ててから検討する

老後の生活資金として個人年金保険の選択があります。

保険に加入する際は必ず、資金計画を立ててから自身の健康状態も考慮して検討しましょう。

まず、自分の年金がどれくらいもらえるのかを毎年届く「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認します。

年金額が公的年金だけで生活費をまかなえない場合、または、貯蓄だけでその不足分を補うことが難しい場合に、個人年金保険が有効な選択肢となります。

個人年金保険を申し込む際は、家計負担の少ない支払額に設定しましょう。

また、受給額をなるべく多く増やすための方法として、年金の受給開始時期を遅らせる「繰下げ受給」を選ぶことで、年金額を増やすことが可能です。

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公的年金制度の内容は将来変更される可能性もあるため、個人年金保険の利用も考慮して老後資金計画を立てていきましょう。

定年退職後に利用できる公的制度

定年退職後に利用できる公的制度

定年退職後には「高齢者医療制度」と「介護保険制度」2つの公的制度が利用できます。

2つの制度を考慮した上で、定年退職後の保険の見直しを行いましょう。

高齢者医療制度

高齢者医療制度は、「前期高齢者医療制度」と「後期高齢者医療制度(長寿医療制度)」の2つに分かれています。

前期高齢者医療制度は65歳から74歳の方が対象で、後期高齢者医療制度は75歳以上の方が対象です。

医療費の内訳は以下のとおりです。

  • 65歳から69歳:3割
  • 70歳から74歳:2割
  • 75歳以上:1割

かかった医療費に応じて、それぞれ自己負担割合が異なります。

しかし、いずれの場合も現役並みの所得がある方は、医療費の負担も現役世代と同じ3割負担となります。また、令和4年10月から、一定以上の所得がある75歳以上の方は、医療費の自己負担が1割から2割に引き上げられました。

参考:厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等(令和3年法律改正について)

介護保険制度

介護保険制度は、要介護状態にある方が訪問看護や訪問介護などの在宅サービスを自己負担額1割で利用できる制度です。

自宅での介護だけでなく、老人ホームなどの施設に入居した場合でも制度の対象となります。

高齢者や家族にとっては頼りになる制度ですが、所得が一定以上の方は、2割から3割の自己負担が必要です。

さらに利用額には上限があり、上限を超えた部分は全額自己負担となります。

また、施設に入居した際の住居費や、食費などの日常生活費は介護保険の対象外です。

制度だけでは十分でない場合もあるため、生命保険の見直しを行い、民間の医療保険や介護保険を活用して不足分を補うことが重要です。

【ライフステージ別】60代の保険の見直し方

【ライフステージ別】60代の保険の見直し方

60代の保険の見直し方をライフステージ別に3つご紹介します。

自分にぴったりの保険を見直していきましょう。

独身の場合

60代で独身の方は、将来の病気や介護に備えるため健康リスクを考え、死亡保険よりも医療保険や介護保険を中心に見直すことが重要です。

独身の場合は今後のリスクに備えるため、がんや生活習慣病に対する保障が大切です。

医療保険やがん保険は、一生涯の保障が得られる終身タイプを選び、長期的な安心を確保しましょう。

また、介護が必要になった後では、保険に加入できない場合もあるため、介護保険は早めに準備しましょう。

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死亡保険については、自分の葬儀費用を賄える程度の最低限の保障で十分です。

加入すべき保険
  • 終身タイプの医療保険/がん保険
  • 介護・認知症保険
  • 少額の死亡保険

夫婦(配偶者あり)の場合

60代夫婦の二人だけの生活では、老後に備えた健康保障が中心となります。

生活習慣病への対策として、終身タイプの医療保険やがん保険が適しています。

しかし、将来にわたって保険料の支払いが続くため、無理なく支払えるかを考慮することも大切です。

さらに、加齢とともに骨折や認知症などで介護が必要になるリスクが高まります。

いざという時に保険に加入できないことがないよう、早めに介護保険の加入を検討するのもいいでしょう。

加入すべき保険
  • 終身タイプの医療保険/がん保険
  • 介護・認知症保険
  • 少額の死亡保険

独立していない子供がいる場合

独立していない子供がいる場合は、万が一に備え子供の生活費や教育費の確保が必要です。

死亡保険に入っているのであれば定年退職後でもそのまま引き続き、入っていない場合は加入をおすすめします。

見直すタイミングとして子供が独立した時に、死亡保険の補償額を見直し、終身保険へ切り替えていきましょう。

終身タイプの医療保険は、一生涯変わらない保険料で、病気やケガによる入院や手術に備えられます。

定年退職後は、長期的に健康リスクに備えることが基本です。さらに余裕があれば、がん保険や介護保険の加入を検討していきましょう。

加入すべき保険
  • 死亡保険
  • 終身タイプの医療保険
  • がん保険
  • 介護保険

記事まとめ

記事まとめ

本記事では、定年退職後の保険見直しにおける重要なポイントについて解説しました。

定年後には、高額な死亡保障の見直しや、健康リスクを考慮した医療保険の維持、そして個人年金保険を検討する際の資金計画の重要性をしっかりと理解した上で保険の見直しを行いましょう。

さらに、生命保険や公的制度である高齢者医療制度、介護保険制度を活用することで、老後の保障をより効果的に整えることが可能です。

定年退職後のライフステージに合わせた適切な保険選びを行い、安心して健康な老後を迎えられるよう、ぜひ本記事の内容を参考にして保険を見直していきましょう。

どこに保険の見直しを相談したらいいかわからない方は以下の記事を参考に自分に合った保険相談サービスを探してみてください。

見直しにおすすめの保険相談先をランキング形式でご紹介しています。

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監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
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