保険の見直しで高くなるのはなぜ?契約更新時に見るべきポイント
保険に加入したきりで全く見直しをしていない方の中には、「保険は見直しが必要」とCMなどで耳にすることが増え、見直しをするとお得になるのか気になっている方も多いでしょう。
たしかに保険は適切なタイミングと正しい方法で見直しを行えば見直し前よりお得になることが多いです。
でも一方で「保険契約を見直したら保険料が高くなることがある」という意見もあります。これはどういうことなのでしょうか。
今回は、無料保険相談を行なっている「保険のぷろ」が、保険の見直しや更新で保険料が高くなるなどの損をしないためのポイントを分かりやすく解説します。
保険の見直しで保険料が高くなることはある?
実は保険の見直しによって見直し前より保険料が高くなることはあります。
保険契約を見直すことで保険料が高くなる理由は次のとおりです。
高くなる理由①見直し前の保険加入時より年齢が上がっている
保険契約の見直し後に保険料が高くなる理由のひとつは「見直し前より年齢が上がっていること」です。
保険の中でも年齢や性別、健康状態で保険料が決まる生命保険や医療保険は、基本的に年齢を重ねるにつれて保険料が高くなる傾向があります。
そのため加入している生命保険などを見直す場合、前の保険の加入時より年齢が上がっているために見直し前より保険料が上がってしまうというわけです。
高くなる理由②特約などをつけて保障を手厚くした
見直し前より保険料が高くなる理由は他にもあります。
例えば、保険契約の見直しを行った際、保障が十分でないことが分かり保険金額を増額したり特約などを追加した場合です。
保険契約の見直しを行う場合、保障を増やせば保険料が高くなることがありますので注意しましょう。
保障を見直すタイミング
保険契約の保障内容の見直しは適切なタイミングで行うことが大切です。
ここでは保障内容を見直す適切なタイミングを分かりやすく解説します。
定期型保険の更新時
生命保険や医療保険など定期型保険の更新時は見直しを行うのに最適なタイミングといえます。
これは定期型保険に加入している場合、更新時期を迎える度に継続するか解約するか他の保険に乗り換えるかを検討することになるためです。
見直しを検討せずそのまま継続してしまう方も多いですが、せっかくならもっと良い保障内容の保険がないか、加入中の保険の保障内容はニーズに合っているか確認してみましょう。
次回更新時にはぜひ見直しを検討してみることをおすすめします。
保険料の支払いを負担に感じたとき
保険料の支払いを負担に感じたときは結婚や妊娠などのライフステージの変化がなくても保険の見直しをすべきタイミングといえます。
これは保険料の支払いが大きな負担になり保険契約を継続できなくなったら保障を失うことになってしまうためです。
一般的に保険の見直しはライフステージに変化があったときが良い、といわれますが、保険料による支出が負担になった場合にはライフステージにかかわらず保険を見直すことをおすすめします。
健康状態に不安を感じたとき
健康状態に不安を感じたら保険の見直しを行うことをおすすめします。
医療保険や生命保険、がん保険などは健康状態によっては加入を断られる恐れがあるので健康状態が良好な間に加入しておくようにしましょう。
見直し・更新の際に損しないための5つのポイント
生命保険や医療保険など、保険契約の見直しや更新をする際には注意すべきポイントがあります。
保険の見直しや更新のタイミングや方法を間違えると損をしてしまう恐れがあるので注意が必要です。
ここでは保険の見直しや更新を行う場合、損しないためのポイントを5つ紹介しますのでぜひ参考にしてください。
①公的保障でカバーできる部分を知っておく
生命保険や医療保険の見直しでは必要保障額を確認するために公的保障でカバーできる部分を知っておくことが大切です。
例えば生命保険では万一の場合に備えて家族の生活費や子どもの教育資金を準備しておきたいというケースで保険金額を決めるために公的保障で受け取れるお金を考慮する必要があります。
遺族基礎年金や遺族厚生年金のような公的保障でいくら受け取れるかを把握しておけば備えておくべき適正な保険金額が分かり保険の見直しで損を防ぐ心配がありません。
また医療保険の保障額を決める場合も高額療養費制度や傷病手当金などの公的保障を考慮して保証金額を考えるのがポイントです。
実際に公的保障の確認を自分で行うのは難しいところがあるので、無料保険相談などでアドバイスを受けることをおすすめします。
②早期の解約や元本割れのリスクがある
終身保険や養老保険のように解約返戻金や満期保険金が支払われるタイプの保険を見直しする場合、解約のタイミングを間違えると元本割れのリスクがあるため注意が必要です。
元本割れとは解約時に受け取る解約返戻金の額が払い込んだ保険料の総額を下回る状態をいいます。
終身保険などの貯蓄型保険は契約期間が長いほど解約返戻金の額が大きくなるのが一般的で、一定の期間を過ぎたタイミングになると支払った保険料の総額を上回ります。
しかし、見直しのためにそのタイミングを待たずに解約すると元本割れしたり、場合によっては全くお金を受け取れないこともあるので注意が必要です。
貯蓄性型保険の見直しをする場合は、元本割れするデメリットと保険を乗り換えることで保険料が安くなるメリットを比較検討した上で行いましょう。
③更新型の保険は更新のたびに保険料が上がる
基本的に生命保険や医療保険の保険料は年齢を重ねるごとに高くなるため、更新型であれば更新の度に保険料が上がることになります。
そのため若い間は支払いが可能であっても、更新を続けるうちに保険料が家計を圧迫するようになるかも知れません。
実際に定年を迎えて年金暮らしになると、収入が減るのに保険料が上がることになり保険契約を続けられなくなるというケースも見受けられます。
このようなケースを避けるためにはある程度の年齢になったタイミングで更新型から終身型保険に切り換えるのがおすすめです。
高齢になってから保険を切り替えようとしても、健康状態に問題が見つかって新しい保険に加入できない恐れがありますので注意しましょう。
④保障内容と保障金額のバランスをみる
保険の見直しをする際には保障の内容と保障金額のバランスをみることが大切です。
保険は万一の場合に保障が受けられるものですが、保障を手厚くすればするほど保険料は高くなります。
もちろん非常時に手厚い保障が受けられるのはうれしいことですが、だからと言ってそのために高い保険料を払い続けていくのも大変です。
保険を見直すときには加入している保険の保障内容と保険金額、保険料のバランスをみて支払い続けることに問題がなく必要な保障が受けられるかどうかチェックするようにしましょう。
⑤ライフステージに応じて保障内容を検討する
若い頃に保険に入ってそのままになっている、とい方は意外と多くいます。
そのため見直しをすると加入当時は最適だったはずの保障内容が、現在では必要な保障が備わっていないというケースも少なくありません。
保険は常に現在のライフステージに合う保障内容を備えておくのが理想です。
保険を見直す際には加入する保険の保障が今現在のライフステージに必要な内容かどうかチェックし、不足部分は肉づけし、余分な部分はそぎ落として最適な保障内容を備えましょう。
保険の見直しをするメリットは、保険商品が日々進化しており保険に加入したまま放っておいた保険は時代やニーズに合わない内容になっている恐れがあるためです。
記事まとめ
今回の記事では保険の見直しで損をしないためのポイントを解説しました。
保険はいざという時に「加入しておいて良かった」と思える内容を備えておくためライフステージが変化したタイミングでの定期的な見直しが必要です。
医療保険に加入したまま一度も見直しをせずにいたら病気になった時差額ベッド代が全然足りず高額の自己負担をする羽目になった、というケースは決して少なくありません。
今回紹介したポイントを参考にして損をしないよう適切なタイミングで加入中の保険を見直してみましょう。