
子どもの終身保険ガイド|選ぶべき理由とメリット・デメリットを徹底解説
「子どものために保険に入っておいた方がいいの?」「終身保険って何?」と疑問に思っていませんか?お子さんの将来のために何かしてあげたいと考えるのは、親として自然な気持ちです。この記事では、子どものための終身保険について、基本的な知識から選び方のポイント、メリット・デメリットまでを、保険の知識がない方にもわかりやすく解説します。
終身保険とは?子どものための基礎知識
終身保険は、一生涯保障が続く生命保険です。契約者が亡くなった時に、決められた保険金が受取人に支払われます。通常の生命保険(定期保険)と違って、保障期間が一生涯続くのが大きな特徴です。
終身保険は「貯蓄性」と「保障性」を兼ね備えた保険です。保険料を支払い続けることで、死亡保障だけでなく、解約返戻金という形で資産を形成することもできます。
終身保険と学資保険の違い
「子どものための保険」と言えば学資保険を思い浮かべる方も多いでしょう。終身保険と学資保険には、どのような違いがあるのでしょうか。
比較項目 | 終身保険 | 学資保険 |
---|---|---|
目的 | 死亡保障・資産形成 | 教育資金の準備 |
保障期間 | 一生涯 | 満期まで(通常は子どもが18〜22歳頃まで) |
受取タイミング | 死亡時または解約時 | 入学時や進学時など、決められたタイミング |
主な特徴 | 貯蓄性と保障性を兼ね備える | 教育費用に特化した貯蓄 |
なぜ子どもに終身保険をかけるの?
「子どもにはまだ収入がないのに、なぜ生命保険が必要なの?」と思う方も多いでしょう。実は、子どもに終身保険をかける目的は、死亡保障というよりも将来の資産形成や保険の加入しやすさにあります。
子どもへの終身保険のメリット
- 若いうちから加入できる:保険料は年齢が上がるほど高くなります。子どものうちから加入すれば、安い保険料で一生涯の保障を確保できます。
- 将来の健康不安に備えられる:現在健康な状態で加入しておけば、将来病気になっても保障は継続します。
- 資産形成になる:長期間積み立てることで、解約返戻金という形で資産を形成できます。
- 教育資金としても活用可能:特約などを活用すれば、教育資金としても使える場合があります。
- 将来の独立や結婚時の資金に:成人後や結婚時の資金として活用できます。
子どもへの終身保険のデメリット
- 保険料負担が長期間続く:保険料の支払いは長期間続くため、家計への負担を考慮する必要があります。
- 貯蓄性だけを考えるなら他の選択肢も:単純な貯蓄目的なら、投資信託や学資保険など他の選択肢もあります。
- インフレに弱い面がある:長期的な物価上昇に対して、価値が目減りする可能性があります。
- 途中解約すると元本割れの可能性:特に加入初期に解約すると、支払った保険料より解約返戻金が少なくなります。
子どものための終身保険の選び方
子どものための終身保険を選ぶ際には、いくつかのポイントに注目すると良いでしょう。
保険料の払込期間を考える
終身保険の保険料払込期間には、「終身払い」「有期払い(10年・20年・60歳払済など)」の選択肢があります。子どものための終身保険では、親の経済的な負担を考えて、短期間で払い終える有期払いを選ぶケースが多いです。
払込期間 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
短期払い(10年など) | 月々の保険料は高いが、短期間で払込完了 | 現在の収入に余裕がある家庭 |
中期払い(20年など) | バランスの取れた保険料と期間 | ある程度計画的に準備できる家庭 |
長期払い(60歳払済など) | 月々の保険料負担は少ないが長期間継続 | 月々の負担を抑えたい家庭 |
保険金額の決め方
子どもの終身保険の保険金額は、将来どのように活用したいかによって決めると良いでしょう。一般的には300万円〜1000万円程度で設定されることが多いです。
- 大学進学資金として: 300〜500万円
- 独立や結婚資金として: 500〜800万円
- 将来の住宅購入の頭金として: 800〜1000万円
特約の選び方
終身保険には様々な特約を付けることができます。子どものための終身保険では、次のような特約が検討されることが多いです。
- リビングニーズ特約:重い病気になった時に保険金を前払いで受け取れる特約(通常無料)
- 災害割増特約:事故など災害で亡くなった場合に保険金が増額される特約
- 養育年金特約:契約者(親)が亡くなった場合に子どもの教育資金を年金形式で受け取れる特約
- 医療特約:入院や手術に備える特約(子どもの医療保障として検討する価値あり)
終身保険と子どもの年齢別活用法
乳幼児期に加入するメリット
子どもが乳幼児の時に終身保険に加入すると、最も安い保険料で一生涯の保障を確保できます。まだ病歴もないため、健康上の理由で加入を断られる心配もほとんどありません。
小学生〜中学生での活用法
この時期に加入しても保険料はまだ比較的安価です。教育費の増大する中学・高校・大学進学に備えて、計画的に資産を形成できます。
高校生以上での活用法
本人名義の終身保険として加入することで、成人後の資産形成の第一歩とすることができます。就職や結婚などの将来のライフイベントに備えた資金づくりになります。
よくある質問
子どもの終身保険の契約者は誰がなるべき?
一般的には親が契約者・被保険者を子ども・受取人を親とするケースが多いです。子どもが成人した後に契約者を子ども自身に変更することも可能です。
いくらぐらいの保険料になる?
0歳児に300万円の終身保険を20年払いでかける場合、月々の保険料は約5,000〜8,000円程度が目安です。もちろん保険会社や商品によって異なりますので、複数の保険会社で見積もりを取ることをおすすめします。
加入年齢 | 保険金300万円(20年払い) | 保険金500万円(20年払い) |
---|---|---|
0歳 | 約5,000〜8,000円/月 | 約8,000〜13,000円/月 |
5歳 | 約5,500〜8,500円/月 | 約9,000〜14,000円/月 |
10歳 | 約6,000〜9,000円/月 | 約10,000〜15,000円/月 |
途中で解約するとどうなる?
終身保険は貯蓄性のある商品ですが、加入初期(3年以内程度)に解約すると元本割れすることがほとんどです。長期的な視点で加入を検討しましょう。
まとめ:子どものための終身保険選びのポイント
子どものための終身保険は、将来の資産形成や保険加入のしやすさを確保するために選ばれることが多いです。選ぶ際のポイントをまとめると:
- 目的を明確にする:教育資金なのか、将来の独立資金なのか、何のために加入するのかを明確にしましょう。
- 家計への負担を考慮する:無理のない保険料設定で、長く継続できるプランを選びましょう。
- 複数の保険会社を比較する:同じ条件でも保険会社によって保険料や特約内容が異なります。
- 特約の必要性を検討する:必要な保障だけを選び、不要な特約はつけないようにしましょう。
- ファイナンシャルプランナーに相談する:専門家のアドバイスを受けることで、最適な保険選びができます。
子どもの終身保険は、一つの選択肢にすぎません。学資保険や投資信託、ジュニアNISAなど、お子さんの将来に備える方法は他にもあります。ご家庭の経済状況やお子さんの将来像に合わせて、最適な選択をすることが大切です。