生命保険
大学生に保険って必要なの?加入率やリスクから考えるおすすめの保障とは?
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大学生が加入すべきおすすめの保険はある?備えるべきリスクから考える必要性についてプロが解説

「大学生に保険なんて、まだ早い」と思っていませんか?

実は、通学中の事故や一人暮らし中の火災、アルバイト先でのケガなど、大学生でも“もしも”に備える必要がある場面は意外と多いんです。

とはいえ、どんな保険に入ればいいのか、自分に本当に必要なのかは判断が難しいですよね。

この記事では、大学生の保険の必要性や備えるべきリスク、おすすめの保険までわかりやすく解説します。

今のうちに保険について知っておけば、いざという時に安心ですので、ぜひ最後までご覧ください。

大学生に保険は本当に必要なの?直面するリスクについて

大学生に保険は本当に必要なの?直面するリスクについて

保険と聞くと「誰かが死亡した時にお金がもらえる」「家計を支える人が加入する」などといったイメージがあり、大学生の自分にはまだ必要ないと考える人が多いのではないでしょうか?

まず初めに、大学生はどのように保険について考えれば良いのか、直面するリスクについて理解しましょう。

保険は大人だけのもの?大学生が抱える疑問

「保険は社会人として働き出してから考えるもの」と思っている大学生は少なくありません。

実際、アルバイトで収入を得ていても、まだ親元で生活していたり、扶養に入っていたりするケースが多いため、自分で保険に加入している学生はそれほど多くないのが現状です。

しかし、大学生ともいえど病気やケガ、事故のリスクから完全に無縁とは言えません。

通学中の自転車事故や部活動・サークル中のケガ、旅行先の体調不良など、思わぬタイミングで医療費が発生する可能性があります。

さらに、最近では将来に備えて早めに保険加入する学生も増えており、その背景には、国や自治体からの保障制度ではカバーしきれないリスクへの意識の高まりが挙げられます。

「保険=大人のもの」というイメージはまだ根強いですが、大学生にとっても必要かどうかを一度考えてみるべき存在になりつつあるのです。

大学生が直面するリスクとは

大学生は自由な時間が多い分、外出して活動する機会も多くなります。そのため、必然と自身がケガや体調不良になるリスクや他人に損害を与えてしまうリスクも高まるのです。

特に、医療・賠償・火災の3つのリスクが高まります。

①医療(病気やけが)

大学生の20歳前後はまだまだ若いとはいえ、いつどんな時に病気にかかるか予測できません。

スポーツ中のケガやインフルエンザ、コロナ、食中毒など、学生生活を過ごす中で医療費がかかる事態は誰にでも起こり得ます。

例えば、大学への進学をきっかけに一人暮らしを始める場合、看病してくれる人が近くにいないと、医療機関への受診ができなかったり、遅くなってしまったりする可能性があり、重症化するリスクもあります。

さらに、運転免許が取得できる年齢にもなるため、レンタカーを利用して友達と遠出する機会が増えるなど、交通事故に遭うリスクが高まる年代でもあるのです。

②賠償(他人へのケガ・事故)

大学生になり、車やバイク、自転車を運転する機会が増えると、交通事故で他人にケガをさせたり他人の所有物を壊してしまったりする「賠償責任」を負うリスクが高まります。

以下のグラフは、令和5年度の人口10万人当たりの交通事故発生状況を表したものです。

人口10万人当たり交通事故発生状況のグラフ

免許取りたての18~19歳が飛び抜けて事故件数が多く、20~24歳も次いで事故が多く発生しています。

また、大学生協保険サービス「学生生活実態調査2023」によると、約46%もの学生が通学に自転車を利用しているようです。

実際に賠償金支払いが必要になったケースでは、自転車走行中に歩行者にぶつかってケガをさせたとして、917万円の高額な賠償責任が課せられた事例があります。

大きな収入や十分な貯蓄のない大学生にとって、このような高額な賠償金を支払うのは困難でしょう。

そのため、個人賠償保険などに加入し、万が一の事故の賠償責任に備えるのがおすすめです。

③火災(一人暮らしの場合)

大学進学をきっかけに一人暮らしをする場合、賃貸住宅の火災による被害についても考えなくてはなりません。

もし一人暮らしの家に火災が発生した場合、家具や家電、衣服などが燃えてしまい、同じものを買い直すとなると多額の費用が必要になります。

また、寝たばこやコンロの消し忘れなど、火の不始末により室内の壁紙や床、備え付けの家電などが燃えて壊れたりすると、大家さんから損害賠償を請求される場合もあるでしょう。

これは、火災に限らず台風や地震、津波などの自然災害の時にも言えることです。

一人暮らしで借りている賃貸住宅には、火災保険の加入が契約条件になっていることがほとんでどですが、物件によっては「建物のみ」対象で「家財」や「賠償責任」はカバーされていない場合もあるので、内容の確認が必要です。

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世の中の大学生の保険加入率はどのぐらい?

世の中の大学生の保険加入率はどのぐらい?

では、世の中の大学生はどのぐらい保険に加入しているのでしょうか。

加入実態を知り、自分がどのような保険に加入すべきなのか、参考にしてください。

20代の生命保険への加入率は約5割

大学生がどのぐらい加入しているという明確な公的データはありませんが、生命保険文化センターが公表している20代の生命保険加入率で見ていきましょう。

「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」によれば、20代の約5割が何らかの生命保険へ加入しています。

20代は社会人になったり、結婚をしてパートナーができるなど、さまざまなライフイベントが発生する年代のため、大学生のみの加入率を考えると3~4割程度と見るのが良いでしょう。

その多くは、医療費や対人保障など、最低限の備えに留まっています。

自分から積極的に加入している学生は少なく、親や学校を通じて加入しているケースが多いのが現状です。

加入している保険の種類

大学生が加入している保険の代表例としては、入院費用や手術費用をカバーする「医療保険」や大学生協などが提供する「学生総合保障制度」の2つが挙げられます。

学生総合保障では、学生生活にまつわる心配をすべてカバーする仕組みがあります。病気やケガはもちろんのこと、個人賠償責任や親が万が一亡くなった時の教育費などをまとめて保障しています。

また近年では、SNSトラブルやいじめ被害などに遭った場合の法的トラブルに対処するための弁護士費用の補償を付加できるものもあり、幅広いリスクに対して備えることができます。

保険に加入していない理由とは?考えられるリスクも

大学生①
大学生①

親の保険で大丈夫

大学生②
大学生②

健康だから必要ない

と考えて保険に加入しない大学生も一定数います。

ただ、実際に事故や病気になった時に医療費や賠償金を自己負担しなくてはならないケースも多くあります。

特に、一人暮らしや地方からの進学で親の手が届きにくい場合、リスクを見落としがちです。

未加入による経済的・精神的負担を軽減するためにも、万が一のことが起こる前に備えておくことが大切です。

大学生におすすめの保険3選

大学生におすすめの保険3選

ここからは、大学生におすすめの保険を3つご紹介します。

保険選びで最も大切なのは「どのリスクに備えるか」を明確にすることです。必要以上に高額な保険に入る必要はありませんが、自分のライフスタイルに合った保障を検討しましょう。

おすすめ①医療保険

病気やケガによる入院・手術費用をカバーする医療保険は、万が一の時に心強い味方になります。

特に一人暮らしの学生は、突然の入院で家族のサポートを受けにくいこともあるため、最低限の医療保障があった方が安心でしょう。

医療保険を検討する上で重要なポイントが、公的保障で足りない部分をカバーする形で考えることです。

おすすめ②個人賠償責任保険

通学や日常生活で自転車に乗る機会が多い学生には、個人賠償責任保険がおすすめです。

他人にケガをさせてしまったり、ものを壊してしまった場合の賠償金をカバーしてくれます。

一般的に個人賠償責任保険は、日常生活全般の賠償責任をカバーするものですが、自転車に載っている時の事故に特化した自転車保険というものもあります。

最近では、自転車保険への加入が義務化されている自治体もあるため、知らないうちに条例違反とならないよう注意が必要です。

おすすめ③火災保険

一人暮らしの大学生は、火災保険についても検討すべきです。

火災保険では火災だけでなく、水漏れ・落雷・盗難など、身近なリスクから大切な持ち物を守ることができます。

もしも自分の部屋が火元となった場合、隣の部屋や建物全体に被害が及んだら、数百万〜数千万円の損害賠償が発生する可能性もあります。

この時、火災保険に加入し、大家さんや第三者への損害をカバーする契約をしていれば、経済的負担が少なく済みます。

おすすめ④学生生活に特化した保険

大学生生活の全般をお手頃な保険料で備えたい方におすすめなのが、学生のための総合保険です。

大学生のみならず、小中高の学生も加入が可能なものが多く、医療費や賠償責任、学生を扶養する方が万が一亡くなってしまった際の教育費など、学生生活にまつわるさまざまなリスクを保障するものです。

有名なところでは以下のような保険が挙げられます。

  • 学生安心パスポート(学生総合保障制度)
  • 総合保険センター「学生のための総合保険」
  • 大学生生協保険サービス「学生賠償責任保険」

これらは、大学入学と同時に案内されることもあるため、一度は聞いたことがあるという方もいるのではないでしょうか。

保険加入前に知っておきたい注意点

保険加入前に知っておきたい注意点

自分にすでにある保障をチェックする

実は、大学生でもすでに保障が備わっているケースがあります。

  • 親が加入している保険で、子ども(自分)にも保障がある
  • 学校の「学生総合保障制度」などに自動的に入っている
  • クレジットカードや火災保険に「個人賠償責任」が付帯している場合がある

上記のような、既存の保障を知らずに新たな保険に加入すると「保障の重複」が起こり、無駄な保険料を支払う羽目に…。

まずは自分にはどんな保障が適用されるのか、親の保険の適用範囲などを確認し、不足している部分だけを補うようにしましょう。

自治体や学校の保険制度についても確認

先述の通り、自治体や学校が提供している保険制度にすでに加入していたり、特定の保険に安価で加入できたりするケースがあります。

例えば、多くの大学では一括で「学生教育研究災害傷害保険(学研災)」という制度に加入しています。

これは、授業や部活動、課外活動中の怪我を保障する他、通学中の事故やケガについても保障の対象となります。

こうした制度がカバーしている内容と、これから入ろうとしている保険の保障内容が被っていないかをチェックすることで保険料の無駄を減らすことが可能です。

自分だけで判断できない・難しい場合はプロへの相談がおすすめ

自分だけで判断できない・難しい場合はプロへの相談がおすすめ

大学生活にはさまざまなリスクがあり、保険に加入することで、少しでもリスクに備えようと考え始めた方も多いのではないでしょうか。

ただ、保険の内容は意外と複雑で難しい用語も多く「本当に自分に会っているかどうかわからない」と感じる方も多いはずです。

特に大学生にとっては、初めての保険選びとなる方がほとんどで、不安や疑問もたくさん出てくるでしょう。

そんな時、頼りになるのが、無料で保険のプロ・専門家に相談できる「保険相談窓口」の存在です。

保険相談窓口には、保険・お金にまつわる資格を持つアドバイザーが在籍しており、自分が気になっているリスクや生活スタイルから必要な保険を提案してくれます。

また、保険のプロに相談することで、自分にピッタリの保障を選べる可能性がぐんと高まります。

以下の記事を参考に、利用したい無料保険相談を選んでみましょう。

 

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監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
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