
医療保険に死亡保障をつけるべき?付帯するメリット・デメリットを解説
医療保険へ加入する際に「死亡保障をつけるべきか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
医療保険へ死亡保障をつけると保険を一本にまとめられるため、手軽に保険へ加入したい方にメリットがある一方で、いくつかデメリットもあります。
今回は、無料保険相談を行っている「保険のぷろ」が、医療保険に死亡保障は必要なのか、死亡保障をつけるか判断するポイントについて解説します。
死亡保障をつけるメリット・デメリットも解説しますので、医療保険への加入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
医療保険における死亡保障とは
死亡保障とは、被保険者が死亡した際に、残された家族や遺族に対して保険金が支払われる生命保険の一種です。
医療保険は主契約が入院や手術時の保障であるため、死亡保障は特約で付加する場合がほとんどです。
ここでは、医療保険における死亡保障の特徴、死亡保障の有無でどれくらい保険料が変わるのかについて解説します。
生命保険に比べて設定できる保険金額が低い
医療保険の死亡保障は、生命保険に比べて設定できる保険金額が低い傾向にあります。
- 生命保険の死亡保障…100万円程度〜数千万円程度
- 医療保険の死亡保障…50万円程度〜数百万円程度
※保険会社によって異なります
医療保険加入の主な目的は、入院・手術などで生じる治療費負担の軽減です。
高額な死亡保障より入院・手術費用などの医療費保障が重視される傾向にあるため、保険会社は死亡保障の保険金額を抑えていると考えられます。
また、医療保険のほとんどは掛け捨て型のため保険料が安く、気軽に加入できる点が魅力の1つです。
死亡保障を付加した場合、保険金額を大きくすると毎月の保険料も高くなり、医療保険の魅力が半減しかねません。
毎月の保険料負担を軽減する意味でも、保険会社は医療保険の死亡保障金額を低く抑えています。
高度障害保険金が支払われない商品もある
一般的に生命保険の死亡保障では、被保険者が亡くなった場合だけでなく障害を負った場合にも、死亡保険と同額の高度障害保険金が支払われます。
- 両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失った場合
- 両眼の視力を全く永久に失った場合
- 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失った場合
- 中枢神経系・精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要する場合
しかし、医療保険に付帯する死亡保障特約では死亡時のみ保険金が支払われ、高度障害保険金が支払われない保険会社も少なくありません。
医療保険に加入し、死亡保障を検討する際は、高度障害保険金の支払い有無や条件についても確認した方が良いでしょう。
死亡保障の有無でどのぐらい保険料が変わる?
死亡保障の有無で医療保険の月額保険料がどのくらい変わるのか、年齢別に実際のシミュレーション結果を見てみましょう。
ケース①35歳男女の保険料シミュレーション
シミュレーションは、以下の条件で算出しています。
- 35歳男性 入院給付金日額10,000円 保険料終身払い
- 35歳女性 入院給付金日額10,000円 保険料終身払い
死亡保障なし | 死亡保障100万円 | 死亡保障200万円 | |
---|---|---|---|
男性 | 3,240円 | 4,230円 | 5,220円 |
女性 | 3,390円 | 4,210円 | 5,030円 |
上記シミュレーションの通り、死亡保障を付加すると保険金額100万円あたり、月額保険料は男性が990円、女性が820円の増加となります。
ケース②45歳男女の保険料シミュレーション
続いて以下の条件で算出したシミュレーション結果を見てみましょう。
- 45歳男性 入院給付金日額10,000円 保険料終身払い
- 45歳女性 入院給付金日額10,000円 保険料終身払い
死亡保障なし | 死亡保障100万円 | 死亡保障200万円 | |
男性 | 4,770円 | 6,200円 | 7,630円 |
女性 | 4,360円 | 5,490円 | 6,620円 |
死亡保障100万円あたり、月額保険料は男性が1,430円、女性が1,130円の増加となっています。
これらのシミュレーション結果から、死亡保障の有無で医療保険の月額保険料は大きく変化するのが分かります。
また、死亡保障の保険料は年齢により大きく増加するため、予定されるライフイベントや家族構成などから加入を慎重に判断する必要があるでしょう。
医療保険に死亡保障をつけるメリット・デメリット
医療保険に死亡保障をつけるかどうかは、現在の保険加入状況や預貯金額などによって異なります。
ここでは、死亡保障をつけるメリット・デメリットを解説するので、医療保険へ加入する際の参考にしてください。
メリット
医療保険に死亡保障をつけるメリットは以下の通りです。
医療保険に死亡保障をつけると必要な保障を1つの契約でまとめられます。
契約更新や給付金請求などの手続きが簡素化できる点はメリットの1つです。
また、医療保険に死亡保障をつけると亡くなった際の葬儀費用を用意できるほか、借入金がある場合は遺族が死亡保険金を返済に充てられます。
家族へ経済的な負担をかけたくない方にとって、死亡保障への加入は大きなメリットがあります。
デメリット
医療保険に死亡保障をつけるデメリットは以下の通りです。
先述の通り、医療保険の死亡保障は設定できる保険金額の幅が狭く保障額が限られます。
残された家族の生活費を賄うには不十分なため、別途生命保険の加入を検討する必要がある点はデメリットと言えるでしょう。
また、医療保険の死亡保障は特約で付加する場合が多いため、単体での契約や解約ができません。
医療保険を解約する場合や満期を迎えた際は、死亡保障を継続できない点に注意が必要です。
医療保険に死亡保障を付加すべきか判断するポイントは?
医療保険は、病気やケガの際に医療費負担へ備える商品のため、必ずしも死亡保障を付加すべきとは言えません。
ここでは、医療保険に死亡保障を付加すべきか判断するポイントを解説します。
すでに死亡保険に加入している場合は必要ない
死亡保険(終身保険や定期保険)に加入している方は、医療保険に死亡保障をつける必要がありません。
死亡保障が重複してしまい、保険料が無駄になる可能性があるためです。
既存の生命保険で家族の生活費や葬儀費用をカバーできるのであれば、死亡保障をつけずに医療保障だけで十分と考えられます。
ただし、加入している生命保険で保障が不足する可能性がある方は、不足分を医療保険の死亡保障で補うのも1つの方法です。
必要な死亡保障額は家族構成や預貯金額などさまざまな条件によって異なるため、不安であれば保険のプロに相談すると良いでしょう。
少額の死亡保険金を備えておきたい人は検討してみる
扶養家族がいない方や、配偶者・子供が経済的に独立している方は、基本的に死亡保障は不要です。
しかし「自分の葬儀代を準備したい」「お墓代を残したい」など、少額の死亡保険金が必要な方は、医療保険の死亡保障を検討するのも良いでしょう。
死亡保障は加入期間にかかわらず一定金額を準備できるため、預貯金の少ない方が家族へお金を残す有効な手段となります。
死亡保障へ加入する際は「必要な額はいくらか」「保険料負担が大きくならないか」を考え、無理のない範囲で検討するのが大切です。
記事まとめ
今回は、無料保険相談を行なっている「保険のぷろ」が、医療保険の死亡保障について解説してきました。
医療保険に死亡保障をつけると必要な保障を1つの契約にまとめられるほか、葬儀費用や医療費の補填をできるなどのメリットがあります。
しかし、医療保険の死亡保障には「保障額が限られる」「死亡保障単体で契約・解約できない」などのデメリットもあります。
医療保険に死亡保障をつけるか検討する際は、メリットとデメリットを理解したうえで、自身の保険加入状況に合わせて判断すべきでしょう。
医療保険に死亡保障をつけるべきか迷っている方や必要な保障内容を知りたい方は、ぜひ私たち「保険のぷろ」へご相談ください。
「保険のぷろ」では、医療保険の見直しや最適な商品のご提案などの相談を無料で承っております。