
重複した医療保険の受け取りとメリット・デメリット、給付金を受け取れない場合を解説
「医療保険が重複しても給付金は受け取れる?」
「給付金を受け取れないケースも知りたい」などと医療保険の重複に関して悩んでいませんか。
医療保険に加入していた内容や「いつのまにか加入していた」と加入自体を忘れていて、保険が重複するケースがあります。
今回は、無料保険相談を行なっている「保険のぷろ」が、重複した医療保険の給付金は受け取れるかを解説します。
複数の医療保険へ加入するメリット・デメリットと、給付金を受け取れないケースも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
結論:重複した2つの医療保険から給付金を受け取れる
複数の医療保険に入っている場合でも、契約で決められた条件を満たせば、加入している保険から給付金を受け取れます。
医療保険は実際にかかった医療費の額に関係なく、契約で決められた金額の給付金を受け取れる仕組みです。
場合によっては治療費よりも多くの給付金を受け取るケースもありますが、その分保険料負担も大きくなります。
そもそも複数の医療保険に加入するメリット・デメリットは?
複数の医療保険に入ると得られるメリットもありますが、当然デメリットもあります。
ここからは複数の医療保険へ加入して後悔しないように、それぞれのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット
医療保険が重複すると幅広い保障への備えや、リスク分散などのメリットが得られます。
それぞれの内容を詳しく解説していきます。
まんべんなく保障を備えることができる
医療保険を重複させると、幅広い保障への備えが可能です。
医療保険は決まった保障内容の商品や、入院・手術を基本にオプションを自由に選べます。
重複した保険を組み合わせると、医療保険ごとの長所を活かして幅広い保障に備えられるのです。
例えば医療保険の保障内容には、以下が挙げられます。
- 入院や手術の保障が手厚い保険
- 通院に強い保険
- 特定の病気に特化した保険
各保険の特徴を理解し、自身に合った保障を重複させると、より充実した備えができます。
リスク分散ができる
複数の保険に加入しておくと、万が一の保障を受けられないリスクを減らせます。
加入している保険会社が倒産してしまった場合を、例に出してみましょう。
契約していた会社が経営破綻すると「生命保険契約者保護機構」による救済措置を受けられます。
ただし、保険金や給付金が減る可能性があるのです。
また保険会社が倒産してしまった場合でも、新たな保険に入り直そうと思っても、年齢や健康状態によっては加入が難しくなる可能性もあります。

複数の保険を組み合わせておけば、複数のリスクに対応できる安心感が生まれるでしょう。
デメリット
医療保険を重複させると、デメリットも存在します。
毎月支払う総額が高くなったり、手続きや申請の手間を感じたりするなどです。
ここからはそれぞれのデメリットを紹介していきます。
毎月支払う保険料総額が高くなる
医療保険を重複させると、一般的に毎月の支払い総額が高くなる場合があります。
保険は万が一のときに困らないように備えるものです。
しかし、保険料の支払いが原因になり、生活が苦しくなっては意味がありません。
特に医療保険は掛け捨てが多く、保険料の負担で解約してもお金が戻らない場合がほとんどです。
複数の医療保険に加入すれば安心感は増しますが、家計とのバランスも考える必要があります。
無理のない範囲で支払える保険料を計算し、充実した保障を選びましょう。
手続きや申請に手間がかかる
手続きや申請へかかる手間も、医療保険を重複させると起こりうるデメリットの1つです。
複数の保険会社で医療保険に加入している場合、それぞれに請求手続きをする必要があります。
手続きには必要書類や診断書を求められるケースが多く、診断書は病院で発行してもらわなければいけません。
ただし、最近だと条件を満たせば病院の領収書や明細書で請求できたり、他社による診断書のコピーを使えたりします。
請求手続きが簡単になるよう工夫されているので、事前に手続き方法を確認しておくと良いでしょう。
要注意!給付金を受け取れないケースをチェックしよう
医療保険が重複していても、すべてのケースで給付金が受け取れるわけではありません。
契約内容によっては、給付の対象外となる場合もあります。
「給付金が受け取れなかった」とならないために、どのようなケースが該当するのか事前に確認しておきましょう。
①告知義務違反をした場合
告知義務違反をした場合、給付金を受け取れないケースがあるため注意が必要です。
現在の健康状態や病歴、職業などを正しく申告せず、虚偽の内容を伝えると「告知義務違反」となります。
営業担当者に告知を妨げられた場合を除き、告知義務違反があった場合は契約や特約が解除されます。
給付金の受け取りができなくなる場合があるため、注意しておきましょう。
②給付金の支払事由に該当しない(保障対象外の)場合
医療保険は保証対象外になった場合、給付金を受け取れません。
給付金を受け取れるのは、保険会社が定めた条件を満たしているケースです。
例えば、美容目的の手術は入院を伴っていても対象外となり、手術給付金も支払われません。
入院や通院の給付金は、治療が目的の場合に限られます。
検査入院や健康診断、人間ドックなどは、保険会社によって異なりますが、給付の対象外になるケースが大半です。
どの範囲まで保障されるかは保険会社ごとに違うため、事前に確認しておきましょう。
③免責事項に該当する場合
支払事由に当てはまる場合でも、免責事由に該当すると保険金や給付金を受け取れません。
例えば、以下のようなケースが該当します。
- 契約開始から一定期間内の自殺
- 契約者や被保険者、保険金受取人の故意や重大な過失による死亡
- 薬物依存や泥酔、犯罪行為、精神障害が原因で事故を起こし、入院や障害を負った場合
- 地震・噴火・津波による死亡や入院
ただし、地震や噴火などによる死亡や入院では、状況によって一部給付されるケースがあります。
よくある質問【FAQ】
ここからは、医療保険が重複するケースでよくある質問に答えていきます。
それぞれ詳しく解説します。
先進医療特約に重複加入できる?
先進医療特約は、一般的に異なる保険会社であれば重複して加入できます。
ただし、同じ保険会社内では重複加入できません。
例えば、A社の「医療保険」と「がん保険」の両方に加入していても、どちらか一方にしか先進医療特約を付けられません。
一方で、A社の医療保険とB社のがん保険であれば、それぞれに先進医療特約を付けられます。
保険会社で重複して加入していても、先進医療を受けた際に保険金を二重に受け取れない場合もあるため、事前に契約内容をよく確認しておきましょう。
他の保険でも重複して請求することは可能?
保険内容が重複している場合、保険金の支払い方法は保険の種類によって異なります。
生命保険や医療保険は、複数契約していてもそれぞれから保険金や給付金を受け取れます。
一方損害保険は、事故や災害で受けた損害を補償するため、上限が決まっており、実際にかかった修理費用の被害額までしか支払われません。

いくつ加入していても、被害額を超える保険金を受け取れないのです。
記事まとめ
医療保険は複数加入していても、契約内容を満たせばそれぞれから給付金を受け取れます。
ただし保険料負担の増加や、手続きの手間になるため、必要な保障を見極める必要があります。
特に先進医療特約の場合は、異なる保険会社なら重複加入が可能ですが、同じ会社では1つの契約だけです。
また、他の保険でも被害額までしか支払われないケースがあるため、保険の仕組みを理解して適切な選択をする必要があります。
自身が加入している保険の重複が気になる場合は「保険のぷろ」の無料相談をご検討ください。