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株の配当金とは?いつもらえるかや利回りの高い銘柄を解説
株の配当金とは?いつもらえるかや利回りの高い銘柄を解説
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株の配当金とは?もらえる時期や高配当が狙えるおすすめ銘柄を解説

株式投資を始めようと思っても、どの銘柄を購入すればよいのかわからない人は多いでしょう。

株式投資では専門用語に対する理解と、銘柄選びのコツを抑えることが重要です。

この記事では株の配当金の計算方法やもらえる時期、受取方法について解説します。

株で利益を出すポイントと、長期の高配当が狙えるおすすめ銘柄も紹介するので、株式投資を基礎から学びたい人は参考にしてみてください。

株の配当金とは企業の利益を投資家に分配したもの

株の配当金とは企業の利益を投資家に分配したもの

株の配当金とは、株を発行した企業が利益を上げた際に、株主に一部または全てを還元する分配金のことです。

投資の利益は大きく分けて「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」があり、配当金はインカムゲインにあたります。

インカムゲイン 資産を保有している間に継続的に発生する利益のこと
キャピタルゲイン 資産を売却する際に得られる利益のこと

インカムゲイン(配当金)は、短期間で大きな利益を得るのは難しいですが、市場の影響を受けにくく安定した収入源となり得ます。

「大きなリスクは取りたくない」「定期的な利益がほしい」という人は、インカムゲイン(配当金)重視の運用を意識しましょう。

配当金の計算方法

配当金は、1株あたりの配当金に保有数をかけることで求められます。

例えば、1株あたりの配当金が50円の株を、100株保有しているとしましょう。

この場合「50円×100株=5,000円」の配当金が受け取れます。

同様に、1株あたりの配当金が50円の株を500株保有している場合の配当金は「50円×500株=2万5,000円」です。

配当利回りの計算方法

次に、配当利回りの計算方法を見ていきましょう。

配当利回りとは投資金額に対して、1年間で配当金がいくらもらえるかを示す割合のことです。

銘柄選びの判断材料の1つであり、一般的に「4%」以上になると高配当と言われています。

配当利回りの計算方法

配当利回り(%) = 1株あたりの配当金 ÷ 株価 × 100

例えば、1株あたりの配当金が150円で株価が5,000円の場合、配当利回りは3%です。

配当利回りがわかれば、投資金額に対して配当金で1年間にどれほど収益が得られるのか理解できます。

配当金がもらえるのは権利確定日の2~3ヶ月後

配当金が支払われる時期は企業によって異なりますが、権利確定日から2〜3ヶ月後になります。

権利確定日は決算日と同じことが多いです。

権利確定日が3月末だった場合は、配当金をもらえる時期は5月〜6月頃になります。

一般的に、配当金は年に1度「期末配当」を受け取るか、「中間配当」を含めて2回に分割して受け取るかのどちらかです。

経営方針や業績によっては無配もある

配当金は企業の経営方針や業績によって変動するため、無配当になることもあります。

無配当になる主な原因は、業績が悪化したり赤字に転落したりするからです。

株を保有していれば必ず配当金を受け取れる訳ではないので、注意しましょう。

また、成長企業は将来に向けた投資資金を確保するために、配当を行わないことが多いです。

無配当は一見うまみがないように思えますが、事業が軌道に乗れば株価上昇の恩恵を受けられる可能性があります。

配当金の受け取り方法は4つ

配当金の受け取り方法は以下の4つです。

配当金領収書方式 自宅に届いた配当金領収書を郵便局または銀行に持参して受け取る方法
個別銘柄指定方式 事前に指定した銀行口座へ送金する方法(銘柄ごとに送金する口座を指定できる)
株式比例配分方式 株式を保有する証券会社のそれぞれの口座へ送金される方法
登録配当金受領口座方式 事前に指定した銀行口座へ送金する方法(全銘柄が同一の口座に送金される)

配当金を現金で受け取りたいという人は「配当金領収書方式」がおすすめです。

配当金を受け取りに行くのが面倒な人は「個別銘柄指定方式」か「登録配当金受領口座方式」がよいでしょう。

配当金を再び投資資金に回したい人は「株式比例配分方式」をおすすめします。

分配金や配当金が自動的に入金されるので、手間なく確実に受け取ることが可能です。

受取方法は証券サイトを利用している場合、「配当金受取方法の変更」画面から変更できます。

店舗売買を利用している場合は「配当金振込指定書」に記入・押印のうえ提出しましょう。

配当金目当てで株を買う際のチェックポイント

配当金目当てで株を買う際のチェックポイント

株式投資を始める人は、銘柄の決め方や注意点を覚えておくと安心です。

ここでは、配当金目当てで株を購入する際のチェックポイントを紹介します。

配当性向

配当性向とは企業が事業で得た純利益の中から、どれくらい株主に還元しているかを表す指標です。

配当性向が高い企業は株主に多くの利益を還元しており、企業を評価する指標の1つとなっています。

配当性向の計算式

配当性向(%) = 1株あたりの配当金 ÷ 1株あたりの純利益 × 100

配当性向は低すぎると投資としてのうまみが少なくなりますが、高すぎても「企業が無理をして配当金を支払っている」というリスクが考えられます。

継続的かつ安定した配当金を狙うならば、配当性向は50%程度が望ましいです。

増配率

増配率とは、前年の配当金から現在の配当金がどれだけ増えたかを表すパーセンテージのことです。

増配率が高い企業は、投資先として優良なことが予想されます。

増配率の計算方法

増配率(%) = (現在の年の配当額 – 前年の年の配当額) ÷ 前年の年の配当額 × 100

例えば現在の配当金が120円、前年の年の配当金が100円だった場合、増配率は20%となります。

増配率はネット証券の銘柄ページでも表示されていないことが多いです。

そのため、本年と前年を比較して増配率を計算したり、増配率のランキングサイトを見たりする必要があります。

優良増配当銘柄の目安は「10%」以上なので、投資を始める際の参考にしてみてください。

株主優待

株式投資を始める際は、株主優待もチェックすることをおすすめします。

株主優待とは企業が株主に対して優待券や生活用品、オリジナルグッズといった特典を提供する制度のことです。

受け取るためには、権利確定日に株式を保有していなければなりません。

株主優待は株式投資のおまけのようなものですが、保有株式数に応じて優待内容がグレードアップされる銘柄もあります。

インターネット上には株主優待の人気ランキングやおすすめランキングが公開されているので、検索してみるのも面白いです。

配当金狙いの投資もNISA利用がおすすめ

配当金狙いの投資もNISA利用がおすすめ

NISAとは、一定の投資額で得た利益が非課税になる制度です。配当金についても、NISAの制度は適用されます。

通常、投資で得られた収益に対して20.315%の税金がかかりますが、NISAならそのコストがかからないため、効率よく運用できます。

NISA枠で株式投資を始める際は、NISA口座や株式数比例配分方式を選択するのを忘れないようにしましょう。

【2024年版】長期の高配当が狙える銘柄5選

【2024年版】長期の高配当が狙える銘柄5選

ここからは、企業のIR情報をまとめているサービス「IRバンク」の情報をもとに、配当率の推移がおおむね4%以上をキープしている銘柄を5つ紹介します。

各銘柄の概要や魅力に加えて、配当利回りと配当性向を記載しているので、購入する際の参考にしてみてください。

JT

「JT」は世界3位のたばこ販売会社で、たばこ事業のグローバル展開を主軸に医薬・食品加工事業を営んでいます。

2019年12月から2023年12月までの5年間の平均配当利回りが「6.416%」と、高配当をキープしている点に注目です。

株式投資に詳しくない人やこれから本格的に始めたい人にとって、興味深い銘柄と言えるのではないでしょうか。

配当利回り 2023年12月(個) 5.32%
2024年4月24日 予 4.62%
配当性向 2022年12月(連) 75.4%
2023年12月(連) 71.4%

参照:https://irbank.net/E00492/dividend|IRバンク「JT 配当金の推移」

レイズネクスト

「レイズネクスト」は日本の建設会社です。

石油から食品、環境等各種プラントまで、幅広い業界にメンテナンスおよびエンジニアリングサービスを提供しています。

お金の総合サイト「ザイ・オンライン」では「3月に権利が確定する高配当株ランキング!ベスト50」で堂々の1位を獲得しました(2024年2月22日時点)。

参照:https://diamond.jp/zai/articles/-/263540|ザイ・オンライン「3月に権利が確定する高配当株ランキング!ベスト50」|

配当利回り 2022年3月(個) 5,41%
2023年3月(個) 4.95%
配当性向 2023年3月(連) 40.5%
2023年3月(連) 50.4%

参照:https://irbank.net/E01577/dividend|IRバンク「レイズネクスト 配当金の推移」

ビーピー・カストロール

「ビーピー・カストロール」は英国に本社を置き、グローバルで事業を展開する世界最大級の総合エネルギー企業です。

自動車用潤滑油として根強いブランド力があり、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

「ビーピー・カストロール」は優待バリュー株と言われ、一部の投資家たちに人気があります。

2024年2月には、2024年12月期の配当を前期比で増配すると発表しており、配当利回りは4.85%になる見込みです。

配当利回り 2023年12月(個) 4.14%
2023年4月25日 予 4.17%
配当性向 2022年12月(個) 184.5%
2023年12月(個) 105.8%

参照:https://irbank.net/E02800/dividend|IRバンク「ビーピー・カストロール 配当金の推移」

エネオス

「エネオス」は石油製品の精製および販売をおこなう、国内最大手の石油元売企業です。

洋上風力発電への参入を狙っており、仮に新規事業で利益があがれば株の価値が増すことが想定されます。

JTや日本郵政など他の高配当銘柄と比較しても、遜色のない高配当をキープしているところが魅力的です。

配当利回り 2022年3月(個) 4.8%
2023年3月(個) 4.73%
配当性向 2022年3月(連) 13.2%
2023年3月(連) 47.2%

参照:https://irbank.net/E24050/dividend|IRバンク「ENEOS HD 配当金の推移」

マーベラス

「マーベラス」はオンラインゲームやゲームソフト、アニメソングの企画・制作・販売などを主軸とした日本の企業です。

スマホゲームは海外でも展開されており、高配当のゲーム会社は珍しいと言えます。

ご存じのとおり日本のゲーム市場は熱く、外国でも非常に人気が高いです。

配当利回り 2022年3月(個) 4.57%
2023年3月(個) 5%
配当性向 2022年3月(連) 52.2%
2023年3月(連) 103.6%

参照:https://irbank.net/E02467/dividend|IRバンク「マーベラス 配当金の推移」

記事まとめ

記事まとめ

この記事では初心者向けに株の配当金の計算方法やもらえる時期、受取方法について解説しました。

株でコツコツ稼ぐのであれば、「増配率が10%を超えている」「配当率が4%以上をキープしている」といった銘柄を選ぶのがおすすめです。

銘柄選びのポイントを押さえて、効率よく利益を積み重ねましょう。

監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
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