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高齢者がお金を借りる方法4選!シニア向けローンや公的融資の概要と注意点
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高齢者の方がお金を借りられる方法を紹介したうえで、高齢者がお金を借りる際の注意点についても解説

高齢者の方がお金を借りる際に、カードローンやクレジットカードのキャッシングを利用するのが一般的でしょう。

しかし、多くの場合ローンには申し込みの年齢制限が設けられており、高齢者の方は申し込めない場合があります。

そのため、高齢者の方がお金を借りるためには、高齢者でも借り入れできるローンや制度を知っておく必要があります。

そこでこの記事では、高齢者の方がお金を借りられる方法を紹介したうえで、高齢者がお金を借りる際の注意点についてもお伝えします。

ぜひ最後まで目を通してみてください。

高齢者がお金を借りる方法4選

高齢者がお金を借りる方法4選

高齢者がお金を借りる方法として4つの手段が考えられます。ここからは4つの手段について簡単に解説していきます。

生活福祉資金貸付制度

65歳以上の方であれば、生活福祉資金貸付制度により資金を借り入れできます。

生活福祉資金貸付制度とは、低所得者や高齢者、障害者といった生活が苦しい方のために資金を貸し出す制度のことです。

具体的には以下の世帯が貸し付けの対象になります。

低所得世帯 資金を借りることで独立した生活が可能と判断された世帯
障害者世帯 体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のいずれかの所有者がいる世帯
高齢者世帯 65歳以上の高齢者の属する世帯

参照:生活福祉資金|全国社会福祉協議会

利用の際には、まずはお住いの市区町村地域の相談窓口に相談し担当者に状況を伝えます。そのうえで、相談窓口で支援プランが作成され貸し出しの可否が判断されます。

そのため、借入できるかどうかは担当員の判断によって左右され、必ず借り入れできるとは限りません。

また、借り入れにはある程度の時間がかかるので、すぐにでもお金が必要な場合には向きません。

年金ローン

年金ローンはろうきんが提供する、低金利での借り入れが可能なローン商品です。

年金を担保に融資を受けられるローンで、年金を受け取っている高齢者であれば、年金を担保にお金を借りることができます。

金利は利用するろうきんによって変わりますが、年4%~5%程度の金利で融資を受けられます。

利用するためには、そのろうきんで年金を受給していることが必要で、返済能力の証明のために一定金額以上の年収があることを証明する必要があります。

現在ろうきんで年金を受給していない場合には、これからろうきんの口座を年金受け取り先に指定し、受取実績を作らなければいけません。

現在別の銀行等で年金を受け取っている場合には、ろうきんで口座を開設し年金を受け取る必要があるので、ローンの利用には時間がかかります。

参照:年金ローン|北陸ろうきん, ろうきん年金ローン

リバースモーゲージローン

リバースモーゲージローンとは、自宅を担保にお金を借りられる、高齢者を対象としたローンのことです。

このローンでは自宅を担保にはするものの、自宅を手放す必要はありません。自宅を担保に資金を借り、毎月利息のみを支払い借り入れする仕組みです。

元金の返済は契約者が亡くなった際に自宅を売却して行うので、毎月の返済は利息のみでよく、月々の負担が小さいのが大きな魅力といえます。

また、配偶者がいる場合には契約を配偶者に引き継げるため、契約者が亡くなり配偶者が残っている場合には、返済は配偶者が亡くなった後になります。

このように、自宅を担保にすることでお金を借りることができ、月々の返済の負担が小さく済むのがリバースモーゲージのメリットです。

ただし、リバースモーゲージは契約者が亡くなった後の自宅売却が前提のローンなので、子供に住宅を残したい場合には利用できない点には気をつける必要があります。

また、マンションの場合利用の対象外になる可能性があったり、自宅の評価額の寄っては想定外に借り入れ可能金額が低くなったりする恐れがある点にも注意しましょう。

参考:リバースモーゲージ: 三井住友銀行

カードローン

カードローンを利用するのも、お金を借りる方法として非常に有効です。

カードローンを利用できる年齢はその業者によって異なりますが、高齢者でもお金借りることのできるローンなら即日借り入れできる場合もあります。

カードローンには複数の種類がありますが、高齢者が利用できるカードローンには以下の2種類があります。

銀行カードローン 金利が低い・借入上限額が高い
消費者金融カードローン 即日融資が可能・無利息期間がある

高齢者でも担保なしでお金を借りることができ、即日の融資が可能な場合もあるので、すぐにお金が必要な際にも非常に便利です。

消費者金融カードローンの申込条件は、一般的には69歳まで

消費者金融カードローンの申込条件は、一般的には69歳まで

消費者金融は現役世代が利用できるカードローンのイメージがありますが、実は高齢者の方でも利用が可能です。

一般的に69歳まで借り入れなので、65歳以降の高齢者の方でもお金を借りることができます。

また、消費者金融によっては70歳以上での借り入れが可能な場合もあるので、70歳以上の方でも迅速にお金を用意できる可能性があります。

ここでは高齢者がお金を借りることのできる、消費者金融を紹介していきます。

高齢者がお金を借りるのに使いやすい消費者金融

申し込み上限年齢が高く、高齢者でも使いやすい消費者金融を紹介します。

消費者金融を選ぶ際に参考にしてみてください。

ベルーナノーティス:80歳まで申し込み可能

ベルーナノーティス:80歳まで申し込み可能

申し込み可能年齢 20~80歳
担保・連帯保証人 不要
金利(実質年率) 4.5%~18.0%
借り入れ可能金額 1万円~ 300万円
最短融資可能時間 最短30分

ベルーナノーティスは申し込み可能年齢が80歳に設定されており、年齢に関わらず無担保・無保証での申し込みできるローンです。

実際にベルーナノーティスの利用者は、70歳以上の方が41.4%、60歳~69歳の方が27.2%となっており、高齢者の利用者が多いことが分かります。

利用の際には、ネットのみで借入の申し込みができますし、インターネットでの申し込みが不安な場合には電話での申し込みも可能です。

70歳以上になると借入できなくなるカードローンも多いため、70歳以上の方はベルーナノーティスの利用を検討する価値があるでしょう。

参照:お金を借りる・お金を借りたい|今すぐお金が必要なら即日審査|消費者金融のベルーナノーティス【公式】キャッシング・カードローン, 60歳、65歳、70歳、75歳以上、80歳までお借入可能なカードローン|80歳でも借りれる|消費者金融のベルーナノーティス【公式】キャッシング・カードローン

SMBCモビット:74歳まで借り入れ可能

SMBCモビット:74歳まで借り入れ可能

申し込み可能年齢 20歳~74歳
担保・連帯保証人 不要
金利(実質年率) 3.0~18.0%
借り入れ可能金額 800万円
最短融資可能時間 最短30分

参照:早わかりモビット|SMBCモビットってどんなブランド?|SMBCモビット

SMBCモビットは、74歳まで借り入れできるカードローンです。

70歳以上の方でも借り入れできるので、高齢者の方がお金を借りるにも向いています。

インターネットでの申し込みはもちろん、電話や三井住友銀行内のローン契約機から借り入れができ、最短30分程度でお金を引き出せます。

またSMBCモビットは借り入れ可能金額は、最高で800万円まで借り入れができるので、まとまった金額が必要な場合にもSMBCモビットは使いやすいカードローンといえるでしょう。

アコム:年齢制限なし

アコム:年齢制限なし

申し込み可能年齢 20歳以上
担保・連帯保証人 不要
金利(実質年率) 3.0%~18.0%
借入可能金額 1万円~800万円
最短融資可能時間 最短20分

参照:今すぐお金を借りたいお客さま(最短即日融資)|アコム, 【アコム公式FAQ】申し込みの年齢制限はありますか?|カードローン・キャッシングならアコム

アコムは20歳以上で安定した収入があれば、借入できる可能性があります。

借入上限年齢は設けられていないため、70代や80代の方でも申し込みが可能です。

Webのみで申し込みから必要書類の提出、審査などが完了でき、最短20分での借り入れが可能です。

また、電話での申し込みも受け付けているので、オンラインでの借り入れが不安な場合にも使いやすくなっています。

高齢者がお金を借りるときに気をつけるべき注意点

高齢者がお金を借りるときに気をつけるべき注意点

高齢者がお金を借りる際に、気を付けるべき注意点がいくつかあります。

これらについて知っておかないと、お金を借りられなくなったり、詐欺にあったりする可能性があります。

そこでここからは高齢者がお金を借りる際の注意点をお伝えするので、確認してみてください。

年金収入のみでは審査に通らない場合がある

定期的な収入が年金収入のみだと、カードローンの審査に通らない可能性があります。

定期的な収入が年金のみだと、返済能力が十分ではなく貸し倒れのリスクが高いと判断される場合があるからです。

カードローンで借入するためには、パートやアルバイトを始めて年金以外の安定収入を得るのがおすすめです。

パートやアルバイトをすれば収入が増え暮らしが安定する上に、もしも借り入れが必要になった場合に審査通過しやすくなります。

年金のみでは日常生活でお金が足りない状況になりやすく、もしも借り入れが必要な際には審査に落ちやすくなるため、普段からパートやアルバイトをしておくといいでしょう。

上限年齢に達すると追加融資できない

借入中に一定の年収に達すると、追加融資が受けられなくなる場合があります。

年齢が高くなると債務者が借り入れた金額を返済し終える前に亡くなってしまい、融資したお金を回収できなくなる恐れがあるからです。

そのため、たとえば消費者金融の借り入れ可能年数が69歳以下の場合、利用中に70歳になると追加借り入れができなくなり、返済のみの利用になる可能性があります。

これを防ぐには、利用可能年齢が高いカードローンを選択し、そこから融資を受けるといいでしょう。

高齢者狙いの闇金業者に注意する

闇金の中には高齢者を狙った悪徳業者がいるので、気を付ける必要があります。

年金収入のみの定期的な収入しかない高齢者だと、カードローンの審査に通らない可能性があります。

その場合、「年金収入のみでも借り入れできます。」とうたい、お金を貸し付ける業者に引っかかってしまう可能性があります。

この場合、借入したあとに法外な利息を請求されたり、返済が滞った場合に嫌がらせをされたりする可能性が高くなってしまいます。

年金以外に収入がなく、消費者金融や銀行のカードローンを借りられない場合でも、お金を借りることのできる手段は残されています。

カードローンが使えない場合は、住宅を担保に借り入れるリバースモーゲージローンや、市町村から借り入れできる生活福祉資金貸付制度を活用しましょう。

返済義務は原則家族に引き継がれる

借りたお金を全額返済する前に、申込者自身が亡くなってしまった場合、配偶者か子供に相続されます。

もしも返済が完了していない状態で万が一のことがあると、家族に負担を負わせてしまう恐れがあるでしょう。

その場合、家族は裁判所に連絡し相続を放棄すれば返済の義務はなくなります。

ただし、不動産などの財産も同時に放棄することになるため、状況によっては簡単には相続放棄できない恐れがあります。

あまり考えたくない話ではありますが、高齢者がお金を借りる際には、こういったリスクがある点を把握しておく必要があります。

高齢者がお金を借りる際によくある質問

高齢者がお金を借りる際によくある質問

ここでは高齢者がお金を借りる際によくある質問と、その回答をまとめています。

ぜひ目を通してみて下さい。

高齢者だと審査が厳しくなる可能性はある?

高齢者だと審査が厳しくなる可能性はあります。高齢者の方に融資すると、ローンの返済が終わる前に亡くなり回収できないリスクがあるからです。

また、定年退職後は収入が年金のみになるため、返済能力が低いと判断されやすいのも高齢者の審査が厳しくなりがちな理由です。

ただし、資産額や年金額、パート収入などから総合的に判断されるので、高齢者の方でも問題なく審査通過できることもあります。

家族にバレずにお金を借りる方法はある?

家族にバレずにお金を借りるには、消費者金融のカードローンを利用しましょう。

消費者金融での借り入れの際には保証人や担保が不要で、電話での自宅への連絡や郵送物の送付がいらないので、家族にバレる心配がありません。

消費者金融は公的機関のローンや銀行のカードローンに比べると金利が高い傾向があるものの、最も家族に利用がバレにくい借入方法であることは間違いないでしょう。

お金が必要でも審査が通らない場合はどうすればいい?

カードローンの審査が通らずお金を借りられない場合には、以下のような方法を取るといいでしょう。

  • 自宅を保有している:自宅や土地を担保に借入できるリバースモーゲージを利用する
  • 公的融資を利用する:市役所に現在の状況を相談し、高齢者が利用できる融資を活用する

これらの手段であれば、カードローンの審査に通らない状況でも、お金を借入できる可能性があります。

もしも、自宅を保有していない場合や、市役所に相談しても借り入れができない場合には、生活保護の利用を検討するのもいいでしょう。

生活保護は国民の権利なので、生活が苦しいのであれば、迷わず申請することをおすすめします。

生活保護については、各自治体の福祉事務所で受け付けているので、問い合わせるようにしてください。

参照:生活保護制度とはどのような制度ですか。 東京都福祉局

記事まとめ

記事まとめ

高齢者は各種ローンの年齢制限などの影響で、現役世代と比べてお金を借りにくくなる傾向があります。

そのため、高齢者がお金をスムーズに借りるためには、どういった手段であれば高齢者でも借り入れできるのかを知っておく必要があります。

ただし、お金を借りたい高齢者を狙った詐欺や悪徳金融業者などもあるので、危険を避けるためには事前に存在を知っておかなければいけません。

ぜひこの記事を参考に、高齢者がお金を借入しやすい方法や、お金を借りる際に潜む危険について知り、安全かつ迅速にお金を借りられるようにしましょう。

監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
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