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小学生の習い事費用の平均額は?月謝の目安と家計負担の軽減方法
小学生の習い事費用の平均額は?月謝の目安と家計負担の軽減方法
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小学生の習い事費用の平均額は?種類別の維持費や家計負担をおさえる方法

保護者が子どもの習い事を検討する際に気になるのが、費用ではないでしょうか。

「家計を圧迫して継続できない」とならないように、平均費用や維持費を知っておくことが重要です。

この記事では小学生の習い事費用の平均額や維持費、家計負担を軽減する方法について紹介します。

費用の悩みをクリアにして子どもに習い事を楽しんでもらいたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

小学生の習い事費用は平均1万2,625円

小学生の習い事費用は平均1万2,625円

小学生の習い事にかかる費用の平均は、月1万2,625円です。

文部科学省が公表した「令和3年度子供の学習費調査」では、公立小学校の習い事費用が年24万8,000円、私立小学校の習い事費用が年66万1,000円でした。

これらの金額をもとに、以下の計算式で月の平均額を算出しています。

(24万8,000円 + 66万1,000円) ÷ 6(年生) ÷ 12(か月) =  1万2,625円

ここから、小学生の習い事にかかる費用の詳細を見ていきましょう。

「令和3年度子供の学習費調査」では、習い事の費用を意味する「学校外活動費」を2つに分けています。

補助学習費 家庭教師や通信教育、学習塾などの「教育関連の習い事費用」
その他の学校外活動費 スポーツや芸術文化活動などの「教育関連以外の習い事費用」

公立・私立小学校ともに「補習学習費」の支出がもっとも多く、公立は24万8,000円の中の12万円、私立は66万1,000円の中の37万8,000円という結果でした。

小学生の習い事ではスポーツなどよりも、教育関連の習い事にお金をかけていることがわかります。

以下の表に「令和3年度子供の学習費調査」をもとに、年間の補助学習費をまとめました。

公立小学校 私立小学校
1年生 8万1,000円(約6,800円) 29万1,000円(約2万4,000円)
2年生 6万7,000円(約5,600円) 20万3,000円(約1万7,000円)
3年生 8万8,000円(約7,400円) 29万円(約2万4,000円)
4年生 11万7,000円(約9,800円) 39万7,000円(約3万3,000円)
5年生 16万7,000円(約1万4,000円) 53万7,000円(約4万5,000円)
6年生 19万7,000円(約1万6,000円) 55万9,000円(約4万7,000円)

※()内は月額換算した金額。

子どもの学年があがるにしたがって、習い事の費用もあがりやすい傾向にあります。

公立・私立ともに費用のピークは6年生であり、小学校から中学校へ進学する前のタイミングです。

費用が高くなる理由は、普段の講義に加えて模擬試験や直前対策講義が行われるからでしょう。

中学校入学へ向けて準備費用がかかる時期なので、習い事の費用も目安を立てておくことが大切です。

次に、スポーツや芸術といった学校外活動(習い事)にかかる費用を見ていきます。

公立小学校 私立小学校
1年生 13万1,000円(約1万1,000円) 34万6,000円(約2万9,000円)
2年生 13万5,000円(約1万1,000円) 30万9,000円(約2万6,000円)
3年生 14万2,000円(約1万2,000円) 32万7,000円(約2万7,000円)
4年生 12万9,000円(約1万1,000円) 28万円(2万3,000円)
5年生 12万円(1万円) 23万9,000円(約2万円)
6年生 10万7,000円(約8,900円) 19万6,000円(約1万6,000円)

教育関連以外の習い事費用のピークは、公立小学校で3年生の14万2,000円、私立小学校は1年生の34万6,000円です。

小学生は高学年になるにつれて教育関連の習い事にお金をかけることから、教育関連以外の習い事費用は次第に減少する傾向にあります。

参照:令和3年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省

小学生なら習い事は2個がベスト

イオレが実施した2023年度版「子どもの習い事に関するアンケート」によると、1人あたりの習い事の数は2つが最多数で、全体の4割近くを占めていました。

習い事は2つがもっとも多く、次いで1つ、3つと続きます。

2つ以上かけ持ちする場合は、文化系と体育系をバランスよく習うのがおすすめです。

脳機能に加えて、知力と体力がバランスよく向上する効果が期待できます。

参照:2023年度版「子どもの習い事に関するアンケート」|イオレ

小学生に習い事をさせるメリット

子どもの頃から習い事をするメリットを、簡単にまとめました。

  • 子どもの好奇心や興味を刺激できる
  • 子どもの体力や知力が養われる
  • 小学校以外の友達が増える
  • 中学生の受験で有利になる
  • 子どもの自信や自己表現力が高まる

子どもにとって、習い事は学校では学べなかったり体験できなかったりすることを吸収する良い機会です。

家計全体に占める割合を考慮しながら、無理なく続けることを意識してみてください。

習い事別の月謝・初期費用目安

習い事別の月謝・初期費用目安

習い事は、種類によって初期費用(イニシャルコスト)と維持費用(ランニングコスト)が大きく異なります。

ここからは、2019年に株式会社バンダイが実施した「子どもの習い事に関する意識調査」を参考に、子どもに人気がある習い事の月額費用相場を見ていきましょう。

参照:子どもの習い事に関する意識調査|株式会社バンダイ

水泳

水泳の習い事費用の相場は、以下を参考にしてみてください。

平均費用 6,471円
初期費用 1万5,000円〜2万5,000円
維持費用 5,000円〜1万円

子どもに人気の水泳の平均費用は、6,471円です。

子どもの年齢やコースによりますが月謝は5,000円〜1万円ほどで、入会金や年会費が必要な水泳教室もあります。

入会金は2,000円〜5,000円で、年会費は3,000円前後をみておくといいでしょう。

他にも水着やゴーグル、スイミングキャップなどの用品代として、5,000円〜7,000円が必要になります。

学習塾

学習塾の習い事費用の相場は、以下のとおりです。

平均費用 1万5,362円
初期費用 3万円〜4万円
維持費用 1万5,000円〜2万5,000円

学習塾は習い事の中でもっとも費用がかかり、月の平均費用は1万5,362円です。

中学受験対策や小学校の補習対策など、コースによって金額は違います。

中学受験対策コースの場合は月謝が2万円を超えることもあり、マンツーマン指導コースはさらに高くなるのが特徴です。

初期費用と維持費用には、塾が指定する教材費や全国の小学生の学力を比較する模擬試験費などがあります。

教材費の相場は2万円前後、試験費の相場は1回1万円ほどです。

ピアノ

ピアノの習い事費用の相場は以下のとおりです。

平均費用 7,200円
初期費用 5,000円〜1万円
維持費用 1万円〜2万円

ピアノの場合は、楽譜や教材費で月5,000円程度、発表会やコンクールの参加費用として年20,000円ほどが必要になります。

また、電子ピアノやピアノを購入する場合は、それなりの費用が必要です。

ピアノを購入した場合は、年に1度は調律費がかかることを覚えておきましょう。

英会話

英会話の習い事費用の相場は、以下を参考にしてみてください。

平均費用 8,761円
初期費用 2万円〜3万円
維持費用 1万円〜1万5,000円

英会話の平均費用は8,761円で、水泳やピアノより高い結果となりました。

英会話は時間や回数が増えると月謝が高くなり、1万5,000円を超えることもあります。

入会金の相場は1万円前後ですが、無料キャンペーンを実施している際には迷わず活用しましょう。

他には教材費として、大手英会話教室の場合で年間1万5,000円〜2万円が必要です。

習字

習字の習い事費用の相場は、以下を参考にしてみてください。

平均費用 3,451円
初期費用 5,000円〜1万円
維持費用 5,000円

習字の平均費用は3,451円で、比較的始めやすい習い事と言えそうです。

習字の月謝は、同じ地域でも書道教室によって差が生じることがあります。

初期費用として、書道道具を一式揃えるために5,000円程度が必要です。

筆や墨、半紙といった消耗品は維持費用がかかりますが、文鎮や硯を買い替える機会はほぼありません。

家計の負担を軽減する方法

家計の負担を軽減する方法

ここでは、家計の負担を軽減する方法を見ていきましょう。

方法を実践することで、精神的なゆとりが生まれたり習い事の選択肢を増やしたりできます。

予算は収入の5%程度を目安にする

習い事にかける予算は、収入の5%が目安です。

5%以上かけてしまうと、家計を圧迫し継続するのが困難になります。

例えば年収が400万円の場合の予算は20万円、600万円の場合は30万円までです。

文部省の「令和3年度子供の学習費調査の結果について」では、世帯の年収別における習い事の費用が公開されています。

公立小学校 私立小学校
400万円未満 13万7,000円 47万4,000円(※1)
400万円〜599万円 15万8,000円 49万2,000円(※)
600万円〜799万円 21万2,000円 48万5,000円
800万円〜999万円 31万6,000円 58万1,000円
1,000万円〜1,199万円 35万3,000円 64万円
1,200万円以上 48万8,000円 76万2,000円

※ サンプル数が少ないため誤差の幅が大きい点に注意

参照:令和3年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省

データからは、年収が高くなるにつれて習い事にかける費用が増えることがわかります。

いくら予算をかけられるかは子どもの人数や習い事の種類にもよるので、周りと比較しないことが大切です。

子どもの性格や希望も考慮する

子どもの性格や希望を考慮すると、習い事が長続きしやすくなります。

子どもが習い事を始める理由が「友だちから誘われた」「友達が習っているから」などの場合は、本人が本当にやりたいことではないかもしれません。

始める前にきちんと子どもと話すことで「すぐ辞めて費用がムダになった」という事態を防げます。

また、親もいっしょに勉強したりスポーツをしたりすると、子どもが習い事に対してモチベーションを保ちやすいです。

長期的な視野で計画を立てる

長期的な視野に立ってマネープランを作成すると、いま習い事にいくら使えるかが概算できます。

なぜなら子どもの学費や老後資金などを含めた、先々までの展望を把握できるからです。

マネープランをしっかり立てることで、習い事の費用が家計を圧迫したり途中で断念したりするという事態を防ぎ、費用をムダにせずに済みます。

小学生におすすめの人気習い事4選

小学生におすすめの人気習い事4選

小学生に人気のある習い事の中から、4つを厳選しました。

  • 学習塾
  • 英会話教室
  • ピアノ
  • 水泳

各習い事のメリット・デメリットをお伝えするので、子どもにピッタリな習い事を見つけてみてください。

学習塾

メリット

  • 勉強のやり方や習慣が身につく
  • 中学校に向けて準備できる
  • 勉強への自信がつく

デメリット

  • 勉強が嫌いになる可能性がある
  • 学校の授業がつまらなく感じる

子どもの中学受験を考えていたり授業についていけなかったりするという人は、学習塾がおすすめです。

課題に対する考え方や向き合い方が身につくので、社会に出てからも大いに役に立ちます。

英会話教室

メリット

  • 学校の授業で有利になる
  • 海外文化への興味が育まれる
  • ネイティブな発音が身につく

デメリット

  • セミリンガル(2つ以上の言語を習得しているが中途半端)になる可能性がある
  • 継続的に習う必要がある

英会話教室は周りの子どもたちと楽しく英語を学べて、海外文化への興味・好奇心が育まれます。

ただし、継続的に勉強しないと、日本語と英語が中途半端になる恐れがあるので注意が必要です。

ピアノ

メリット

  • 音間・リズム感が身につく
  • 脳機能のアップにつながる
  • 人前で緊張しにくくなる

デメリット

  • 自宅では防音対策が必要になる

指や耳、頭をフル活用するピアノは、脳に良い刺激を与えて脳機能がアップします。

記憶力や集中力が鍛えられることから、授業や発表会などさまざまな場面で役立つでしょう。

水泳

メリット

  • 水難事故を避けられる可能性が高まる
  • 体育の授業で遅れを取らないようになる
  • 運動能力が育つ
  • 姿勢が良くなる

デメリット

  • 皮膚への刺激がある
  • チームワークは学びにくい

子どもに人気の高い水泳は、呼吸筋が鍛えられて体力作りに最適です。

また、水の中にいるとリラックス効果を得られることから、子どものストレス解消にもおすすめできます。

記事まとめ

記事まとめ

この記事では、小学生の習い事費用の平均額や維持費について解説しました。

初期費用や維持費がわからないと、習い事を始めてから思わぬ出費に悩まされる可能性があります。

習い事は子どもの脳機能をアップするなど、継続していくことが重要です。

子どもの習い事を検討している方は、維持費や家計負担を抑える方法を知ったうえで入会することをおすすめします。

監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
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