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カードローンの利用目的は何でもOK?審査への影響と注意点を解説
カードローンの利用目的は何でもOK?審査への影響と注意点を解説
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利用目的によるカードローン審査への影響と、リスクの高い使い道について

カードローンは、原則として利用目的が自由なローンサービスです。

しかし、申し込む側からすれば「この理由だと審査に落ちる?」「審査に通りやすい利用目的は?」など、不安に思うことも多いでしょう。

この記事では、利用目的がカードローン審査に与える影響や、実際に使っている人の資金使途を詳しく解説。

カードローンを申し込むにあたって利用目的に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

カードローンの利用目的は原則自由

カードローンの利用目的は原則自由

カードローンの利用目的は基本的に自由とされており、借りたお金をどのように使うかは利用者に委ねられています。

生活費や趣味、娯楽費など幅広い用途が認められており、「急な出費が重なったから生活費の足しにしたい」「欲しいものがあるけど資金が足りないから一時的に借り入れたい」など、さまざまなシーンで活用できます。

一部例外を除けば審査への影響もない

カードローンの審査では、利用目的のみで結果が決まることは原則ありません。

審査はさまざまな観点から総合的に判断されますが、とくに重要なのは収入や職業、信用情報(過去の借入、返済履歴)などです。そのため、一般的な利用目的であれば審査への影響は少ないと考えましょう。

ただし、後述する「例外的に禁止、もしくは審査で不利になるカードローンの利用目的」では、審査に悪影響をおよぼすことがあるため注意が必要です。

申し込み時と違う目的で利用しても基本的には問題ない

カードローンの申し込み時には利用目的を申告しますが、実際の使い道が申告内容と異なっても、基本的には問題ありません。

たとえば、申込時に「生活費の補填」で申告し、実際には旅行費用に使ったとしても、金融機関からペナルティを受けることはほぼないでしょう。

また、一部の金融機関では、利用目的の入力が選択形式で、詳細の説明は求められない場合もあります。

ただし、後述する「例外的に禁止される利用目的」で使った場合、規約違反として何らかのペナルティを受ける可能性があります。

実際に利用している人の資金使途は?

実際にカードローンを利用している人の資金使途は、金融庁が調査した「貸金業利用者に関する調査・研究」からわかります。

同調査によると、借入目的のうち上位5位は下記のとおりです。

  1. 生活費の補填
  2. クレカなど後払いの決済費用
  3. 欲しいものの購入費用
  4. 娯楽費、レジャー費
  5. ギャンブル資金

参照:金融庁「貸金業利用者に関する調査・研究(2024年3月15日)」

生活費の補填がトップですが、消費や娯楽など緊急性の低い用途も多いとわかります。

ただし、上記の結果は「ユーザーが実際に使用した資金使途」であり、申し込み時に申告した利用目的とは違う可能性があるので注意が必要です。

たとえば、「ギャンブル資金」は審査で不利になる可能性が高く、カードローンの資金使途としてもリスクが高いため、この目的での借入はおすすめできません。

例外的に禁止、もしくは審査で不利になるカードローンの利用目的

例外的に禁止、もしくは審査で不利になるカードローンの利用目的

原則として自由に使えるカードローンですが、以下のような使い道には制限があります。

  • 禁止されている利用目的
  • 事業資金
  • 投資・投機目的
  • ギャンブル
  • 他社借入の返済

上記の利用目的に当てはまる場合、カードローン以外の借入方法を検討するか、借入自体をやめることをおすすめします。

事業資金

一般的なカードローンは個人融資専用なので、事業資金としての利用が禁止されています。

事業目的の借入はリスクが高く、通常の個人向け審査では適切な審査ができないためです。

ただし、「ビジネスローン」「法人向けカードローン」といった名称で、事業資金として利用できるカードローンもあります。

ほかにも、各種補助金やクラウドファンディング、日本政策金融公庫の融資などがあるので、カードローン以外の資金調達方法を検討しましょう。

投資、投機目的

株式投資やFX、仮想通貨などの資金が利用目的の場合、審査で不利になる可能性があります。

これらは元本割れのリスクがあり、返済不能になる可能性が高いためです。

投資や投機は、成功すれば大きなリターンを見込めますが、失敗したときの補償が一切ありません。負債が投入資金をはるかに超えるケースも多いため、借入金での運用は避けたほうがよいでしょう。

ギャンブル

パチンコや競馬・競艇・競輪・オートレースなど、ギャンブル用途での利用も審査で不利になります。

理由は投資、投機と同じで、返済不能に陥る可能性が高いためです。

また、ギャンブルには依存性があり、借入を重ねてしまうリスクもあります。多重債務者になると生活の立て直しが難しくなるため、借入金での賭け事は絶対に避けるべきです。

他社借入の返済

カードローンを利用して別の借入を返済すること(いわゆる「借金の借り換え」)は、審査で不利になる可能性があります。

とくに、消費者金融のカードローンでは総量規制(年収の3分の1以上の借入禁止)があるため、新たな借入で返済しようとしても審査に通らない場合があります。

借金の返済を目的とする場合は、「借り換えローン」「おまとめローン」など専用のローン商品を利用しましょう。

カードローンを利用する際の注意点

カードローンを利用する際の注意点

カードローンを利用する際、とくに注意すべきポイントを紹介します。

安全かつ適切な範囲で利用できるよう、事前にしっかり押さえておきましょう。

嘘の利用目的で申告しない

申し込み時の利用目的を偽ると、後々問題になる可能性があります。

嘘をつくということは、悪意を持って申し込んだということなので、ただ延滞するよりカードローン会社側の印象は悪くなります。

事業資金などの禁止されている用途で使った場合、利用停止や残債の一括返済など、重いペナルティを受けるかもしれません。

利用目的が決まっていれば目的別ローンも検討する

利用目的が明確な場合、カードローンより目的別ローンのほうが有利な条件で借りられる可能性があります。

下記は、主な目的別ローンの金利相場です。

目的別ローン 金利の相場
教育ローン 年1.95~5.0%程度
マイカーローン 年1~10%程度
医療ローン 年3.0~15.0%程度
リフォームローン 年2~5%程度

金利重視なら目的別ローン、資金使途の自由度や融資スピードを重視するならカードローンと、状況や目的に応じて適切なローンを使いましょう。

まとめ

まとめ

カードローンの利用目的は基本的に自由ですが、例外的に禁止されている用途もあります。

生活費や医療費、冠婚葬祭費など、一般的な利用目的なら審査への影響はそれほど大きくありません。

一方、事業資金や投資、ギャンブルなど、返済不能の恐れがある用途だと審査に通らない可能性があります。

リスクの高い使い方は避けるよう心がけ、賢くカードローンを活用しましょう。

監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
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