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カードローンの利用でクレジットカードの審査に影響を受ける?
カードローンの利用でクレジットカードの審査に影響を受ける?
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カードローンを利用するとクレジットカードの審査に影響を与えるのか解説

相談者A
相談者A

カードローンでお金を借りていても、クレジットカードは作れる?

相談者B
相談者B

クレジットカード審査に与える影響はある?

カードローンで借り入れていると、クレジットカードを作るのに不安を感じるかもしれません。

カードローンを利用している場合、借入状況によっては審査に影響を与える可能性があります。

本記事では、カードローンがクレジットカード審査に与える影響をケース別に解説します。

審査に通るためのポイントも紹介するので、カードローンを利用中でもクレジットカードを作りたい方は、参考にしてください。

【結論】カードローンの利用状況によっては悪影響を受ける

【結論】カードローンの利用状況によっては悪影響を受ける

カードローンは、借り入れ状況によってはクレジットカードを利用できるか判断する際に、以下の悪影響を与える可能性があります。

  • クレジットカードが作れない
  • 利用枠が少ない

カードローンは、急な出費や一時的な資金不足を解消できる便利なサービスです。

銀行や消費者金融などのカードローンからお金を借りると、JICCやCICなどの信用情報機関に記録されます。

信用情報を考慮して申込者の返済能力を判断するクレジットカード会社は、カードローンの利用状況次第で契約に影響を及ぼすでしょう。

しかし、カードローンの利用が、必ずしも悪影響を与えるわけではありません。

きちんと支払いを続けていれば、問題なく契約できる可能性もあります。

カードローンの利用がクレジットカードの審査で悪影響を受けるケース

カードローンの利用がクレジットカードの審査で悪影響を受けるケース

カードローンは手軽にお金が借りられる反面、利用している状況次第でクレジットカードの審査に悪影響を及ぼす可能性があります。

カード審査で悪影響を受けるケースを解説するので、参考にしてください。

返済で滞納したことがある

カードローンの支払いを滞納した経験があると、信用情報に傷がつき、カード審査に通りにくくなります。

支払いの滞納は、申込者の経済状況や支払いに対する意識に問題があると判断され、信用度を大きく損なう要因です。

以下のケースではクレジットカードの契約ができない可能性もあります。

モデルケース

  • カードローンの支払いを3ヶ月以上滞納した経験がある
  • 滞納後は完済済み

支払いを2〜3ヶ月滞納すると、ブラックリストとして信用情報に傷がつき、クレジットカードを契約できないケースがあるのも事実です。

過去に滞納があっても、きちんと支払い続けていれば、信用回復の可能性はあります。

しかし、滞納期間が長かったり滞納を繰り返したりしていれば、カードを作るのが難しくなるでしょう。

収入に対して借入金額が多すぎる

現在の収入に対してカードローンの借入金額が多すぎると、カード審査に通りにくくなります。

カードローンによる借り入れやクレジットカードで現金を借り入れするキャッシングには、貸金業法の「総量規制」が適用されます。

総量規制は、年収3分の1を超える借り入れができないと制限するルールです。

貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合において、前条第一項の規定による調査により、当該貸付けの契約が個人過剰貸付契約その他顧客等の返済能力を超える貸付けの契約と認められるときは、当該貸付けの契約を締結してはならない。
引用:e-Gov法令検索「貸金業法第十三条の二」 https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032

以下のケースをご覧ください。

モデルケース

  • 年収:300万円
  • A社カードローン借入金:70万円
  • B社クレジットカード借入金:30万

カードローンやクレジットカードでの借入がすでに年収3分の1となるため、カードにキャッシング枠はつけられません。

金融機関は、申込者の収入と支出のバランスを考慮し、無理なく返済できるかどうかを審査します。

すでに多額の借金があると返済能力を不安視され、審査に通らない可能性が高まるでしょう。

信用情報に異動情報が載っている

信用情報に「異動情報」が載っていると、カード審査に悪影響を及ぼす可能性があります。

異動情報は事故情報とも呼ばれ、JICCやCICなどの信用情報機関で記録されています。

ただし、カードローンでの借り入れだけでは、異動情報として記録されません。

異動情報として記録されるのは、以下のとおりです。

  • 返済の延滞や滞納
  • 保証人による肩代わりの返済(保証履行)
  • 債務整理

過去に返済の延滞や滞納をしていた方は、現在完済していても異動情報が原因で審査に通らない可能性が高まります。

ただし、異動情報は5〜7年経過すると削除されるため、期間を空けてから申し込むと良いでしょう。

クレジットカードの審査に通過するためのポイント

クレジットカードの審査に通過するためのポイント

クレジットカードの審査で判断される要素には、信用情報や返済能力など、複数存在します。

カードローンの利用状況も影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

ここからはカードローンを利用していても、カード審査に通過するためのポイントを紹介するので、参考にしてください。

キャッシング枠を低めに設定する

クレジットカードを申し込む際、キャッシング枠を低めに設定すると、審査通過の可能性を高められます。

多くのクレジットカードは、2種類の使い方ができ、申し込み時に限度額を設定します。

ショッピング枠 買い物の支払いに使用できる限度額
キャッシング枠 現金の借り入れができる限度額

キャッシング枠が大きいほど、カード会社は申込者の返済能力に不安を感じるため、審査に通りにくいでしょう。

キャッシング枠を低めに設定したり、ショッピング枠のみで申し込んだりすると、カード会社に安心感を与えられます。

他社の借入額を減らす

カードローンでの借入が多く手持ちのお金に余裕があるなら、繰り上げ返済を検討しましょう。

金融機関からの借入額が大きいと返済の負担が大きくなり、返済能力に疑問を持たれるため、審査に通りにくくなります。

クレジットカード審査前に、他社からの借入額を減らしておくのが理想的です。

複数のカードローンを利用している場合は、以下の対策も効果的です。

  • 借入額の少ないカードローンから優先的に返済する
  • 低金利のカードローンに借り換えして返済の負担を軽減する

虚偽申告をしない

クレジットカードの申込書に、虚偽内容を申告しないようにしましょう。

申込書には、以下の具体例をはじめとした、さまざまな項目を記入します。

  • 年収
  • 勤務先
  • 他社の借入状況
  • 住所

申し込む際に情報を偽って申告した場合、信用情報機関や過去の顧客データから発覚するのも珍しくありません。

記入時に誤ちがあったとしても、虚偽申告としてカード発行を拒否される可能性もあるため、注意が必要です。

よくある質問

よくある質問

カードローンを利用しているうえ、クレジットカードを作成しようとしている方によくある質問をまとめました。

クレジットカードの申し込み前に、ぜひチェックしてください。

Q.クレジットカードの審査に落ちた理由はわかりますか?

クレジットカードの審査に落ちても、ほとんどのケースではカード会社から具体的な理由を開示されません。

ただし、カード審査に落ちる原因は、収入や年齢などの基準を満たしていない場合が多くみられます。

信用情報に異動情報が記録されているか否かも、カード審査に大きな影響を与えます。

CICやJICCなどで信用情報の開示を請求できるため、過去に延滞や滞納などの経験がある方は、自分で確認すると良いでしょう。

Q.複数のカードローンを利用しているとクレジットカードの審査に影響しますか?

複数のカードローンを利用していると、返済の負担が大きくなり返済能力に疑問を持たれるため、カード審査に影響する可能性があります。

複数のカードローンを利用している事実は「お金に困っている」と判断される可能性もあります。

クレジットカードを作る際は、できるだけカードローンの数を減らし、借入額を少なくしておくのが重要です。

記事のまとめ

記事のまとめ

カードローンの利用は、クレジットカードを作成できなかったり、利用枠が少なかったりと悪影響を与える可能性があります。

返済滞納や借入額が大きいなど、審査に悪影響を及ぼすケースは複数あります。

クレジットカードを作成するには、キャッシング枠を低めに設定したり、他社からの借入を減らしたりすると良いでしょう。

カードローンとクレジットカードは、両者とも便利で身近な金融サービスであるため、無理なく返済できるよう計画的に利用するのが大切です。

監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
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