カードローンの本審査で落ちる確率は?落ちる理由と具体的な対策方法を解説
カードローンに申し込む際の、審査に落ちる確率はどのくらいなのでしょうか。
実は、カードローンの仮審査と本審査では審査するポイントが異なり、仮審査を通過しても落ちるケースがあるのです。
この記事ではカードローンの本審査に落ちる理由と落ちた際の影響、失敗せずに借入れるためのコツをお伝えします。
仮審査に通過しても本審査で落ちる可能性がある
一般的に、カードローンの審査は仮審査と本審査の2段階あり、どちらも通過することで契約を結べます。
仮審査を通過すると本審査も通過できそうに思えますが、そうとは限りません。
なぜならば、仮審査と本審査は審査をするポイントが異なるからです。
審査全体の「落ちる確率」は60%以上
本審査のみのデータはありませんが、一部の消費者金融は審査全体の通過率を公開しています。
以下に、大手消費者金融4社の最新の審査通過率をまとめました。
消費者金融 | 審査通過率 |
---|---|
アコム | 41.3%(2025年4月) |
アイフル | 34.9%(2024年4月) |
プロミス | 35.7.%(2025年4月) |
レイク | 26.6.%(2023年6月) |
出典:月次データ|アイフル
審査通過率の平均は34.625%であることから、審査全体の落ちる確率は60%を超えます。
仮に10人がカードローンの申請をしても4人程度しか受からないことを考えると、なかなか狭き門といえそうです。
一方、銀行カードローンは審査の通過率を公開していません。
銀行カードローンは金利が低いことから、消費者金融以上に審査が厳しいことが予想されます。
仮審査と本審査の違い
仮審査と本審査では、確認するポイントが異なります。
カードローンの利用を検討している人は、違いを理解して適切な対応を心がけましょう。
仮審査のポイント:年収などを機械的に見られる
仮審査とは、正式な申し込みを行う前の簡易的な審査のことです。
申請者が入力した個人情報や勤務情報、過去の信用情報などをコンピューターが判断するもので、スコアリングと呼ばれます。
各項目には点数が割り振られており、合格ラインに達しなければ本審査には進めません。
仮審査で確認するポイントは、申請者に返済能力があるかという点です。
金融機関や消費者金融によりますが、仮審査にかかる時間は最短30分〜1時間程度でしょう。
ちなみに、審査結果が借入希望額に沿わなかった場合は、申し込みのキャンセルが可能です。
ここから、仮審査で確認する項目について詳しく解説します。
年齢
カードローンの年齢条件は、おおむね20歳~65歳未満あたりで設定されるのが一般的です。
2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられたものの、申し込みが可能な消費者金融はプロミスのみです。
返済能力が低い若年層は「まだ融資するリスクがある」と捉えられているからでしょう。
勤務先・勤続年数
コンピューターが「勤務先は実在するか」「勤続年数は長いか」といった点を審査します。
一般的に、カードローンの審査に通りやすい勤続年数は1年以上です。
勤続年数が短かったり転職したばかりだった場合は、収入が不安定と判断されやすいので注意しましょう。
年収
年収は安定した収入を得ているかという点以外に、借入希望額に無理はないかどうかも判断されます。
借入希望額を確認する理由が、総量規制です。
総量規制とは、借入額の合計を年収の3分の1までにする規制を指します。
カードローン契約者の多重債務リスクを減らし、返済の負担を抑えることが目的です。
例えば年収300万円の人の借入限度額は、100万円です。
他社からすでに70万円を借り入れている場合は、30万円までしか借り入れができないということになります。
他社のローン借入状況
「複数社から借り入れしている」「借入金額が多い」などの、他社のローン借入状況を確認します。
借入件数があまりに多い場合は、審査に落ちやすいので注意が必要です。
借入残高の確認も行い、総量規制の対象になっていないかも確認されます。
本審査のポイント:信用情報を確認される
本審査は、審査担当者が書類や信用情報を直接確認するものです。
「いくらまで融資できるか」「金利は何%に設定するか」など、具体的な融資条件も決まります。
本審査では、以下のようなチェックが行われます。
信用情報
信用情報とは、個人のクレジットカードやローンの支払い状況を登録した情報のことです。
スマホ料金や公共料金の滞納履歴などが信用情報期間に登録され、ネガティヴな情報が蓄積されると審査に落ちる確率が非常に高くなります。
審査担当者から「カードローンを組んでも滞納されるかもしれない」と思われるのが原因です。
審査に落ちた情報も信用情報機関に登録されるため、申し込みを慎重に行うことをおすすめします。
在籍
申請者が本当に会社に在籍しているかを、電話等で確認します。
審査担当者は「申請書類に虚偽はないか」「安定的に返済できるのか」を知りたいのです。
電話がつながらなかったり在籍確認が取れなかったりした場合は、審査に落ちる結果となります。
審査に必要な書類【仮審査・本審査共通】
カードローンの審査を受けるときは、本人確認書類の提出が求められます。
具体的には、以下のような書類が必要です。
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 健康保険証
- パスポート
- 特別永住者証明書
- 印鑑証明書
顔写真がない書類を提出する場合、住民票のコピーや公共料金の領収書などが求められます。
また、カードローンの借入額が50万円を超える場合は、次のような収入証明書も必要となります。
- 源泉徴収票
- 住民税決定通知書
- 確定申告書
- 課税証明書
- 納税証明書
カードローン会社によって書類の種類と枚数は異なるので、不備なく用意するようにしましょう。
カードローンの本審査に落ちる理由
金融機関と消費者金融は、カードローンの審査基準を公開していません。
しかしながら、過去の傾向から本審査に落ちる理由が予測できます。
虚偽の申告をした
審査に通りたいという気持ちから、カードローンの申し込みで虚偽の申告をしたケースです。
例えば、以下のような例が挙げられます。
- 氏名・年齢を偽る
- 年収を水増しする
- 勤務先・勤続年数を誤魔化す
- 他社のローン借入状況を誤魔化す
- 利用目的で嘘をつく
カードローンの本審査は個人の信用情報を取り寄せて照合を行うため、虚偽記載は必ずバレてしまいます。
虚偽記載が判明すると個人の信用度は大きく下がり、審査に受かることはありません。
さらに、カードローン会社のブラックリストに登録されて、詐欺罪に問われるケースも考えられます。
他社の借入が多い
他社からの借入が多いと、審査に落ちる確率が高まります。
複数のカードローンと契約することで、返済が難しいと判断されるからです。
場合によっては「ローンを返済するためのローンを組むのでは?」と思われることもあります。
「どれかしら受かるだろう」という軽い気持ちで申し込んでも、審査に落ちやすい要因の1つなので注意しましょう。
過去に滞納歴がある
過去に長期間の滞納歴がある人は、本審査で落ちる確率が非常に高いです。
カードローンの審査では、安定的かつ確実に返済できるか、という点を最重視します。
自分の借入や滞納歴といった情報は、信用情報機関を通して閲覧されてしまいます。
雇用形態の信用度が低い
社会的信用度が低い職業も、本審査で落ちやすい要因の1つです。
カードローン会社は「安定した収入がある人」を求めています。
社会的信用度が高い順番は、以下を参考にしてみてください。
- 公務員
- 医師や弁護士
- 正社員
- 派遣社員・パート・アルバイト
- 会社経営者・個人事業主・フリーランス
毎月ほぼ同額の給与を受け取れる公務員は、信用度が高いことがわかります。
設立して間もない会社経営者や駆け出しのフリーランスは、カードローンの利用が難しい可能性があります。
カードローン審査に通りやすくなるための対策
銀行にしろ消費者金融にしろ、カードローン審査を確実に通る方法はありません。しかし、通過しやすくする対策はいくつかあります。
ここでは、特に重要な2つの対策を紹介します。
申し込み時に嘘をつかない
基本的なことですが、申し込みで嘘をついてはいけません。
仮に仮審査を通過しても、本審査で嘘が確実にバレるので誠実な対応を心がけましょう。
申請する書類やデータに間違いがないか、二重・三重にチェックを行うことも大切です。
ほかの借入はなるべく減らしておく
ほかの借入を減らしておけば、総量規制に引っ掛かりにくいです。
総量規制の上限額がギリギリな場合は、返済能力などの理由から審査に通らないケースもあります。
銀行や信用金庫などの金融機関は総量規制の対象外ですが、総量規制に準じる基準を設けているのでよく確認しておきましょう。
記事まとめ
カードローンには仮審査と本審査がありますが、実に60%以上の人は落ちてしまいます。
他社からの借り入れが多かったり過去に滞納歴があったりする人は、特に注意しなければなりません。
カードローンに申し込む際は、借入を減らして誠実な対応を心がけてみてください。