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ろうきんのカードローン「マイプラン」の審査や金利、返済方法などを解説
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ろうきんのカードローン「マイプラン」の特徴や、ろうきんカードローンの審査基準、申し込みから借入までの流れなどについて解説

ろうきん(労働金庫)は労働組合や生協などの会員が、お互いに助け合うため資金を出し合って作った金融機関です。預金や引出し、お金の借入など、様々な取引が可能です。

ろうきんのカードローンは金利が低く設定されており、銀行や消費者のカードローンよりも、利息の負担を抑えて借入できる可能性があります。

今回はろうきんのカードローン「マイプラン」の特徴や、ろうきんカードローンの審査基準、申し込みから借入までの流れなどについて解説します。

詳しく解説しているので、ろうきんのカードローンが気になっている場合は、ぜひ最後までご覧ください。

ろうきんのカードローン「マイプラン」の特徴

ろうきんのカードローン「マイプラン」の特徴

ろうきんのカードローン「マイプラン」は、中央労金が提供する、使い道が自由なカードローンです。

生計費・旅行・ショッピング・冠婚葬祭など、暮らしの中で必要な様々な費用を借入できます。

全国の提携金融機関やコンビニのATMで利用可能なので、急にお金が必要になったときにもすぐに借入ができます。

また、提携金融機関やコンビニATMの引き出し手数料が即時キャッシュバックされるので、手数料実質無料で利用できます。

融資金利

融資金利は会員種別や取引状況によって異なります。

ここからは「マイプラン」の融資金利について詳しく解説していきます。

会員種別によって金利が異なる

マイプランの金利は以下のように、団体会員・生協会員・それ以外によって、以下のように変動します。

会員種別 マイプランの金利
団体会員の構成員の方 年3.875%~年7.075%
生協会員の組合員および同一生計家族の方 年4.055%~年7.255%
以外の一般勤労者の方 年5.275%~年8.475%

※2024年2月1日現在の値

このように一般の方と比較して、団体会員や生協会員の組合員は有利な状況で融資を受けられます。

ろうきんとの取引状況によって金利が引き下げられる

ろうきんとの取引内容によって、金利がさらに引き下げられる制度があり、より低い金利での借り入れが可能になる場合があります。

金利が引き下げられる条件と、引き下げ率は以下のとおりです。

金利引下げ項目(一覧) 金利引下げ幅(年率)
給与振込指定 1.50%
一般財形・エース預金の契約 0.30%
財形年金・財形住宅・年金受取エース預金の契約 0.60%
年金振込指定 1.50%
有担保ローン・金庫扱い住宅金融支援機構融資の契約 0.60%
インターネットバンキング(IB)の契約 0.60%
公共料金自動支払い(2種目以上)の契約 0.30%
ろうきんUCカードの契約 0.30%
Web通帳(無通帳預金)の契約 0.60%
若年者引下げ(30歳未満) 0.60%

これらの金利引下げ条件が用意されています。

取引内容によっては、提示金利よりも最大で年3.2%の金利引き下げが可能になります。

金利は借入限度額ではなく会員種別・取引状況によって決まる

一般的な銀行や消費者金融のカードローンでは、借入限度額が大きくなるほど金利が低くなります。

たとえば、消費者金融で50万円以下の少額を借入した場合、18%など高い金利が設定される可能性が高いです。

一方、ろうきんのマイプランの場合は、取引内容によって金利が決まるので借入限度額は金利に影響しません。

そのため、少額の借入であっても、非常に低い金利での借入が可能です。

極度額は最高500万円

ろうきんのカードローン「マイプラン」の最高融資金額は500万円です。

現在の借入をまとめて一本化したいときや、医療費に使いたいときなど、まとまった金額を借入したい場合に使いやすいのは大きなメリットです。

ただし、会員種別や勤続年数によって、以下のように極度額が変わる場合があります。

  • 団体会員・生協会員以外の極度額は最高100万円
  • 極度額300万円超を利用できる条件は以下のとおり
    ・団体会員:「勤続年数5年以上」または「年収500万円以上」
    ・生協会員:「勤続年数5年以上」かつ「年収の50%以内の極度額まで」

このように、会員種別や勤続年数によっては、借入限度額が500万円よりも大幅に小さくなる恐れがあるでしょう。

また、雇用形態や審査内容などの様々な条件によって、融資の極度額が変わる場合があります。

ろうきんのカードローンの審査基準は公表されていない

ろうきんのカードローンの審査基準は公表されていない

ろうきんのカードローンの審査基準は公表されておらず、詳しい審査基準は不明です。

ただし、申し込みできる条件はろうきんから公開されているので、その内容を中心に解説します。

ろうきんカードローンの申し込み条件

ろうきんカードローンに申込できる条件は以下のとおりです。

  • 同じ勤務先で1年以上勤務していること
  • 安定継続した年収(前年税込み年収)が150万円以上あること
  • 申込時の年齢が満 20 歳以上
  • 契約時の年齢が満 65 歳未満
  • ろうきん指定の保証機関の保証を受けられること

これら5つの条件をすべて満たす必要があります。

一方で、安定した収入のない方や勤続年数が1年未満の方の場合は、借入が難しい場合が多くなります。

ただし、契約社員やパート、自営業者といった収入が不安定な雇用形態では借入できないというわけではなく、一定の条件を満たせば借入可能が可能です。

正規雇用以外の方でろうきんのカードローンを利用したい場合は、最寄りの店舗に詳細を問い合わせてみるとよいでしょう。

カードローンの審査は信用情報も照会される

申し込み後、審査の際には以下の2種類を参考に、融資可否が判断されます。

  • 信用情報機関から取得した個人信用情報
  • 労金の信用保証基準

ろうきんはKSC・CIC・JICCの3か所の信用情報機関に加入しており、審査の際にはこれら3か所の情報を確認します。

そのうえで、ろうきん独自の基準で審査が行われ、借入の可否が判断されます。

このように厳格な基準で審査が行われるので、ろうきんカードローンの審査基準は決して甘いとは言えないでしょう。

審査落ちしてもお金を借りられる可能性はある

ろうきんの審査によってカードローンの審査に落ちた場合、即座に融資不可と判断されるわけではありません。

「保証委託リトライ制度」という制度によって再度審査が行われ、融資可能と判断されれば借入できます。

保証委託リトライ制度では、ろうきんではなく、SMBCファイナンスサービス株式会社の保証基準での審査が行われます。

審査に通れば、ろうきんの基準による審査に落ちても借入できます。

しかし、SMBCファイナンスサービス株式会社の保証基準も決して緩くはありません。救済措置があるからといって、簡単に借入できるとは考えないほうがよいでしょう。

返済方式は契約時に2つから選択できる

返済方式は契約時に2つから選択できる

ろうきんのカードローンでは返済方式として、定額型・残高スライド型の2種類から選択できます。

定額型

極度額に応じて月々の返済額が決まります。借入金額に関係なく、一定金額を返済する必要があるため、月々の返済の負担は大きくなる可能性があります。

ただし、返済する金額が大きいため素早く返済でき、利息の負担を抑えやすくなります。

残高スライド型

借入残高に応じて月々の返済額が決定されます。残高の減少とともに返済額が小さくなるので、月々の返済の負担を抑えやすくなる方式です。

ただし、定額型と比べると返済期間が長くなり利息が増えるので、支払い総額が増える可能性があります。

余裕があれば繰り上げ返済も可能

毎月の返済とは別に、借入残高のすべてもしくは一部を返済することを、繰り上げ返済と呼びます。

ろうきんのカードローンでは、好きなタイミングでの繰り上げ返済が可能です。余裕があるときに元本を返済することで、発生する利息を少なく抑えることが可能です。

繰り上げ返済には、以下の手数料がかかります。

  • 一部繰り上げ返済:無料
  • 3年以内の全額繰り上げ返済:3,300円(税込)
  • 5年以内の全額繰り上げ返済:2,200円(税込)

繰り上げ返済の手続きは、店頭もしくはろうきんダイレクトから実行できます。

それぞれの手続き方法について以下で説明していきます。

店頭

最寄りのろうきんの店舗に、営業時間内(平日9:00~15:00)に訪問すれば手続き可能です。

それ以外の時間帯に手続きできますが、繰上げ返済が完了するのは翌営業日以降になります。

ろうきんダイレクト

ろうきんダイレクトでも繰り上げ返済ができます。

月曜日~金曜日の0:10~23:50であれば手続きが可能です。

申し込みから借り入れまでの流れ

申し込みから借り入れまでの流れ

ろうきんのカードローンの、申し込みから借り入れまでの流れは以下のとおりです。

  1. 仮審査に申し込む
  2. 仮審査結果が分かる
  3. 申し込み・契約をする
  4. 借入する

それぞれについて詳しく解説します。

仮審査に申し込む

まずはろうきんの公式ホームページから、仮審査に申し込みます。

入力する内容は銀行や消費者金融のカードローンと同じで、以下の情報が必要です。

  • 申込者の個人情報
  • 勤務先の情報
  • 収入についての情報
  • 他社借入件数や金額

これら以外に、ろうきんのカードローンの申し込みフォームでは会員区分を選択する箇所があります。

会員区分により極度額や審査基準が変わるので、該当する区分をクリックしましょう。

仮審査結果が分かる

仮審査結果が出ると、申し込みしたろうきんの営業店から電話などで知らされます。

審査通過したと通知された場合には、本審査への申し込みが可能になります。

申し込み・契約をする

Webもしくは来店して、正式にローンに申込します。

Webからの手続きは団体会員の組合員のみ行えるので、ほかの会員種別の場合は来店が必須です。

本審査に必要な申込書類は以下のとおりです。

  • 本人確認書類(運転免許証/個人番号カードなど)
  • 収入確認資料(給与(在籍)証明書/源泉徴収票など)
  • 勤続年数確認資料(健康保険証(写)/給与(在籍)証明書)
  • 普通預金口座のお届け出印

これらの書類を準備し提出すると、本審査がスタートします。

本審査が行われる

申込と書類提出が完了したら、本審査が行われます。

本審査では信用情報機関に事故履歴がないかや、申告情報と本人確認書類の情報が一致しているかが確認されます。

本審査は仮審査に通過済みの状態で受けるため、信用情報や申告内容に相違がなければ審査に通過する可能性が高いです。

万が一、信用情報に事故履歴が見つかったり、進行内容に虚偽があったりすれば、審査に落ちる可能性があります。

借入する

本審査に通過すると契約が完了し、ローンカードが自宅に送付されてきます。

インターネットバンキング(ろうきんダイレクト)からの申請や、ATMにローンカードを挿入しての操作などによって借入できます。

一旦契約が完了したら、極度額の範囲内であれば自由なタイミングで借入が可能です。

ろうきんカードローンのATMの使い方

ろうきんカードローンのATMの使い方

ろうきんカードローンは、全国に設置された様々なATMで借入や返済などを行えます。

ここでは、ろうきんカードローンに活用できるATMの使い方について紹介していきます。

利用できるATM

ろうきんのカードローンで利用できるATMは以下のとおりです。

  • ろうきんATM
  • セブン銀行ATM
  • ローソン銀行ATM
  • イーネット銀行ATM(ファミリーマートなど)
  • イオン銀行ATM
  • ゆうちょ銀行ATM
  • ビューアルッテATM(JR東日本の駅構内)

このように様々な銀行ATMと提携しています。

コンビニATMを含む利用機会の高いATMと提携しているため、お金が必要になった際には、極度額の範囲内で気軽に借入が可能です。

ATM手数料は実質無料

ろうきんのカードローンでは、ATM利用によって発生した手数料が全額キャッシュバックされるので、手数料が実質無料になります。

カードローンでお金を引き出した際、一時的に手数料が発生しますが、即時にATM引出手数料がキャッシュバックされます。

ATM手数料は数百円程度ですが、利用回数が増えると大きな金額になりますので、無料が好ましいという方は多いでしょう。

ろうきんのカードローンでは手数料がかからないので、余計なコストを気にせずに気軽な借り入れできます。

ちなみに、ろうきんではカードローン以外に、普通預金や貯蓄預金の引き出し手数料もキャッシュバックされますので、これらの取引も手数料実質無料で利用可能です。

ATMではローンカードが必要

ろうきんのカードローンでは、ATMでの借入の際にはローンカードが必要です。

銀行や消費者金融のカードローンの中には、スマホアプリでATMからの借入が可能な場合もありますが、ろうきんのカードローンではローンカードが不可欠です。

スマホアプリなどでの借入はできないので、いざというときにATMでお金を引き出せるようにするためには、ローンカードを忘れないようにする必要があります。

記事まとめ

記事まとめ

ろうきんのカードローン「マイプラン」は、最大金利が7.0%~8.0%に設定されており、銀行や消費者金融のカードローンと比較して低金利で借入できます。

また、利用限度額は500万円と余裕があるので、まとまった資金の借入にも利用可能です。

利用用途は自由なので、生計費・旅行・ショッピング・冠婚葬祭はもちろん、手元の借入をまとめて一本化する際にも活用できます。

労働組合の会員の方だけではなく、非会員の方であっても利用できるので、手数料負担を抑えたい方やまとまった金額を借入したい方はこの機会に申し込んでみてもよいでしょう。

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監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
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