カードローン
複数のカードローン申込は審査にどう影響する?デメリットや注意点を解説
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複数同時にカードローンを申込んでも審査に通過できる?1社にまとめるメリットも紹介

カードローンの借入は、複数社申込が可能です。

しかし、複数社の申込は審査に影響を及ぼすため、慎重に検討する必要があります。

新たなカードローン契約をする際に、審査を通過しやすくできるよう、複数社申込むリスクを理解しておきたい方もいるでしょう。

本記事では、複数のカードローン申込が審査に与える影響を解説します。

申込のデメリットや審査を通過するための注意点も紹介するので、カードローンの借入を検討中の方は参考にしてください。

複数のカードローン申込は審査に影響がある?

複数のカードローンを同時に申込む場合、審査に影響を与えるため注意が必要です。

ここでは、審査にどのような影響を及ぼすのか解説するので、申込む際の参考にしてください。

審査に通過しづらくなる可能性が高い

カードローンを複数申込む場合、審査の難易度が上がります。

借入審査では信用情報機関のデータをもとに「返済能力があるか」「無理のないクレジット契約か」を判断しているためです。

信用情報機関は、ローンやクレジットの信用情報を管理・提供する機関です。

各カードローン会社は申込者の多重債務や自己破産を防止するために、信用情報機関の情報を照会したうえで、現実的な借入金額を決定します。

複数のカードローンを短期間で申込むと資金不足に困窮している可能性を懸念されるため、審査が厳しくなるでしょう。

複数同時にカードローン申込をするデメリット

複数同時にカードローン申込をするデメリット

ここでは、カードローンを複数同時に申込むデメリットについて解説します。

新たな契約をする際に影響をおよぼさないよう、リスクを踏まえたうえで利用を検討してください。

信用情報に履歴が残る

複数同時にカードローンを申込んだ場合、信用情報に履歴が残るため、今後の借入審査に影響を与えます。

信用情報に登録される主なデータは、以下の通りです。

情報 登録される内容 履歴が残る期間
個人情報 ・名前
・生年月日
・年収
・勤務先
・住所など
・照会日より6ヶ月間
・または契約期間中および契約終了後5年以内
申込情報 クレジットカード会社などの賃金業者が審査を目的に信用情報を確認した履歴 照会日より6ヶ月
クレジット情報 ・クレジットやローンなどの契約状況
・毎月の支払い状況
・借入残高など
契約期間中および契約終了後5年以内
利用記録 クレジットやローンなどの利用履歴や状況をクレジット会社が確認した履歴 照会日より6ヶ月

例えば、6ヶ月以内に複数のカードローン会社を申込んでいる場合、履歴として残っているため審査の際に懸念される可能性があります。

新たな借入時に影響するケースも考えられるため、複数同時の申込はできるかぎり避けましょう。

仮に通過しても返済管理が複雑になり負担がかかる

複数のカードローン会社を利用する場合、月に何度も返済手続きをしなければならないため、負担に感じやすい点がデメリットです。

賃金業者によって支払日や支払金額、返済期間は異なります。

ほかのカードローン会社と返済日を勘違いして、支払遅延する可能性もゼロではありません。

万が一返済が遅れてしまうと、遅延損害金が発生してトータルの支払金額が増えてしまいます。

複数社で借入れすると遅延や滞納などのリスクが高まりやすいため、新たなカードローンを利用できなくなる悪影響を及ぼすでしょう。

1社にしぼる場合のメリット

1社にしぼる場合のメリット

カードローンは、複数より1社にしぼって借入するのがおすすめです。

ここでは、1社にしぼるメリットを解説します。

増額申請した方が審査後スムーズに利用できる

増額申請とは、契約しているカードローンの借入限度額を引き上げる審査を指します。

増額するメリットは、以下の通りです。

  • 借入可能額が増える
  • 借入するカードローン会社が1つにまとまるため、支払管理を楽にできる
  • 新規でカードローンを申込むより、早く借入できる可能性がある

例えば、現状30万円が限度額の場合、増額申請を行い審査に通過したら50万円まで借入可能額を増やせるのが増額の特徴です。

複数社を申込まずとも借入額が増やせるため、返済管理も煩わしくありません。

また、クレジットカードを新たに発行する手間がかからない点も、増額申請のメリットです。

ただし、増額申請をしたからといって、必ずしも審査が通るわけではない点に注意しましょう。

金利を低くできる可能性がある

カードローンの借入は、1社にまとめた方が金利を低くできる可能性があります。

利息制限法では、金利を以下のように定めています。

借入額 金利
借入額が10万円未満 年20.0%
借入額が10万円以上100万円未満 年18.0%
借入額が100万円以上 年15.0%

例えば、A社とB社で50万円ずつ借入すると、金利は年18.0%です。

対して、A社で100万円を借入した場合、金利は15.0%と複数社で申込むより低くなります。

増額して1社にまとめた方が金利を下げられる可能性があるため、返済の負担を軽減できるでしょう。

借入審査を通過するための注意点

借入審査を通過するための注意点

借入審査を通過できるよう、申込にあたっての注意点を解説します。

審査時のチェックポイントもわかるので、参考にしてください。

遅延や滞納をしないようにする

カードローンの借入審査を通過するためには、既存の返済で遅延や滞納をしていないのが前提です。

審査の際、カードローン会社は信用情報を確認します。

遅延や滞納状況を審査時に把握できるため、履歴にマイナスな記録が残っていると借入のハードルが上がります。

なお、遅延や滞納履歴はカードローンだけでなく、スマートフォンの分割払いも対象です。

審査に引っ掛からないよう、日頃からきちんと返済しましょう。

情報は正しく申告する

カードローンを申込む際は、個人情報を申告する必要があります。

正しく申告しなければ審査に通過しにくい可能性があるため、情報の正確性は重要です。

主な申告内容は、以下の通りです。

  • 個人情報
  • 年収
  • 勤続年数
  • 雇用形態
  • 会社所在地
  • 他社借入れ状況など

審査を通過したいからといって、他社の借入金額を少なく申告するのはやめましょう。

信用情報で履歴を照会できるため、虚偽の申告をすると信用問題につながります。

他社の借入金額がわからない場合は、カスタマーサポートに問い合わせて正確に申告するのが大切です。

総量規制に気をつける

総量規制は多重債務や自己破産を防ぐために設けられた規制で、年収の3分の1を超える借入れはできません。

複数社でカードローンの借入を検討する場合、総量規制を超えていると審査が通らない可能性があります。

例えば、年収300万円の方は100万円が借入限度額です。

A社ですでに70万円借入れている場合、ほかの賃金業者で申込めるのは最大30万円までとなります。

ただし、総量規制の対象は、消費者金融やクレジットカード会社などの賃金業者です。

銀行のカードローンやおまとめローン、医療費用の融資などは賃金業者ではないため、総量規制の対象から外れます。

賃金業者の利用を検討している方は、総量規制を超えないか把握しておきましょう。

安定した収入が必要になる

カードローンの審査を通過するためには、安定した収入が条件です。

申込む際、勤続年数は含まれていないものの、転職したばかりで収入が安定していないと審査で不利になる可能性があります。

安定した収入があるか審査するポイントには、職業や会社の規模、年収が挙げられます。

年収や雇用形態などを審査のうえ返済能力を確認しますが、安定した収入基準を満たさない場合は希望した借入金額を利用できないケースもあるでしょう。

審査を通過する場合は、安定した収入を一定期間得ているかも重要です。

記事のまとめ

記事のまとめ

カードローンの借入審査を行う際、信用情報を照会して支払い可能か判断します。

短期間で複数社の申込履歴があると、審査が通りにくくなる可能性もあるため、注意が必要です。

また、複数同時に申込む場合は信用情報に履歴が残ってしまうため、可能な限り1社にしぼって利用するのがおすすめです。

複数社でカードローンを利用するデメリットを理解したうえで、審査に通過できるよう自分にあった返済方法と貸付業者を選びましょう。

監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
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