カードローンとビジネスローンにはそれぞれ特徴や違いがあります
自営業の方や企業の経理担当者の中には、資金調達の方法でカードローンの利用を検討されている方も多いのではないでしょうか。
公的機関の融資制度を利用する場合には、金利が低い利点はありますが融資までに時間がかかる場合があります。
一方、法人向けカードローンは即日から数日で資金が必要な場合に便利です。
この記事では、カードローンとビジネスローンの違いやそれぞれの特徴も解説します。
カードローンとビジネスローンの違いとは?
カードローンとビジネスローンは、次の項目に違いがあります。
- 利用目的
- 資金用途
- 借入れ方式
- 金利
- 限度額
- 返済方法
- 担保・保証人
- 審査基準
それぞれ詳しく解説します。
カードローンとビジネスローンの基本的な違い
カードローンは個人向けの融資商品であり、借りたお金の使い道に制限がないことが特徴として挙げられますが、事業目的やギャンブルでの利用は禁止されています。
ビジネスローンは法人や個人事業主向けであり、事業運営や拡大のために活用することが目的の商品です。
必要用途に応じて適切な商品を選ぶことが重要です。
カードローンとビジネスローンの違いを比較
カードローンとビジネスローンの違いを比較したものは、以下の通りです。
カードローン | ビジネスローン | |
---|---|---|
利用対象 | 個人(一部法人向けカードローンあり) | 法人、個人事業主 |
資金用途 | 個人利用(生活費、急な出費など) | 事業資金(運転資金、設備投資など) |
借入れ方法 | 限度額内で自由に借入・返済が可能 | 必要な額を都度申し込む |
金利 | 年3%~18%程度 | 年2%~10%程度 |
限度額 | 数十万円~数百万円程度 | 数百万円~数億円程度 |
返済方法 | リボルビングなど柔軟な返済方式が多い | 元利均等返済など計画的な返済が中心 |
担保や保証人 | 不要な場合もあり | 必要な場合が多い |
審査基準 | 緩やか(収入証明不要な場合もある) | 厳しめ(事業計画書や決算書が必要な場合がある) |
カードローンをビジネス用で申し込みすることはできない
一般的なカードローンは、個人向けの融資商品です。
カードローンは、主に急な出費や生活費などにおける個人的な用途を対象とした融資商品であるため、ビジネスや事業資金としての利用は契約違反となる場合がほとんどです。
カードローンの審査においても、銀行や消費者金融で個人用途が前提での審査や契約が行われているため、事業資金として使用することは適切ではないと判断されます。
ビジネス用ではビジネスローンを利用する
一部の銀行や消費者金融では、法人や個人事業主向けに「ビジネスローン」を提供しています。
これらは事業資金としての使用を前提に設計されているため、ビジネス用で借入れ・返済する場合はビジネス(法人向け)ローンを利用することが適切です。
カードローンの特徴
ここからは、カードローンの特徴やカードローンでの融資が向いているケースを紹介します。
個人向けの商品
融資を受けたお金の使い道に制限がなく、生活費、医療費、教育費、旅行、家具購入など、幅広い用途に利用しやすい点が特徴です。
個人の日常的な生活費や急な出費のために利用されることが多く、事業用(ビジネス)目的での申し込みや利用は禁止されていることがほとんどです。
限度額内で即日繰り返し借り入れが可能
借入額に応じて利息が発生しますが、一度審査に通過すれば設定された利用限度額内で何回でも借り入れや返済が可能となり、必要なときにすぐ利用できます。
追加の審査は必要ありません。
審査に融通が利く場合がある
カードローンは、借入れ審査の方法が様々です。
基本的に、滞納や自己破産をしてしまったなどの場合は5年から10年は信用情報機関にブラックリストとして登録されており、どのローン商品も融資を受けることが難しくなります。
しかし、ブラックリストに載っている場合でも、独自審査など独自の審査方法を扱っている貸金業者であれば場合によっては審査に通る可能性があります。
カードローンが向いているケース
カードローンが向いているケースは以下の通りです。
- 急な出費に対応したい
- 少額の資金を短期間で利用したい。
- 繰り返し借入れがしたい
- 返済方法に縛られたくない
ビジネスローンの特徴
ここからは、ビジネスローンの特徴やビジネスローンでの融資が向いているケースを紹介します。
法人や個人事業主向けの商品
融資を受けたお金の使い道は、法事のや個人事業主が事業拡大や運転資金の補填、設備投資などの用途のために利用できます。
事業のための資金調達に限定され、生活費や個人の用途目的での利用は禁止されています。
金利が比較的低め
ビジネスローンの金利は年2%~10%程度と、年3%~18%程度であるカードローンと比べ金利が比較的低いという特徴があります。
審査基準に融通が利かない
ビジネスローンは、申し込みの際に事業計画書や決算書の提出が求められることが多く、高額借入れの場合には担保や保証人が必要となることがあります。
しかし、カードローンと比べ数億円まで融資可能であるなど融資額に関して幅広いことが特徴です。
ビジネスローンが向いているケース
ビジネスローンが向いているケースは以下の通りです。
- 法人や個人事業主として融資を受けたい
- 事業拡大や設備投資などにより大きな資金が必要
- 計画的に長期返済したい
- 金利を抑えたい
よくある質問
Q.カードローンとビジネスローンのおすすめはどちらですか?
どちらがおすすめかは、個人で利用するか事業用として利用するかによって変わります。
ご自身の利用用途によって適切な商品を選びましょう。
Q.カードローンとビジネスローンの審査は厳しいですか?
厳しいかどうかという判断基準は明確なものはありませんが、審査方法は様々であるため過去に滞納をしたことがある方などは、独自審査など独自の審査基準を設けた貸金業者を利用するのも一つの手です。
Q.カードローンとビジネスローンは申し込み方法が違うのでしょうか?
カードローンとビジネス(法人向け)ローンは商品が異なります。
カードローン商品の例として、アコム・アイフル・プロミス・楽天カード、smbcモビット、東京スター銀行のスターカードローンα、paypay銀行カードローンなどがあります。
ビジネスローン商品の例として、AGビジネスサポート、セゾンファンデックス、三井住友トラストローン、アサックスなどがあります。
個人用が事業用かで利用用途に合わせて借入れ申し込みを行いましょう。
Q.カードローンとビジネスローンは申込みから審査完了までの日数に差はありますか?
カードローンは融資までに即日から数日、ビジネスローンは数日かかる場合があります。
申し込みから審査完了までには余裕を持つようにしましょう。
Q.クレジットカードのキャッシングはカードローンなどの審査に影響しますか?
クレジットカードの借入れ金額や返済状況により、総量規制や信用情報機関の観点から審査に影響を及ぼす場合があります。
記事のまとめ
この記事では、カードローンとビジネスローンの違いやそれぞれの特徴を解説しました。
カードローンは個人での利用に適しており、ビジネスローンは法人や事業者の事業資金に適しています。
一般的な個人向けカードローンは、原則としてビジネス目的での利用は禁止されています。
用途や資金規模、金利、返済期間に応じて適切な商品を選ぶことが重要です。
事業資金が必要な場合は、ビジネスカードローンやビジネスローンなどの事業向け融資商品を検討しましょう。