信用金庫のカードローン審査は甘い?銀行との違いや見られるポイントを解説
信用金庫のカードローンは、一般的な銀行カードローンと比べて審査が甘い場合があります。
ただし、甘いといっても誰でも利用できるわけではなく、一定の返済能力は必要です。
この記事では、信用金庫カードローンの審査が甘いといえる理由や、審査で見られるポイントや通過するコツを解説します。
信用金庫ならではの対策を知って審査の通過率を上げたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
信用金庫のカードローン審査は銀行と比べて甘い場合がある
先述の通り、信用金庫のカードローンは銀行と比べると甘い場合があります。
「銀行のカードローン審査に落ちた人が信用金庫のカードローン審査に通過した」というケースも少なくありません。
理由としては、以下の2つが挙げられます。
- 理由①地域の相互補助を重視しているため
- 理由②保証会社に違いがあるため
理由①地域の相互補助を重視しているため
信用金庫と銀行を比べると、経営理念に大きな違いがあります。
銀行は株式会社なので、株主への利益還元が重視されます。一方、信用金庫は地域の会員による相互扶助のための非営利法人です。
つまり、信用金庫は株主の利益を気にせず、地域の経済振興のために融資できます。
相互扶助が重視されるため、「信用金庫の営業区域内の顧客」であれば、銀行より甘い審査で融資してもらえる可能性があります。
理由②保証会社に違いがあるため
銀行と信用金庫では、保証会社にも違いがあります。
カードローンの保証会社とは融資を受けた人が返済できなくなった際に、本人の代わりに借入先の金融機関へ返済を行う会社のことです。
銀行は保証会社を設けているのが一般的で、カードローンを利用するには銀行と保証会社の審査を通過しなければなりません。
一方、信用金庫の多くは、保証会社に「しんきん保証基金」が「信金ギャランティ」を利用しています。
しんきん保証基金は、豊かな国民生活の実現を理念として、全国の信用金庫によって設立された信用保証機関です。一方の信金ギャランティも、信金中央金庫(信用金庫のセントラルバンク)の関連会社として設立されています。
つまり、「しんきん保証基金」も「信金ギャランティ」は信金中央金庫とのつながりがある機関であり、先述した「地域の会員による相互扶助」という理念を共有しているため、柔軟な審査が期待できるのです。
「審査が甘い」といっても誰でも借りられるわけではない
信用金庫のカードローン審査が甘いのは、あくまで銀行と比較した場合の話です。
審査自体はしっかりとした基準のもと行うので、誰でも借りられるわけではありません。
審査では、申込者の返済能力や信用力をきちんと確認します。
信用金庫のカードローン審査で見られる項目をまとめたので、一つずつ確認していきましょう。
信用金庫のカードローン審査で見られる項目
信用金庫のカードローン審査で確認される項目は、一般的なカードローン審査と変わりません。
審査結果次第で融資の可否や金利、利用限度額などが決まります。
ここでは審査で見られる項目を解説するので、自身の状況と照らし合わせてみましょう。
信用情報
信用情報とは、これまでの滞納や債務整理などの経歴をまとめた個人情報のことです。
クレジットカードの申し込みから住宅ローンまであらゆる金融サービスの利用が記録され、金融機関や消費者金融間で共有されます。
カードローンの延滞期間が2か月以上過ぎると信用情報に「異動」と記録され、いわゆるブラックリスト入りした状態になるのです。
信用度が下がる情報が蓄積されると「契約しても滞納するのでは?」と思われる可能性が高く、審査の通過は難しくなります。
なお、自身の信用情報は、信用情報機関に開示請求を行うと知ることが可能です。
信用情報機関 | URL |
---|---|
株式会社シー・アイ・シー(CIC) | https://www.cic.co.jp/ |
株式会社日本信用情報機構(JICC) | https://www.jicc.co.jp/ |
全国銀行個人信用情報センター(一般社団法人全国銀行協会) | https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/ |
安定した収入の有無
安定した収入の有無は、カードローン審査の中で重要視される項目の1つです。
カードローンの返済は数年間にわたることもあるため、安定した収入は貸し倒れのリスクが低いと判断され審査に通りやすくなります。
収入の安定さを測る基準となるのが、社会的信用度の高さです。
社会的信用度の高さ | 職業・雇用形態 |
---|---|
1 | 公務員 |
2 | 弁護士・医師など |
3 | 正社員 |
4 | 契約社員・派遣社員・パート・アルバイト |
5 | 会社経営者・個人事業主・フリーランス |
表のように社会的信用度が高い人ほど、信用金庫から融資を受けやすくなります。
ただし、社会的信用度が低くても、審査に必ず落ちるわけではないので安心してください。
専業主婦(主夫)やアルバイトでも、安定した収入があれば審査を通過する可能性は十分にあります。
他社の借入状況
信用金庫のカードローン審査では、現状の借入状況も確認されます。
審査に甘い傾向がある信用金庫でも、過剰貸付を防止する観点から借入件数の多い人にはお金を貸せません。
一般的には借入件数3社以上、年収の1/3超だと借入が難しくなります。特に年収の1/3以上の貸付は、総量規制(貸金業法の貸付上限)と同じ金額であり、過剰貸付のボーダーラインとして重視されます。
直近の申し込み状況
直近で他社のカードローンへ申し込んでいないかどうかも、審査で見られるポイントになります。
なぜなら、短期間で他社へ申し込んでいる人は「返済に苦労しているのでは?」「貸し倒れのリスクが高そう」と思われるからです。
申し込み状況は、信用情報機関を通して確認します。
半年間は記録が残るのですでに他社へ申し込んでいる人は、最低でも半年間は新規申込を控えたほうが良いでしょう。
融資希望額と収入のバランス
信用金庫のカードローン審査では、融資希望額と収入のバランスも考慮されます。
年収を何倍も超える融資を受けようとしても、返済が難しいと判断されるのは間違いないでしょう。
仮に収入が高くても、返済能力を超える借入は返済できなくなる可能性があるので注意が必要です。
融資希望額が少ないと必ず審査に通るわけではありませんが、無理のない金額を申請することも検討してみてください。
信用金庫のカードローン審査に通るコツ
ここでは、信用金庫のカードローン審査に通るコツを紹介します。
信用金庫ならではのポイントがあるので、通過確率を少しでも高めたい人は参考にしてみてください。
信用金庫の口座で取引をする
信用金庫の口座で取引をすると、カードローン審査が緩くなることがあります。
具体的には、給与の振込先や公共料金の引き落とし先に指定するなどの方法が挙げられます。
預金残高や支払い状況を把握できるのが理由で、返済能力を判断しやすくなるのです。
さらに、取引実績があると審査時間の短縮にもつながるでしょう。反対に、口座を開設してもほとんど利用しなければ評価されない可能性があるので注意しましょう。
信用金庫で他のローンを利用する
信用金庫の他のローン商品を利用することも大切です。口座取引と同様に何らかの取引実績を作ることになるので、審査が緩くなる傾向にあります。
具体的には、ローン商品は住宅ローンやマイカー(自動車)ローン、フリーローンなどです。
信用金庫によっては他のローンと併用することで、カードローンの金利が低くなる場合があります。
気になる信用金庫カードローンがある人は、申込時に確認してみると良いでしょう。
重視するポイントによっては信用金庫以外のカードローンがおすすめ
組合組織である信用金庫は、会員の人々が利用しやすいようにカードローン審査が甘い傾向にあります。
しかし、自身が重視するポイントによっては、信用金庫以外のカードローンのほうが良い場合もあるでしょう。
ここでは、銀行カードローンと消費者金融カードローンの特徴やメリットを紹介します。
金利を重視するなら銀行カードローン
金利の低さを重視するなら、銀行カードローンがおすすめです。
大手銀行になると、下限金利が年率1%台から用意されていることもあります。
利息をはじめ返済総額を抑えられるので、毎月無理なく返済ができるはずです。
また、信用金庫と同様に、取引実績に応じて優遇金利を受けられるケースがあります。
「今すぐ資金調達は必要ないが家計補填のために融資を受けたい」という人は、銀行カードローンを検討してみてください。
即日融資を受けたいなら消費者金融カードローン
消費者金融カードローンの強みは、借入までの早さです。
大手消費者金融になると審査時間は20分程度で済み、即日融資を実現できます。
また、信用金庫や銀行などの金融機関と比較して、審査が甘い傾向にあり借入へのハードルが低い点もメリットです。
下記の関連記事では、審査が甘い消費者金融について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
記事まとめ
信用金庫は会員や組合員のための組織なので、一般的なカードローン審査より甘い傾向にあるといえるでしょう。
とはいえ、この記事でお伝えした通り、信用情報や返済能力の有無はしっかりと確認されます。
カードローン審査の通過率を少しでも上げたい人は、口座取引をしたり他のローン商品を利用したりしてみてください。
また、金利を抑えたいなら銀行カードローン、即日融資を受けるなら消費者金融カードローンと、目的に合わせて選択することも大切です。