カードローン
カードローンの信用情報とは?審査への影響や確認方法などを解説
fin_user

カードローンの信用情報とは?審査への影響や確認方法などを解説

カードローンを借りる際に、「信用情報」という言葉を耳にします。

信用情報はカードローンなどの借入れ審査をする際に重要な役割を持ちます。

信用情報の結果によってはカードローンの借り入れができない可能性もあるため注意する必要があります。

この記事では、信用情報の審査への影響や事故情報について解説します。

カードローンの信用情報とは?

カードローンの信用情報とは?

今までの取引き事実が登録されている

信用情報とは、個人や法人の借入れによる過去の信用取引、契約内容、返済・支払い状況、利用残高などの取引実績や取引履歴を記録した情報のことです。

これらの情報は、クレジットカードやカードローンなどの信用取引に申し込む際の審査のために使用されます。

クレジットカードやカードローンの申込みや借入れなど、金融商品を新たに契約したり利用したりするたびに記録されていきます。

例えば、「スマートフォンを分割払いで購入した」なども信用情報として登録されます。

将来の信用取引にも影響を与える

信用情報は、借入れや事故がある度に記録されていきます。

信用情報の中に、延滞したなどの過去の事故情報がある場合は、審査に通らない可能性もあります。

これはカードローンだけでなく、自動車ローンや住宅ローンなどにおいても審査が厳しくなると言えるでしょう。

信用情報は事故情報の履歴が無くなるまでには、完済から最短でも5年経過しなくてはなりません。

自身のライフプランを考え、本当に必要な時に借りることができるように、日頃から毎月のカードローン支払いの延滞などには注意するようにしましょう。

信用情報が確認される理由とは?

返済能力があるか判断するため

返済能力とは、借りたお金を返す資金を生み出せる力のことです。安定した収入があれば毎月借入れの返済ができると判断されます。

カードローンは担保や保証人なしでもお金を借りられるため、返済能力の確認としてカードローン審査における信用情報の確認は必須となっています。

返済がされないと金融機関は大きな損害を被るため、信用情報などを通じて慎重に審査が行われます。

総量規制の違反がないか確認するため

総量規制とは、貸金業者が個人の年収の3分の1を超える貸付を行うことを禁止する貸金業法上の規制です。

カードローンの信用情報審査では、総量規制に違反しないかどうかの確認も行われます。

銀行カードローンの場合には、総量規制の適用はありません。

しかし、借入額が年収に対して多すぎる場合は、カードローンの審査に落ちる可能性が高くなるため、銀行カードローンだとしても、借入れは総量規制の年収の3分の1を意識しましょう。

事故情報に反映されるとどうなる?

事故情報に反映されるとどうなる?

カードローンなどが組めない

事故情報が登録された期間中は、カードローンだけでなく金融機関が新たな融資やクレジットの審査を行う際に信用情報が考慮されるため、事故情報により新たな借り入れやローンを組むことが厳しくなります。

また、カードローンを新規で申し込む場合や、現在利用しているカードの更新時などに信用情報が照会されるため、審査に通らない確率が高くなります。

事故情報として扱われる事例

主な事故情報の事例は以下の通りです。

  • 支払いを3ヶ月以上延滞する
  • 本人の代わりに連帯保証人や保証会社が返済した
  • 任意整理(一部の過払い金返還請求を除く)
  • 自己破産
  • 個人再生
  • 過払金を請求した

事故情報は永久的に信用情報に登録されるわけではなく、完済後早くても5年が経過すると基本的に削除されます。

ただし、何度も延滞を繰り返すなどの事故を起こした場合、借入先やそのグループ会社の内部において半永久的に当該事故情報が登録されている可能性はあります。

カードローン信用情報の確認方法

カードローン信用情報の確認方法

情報開示を申請する

消費者本人は、カードローンの契約や返済の状況について信用情報を確認したい場合、信用情報開示制度を活用して各信用情報機関へ開示請求を行うことになります。
信用情報機関 手続きの方法 必要なもの 手数料
CIC インターネット 届出済みの電話番号 1,000円
郵送 信用情報開示申込書・本人確認書類 ・定額小為替証書(手数料) 1,000円
JICC スマホアプリ クレジットカード・届出済みの電話番号又は本人確認書類2点 1,000円
郵送 信用情報開示申込書・本人確認書類2点 1,000円
KSC インターネット メールアドレス・公的個人認証又は顔写真付きの本人確認書類 1,000円
郵送 開示請求申込書・本人確認書類2点・本人開示手続利用券(手数料) 1,124~1,200円(購入するコンビニによって異なる
参照:情報開示とは|指定信用情報機関のCIC
https://www.cic.co.jp/mydata/
参照:開示を申し込む | 開示サービス | 日本信用情報機構(JICC)指定信用情報機関
https://www.jicc.co.jp/kaiji
参照:本人開示の手続き | 全国銀行個人信用情報センター | 一般社団法人 全国銀行協会
https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/open/

情報開示で確認できること

カードローンの情報開示により、以下の情報が確認できます。

  • 契約内容
  • 支払状況
  • 残高情報
  • 新規に申し込んだ際の確認情報
  • 利用途上における審査のために確認した記録
  • 本人申告情報

信用情報機関の種類

信用情報機関の種類

株式会社シー・アイ・シー(CIC)

CICは、主にクレジット会社やカードローン会社の共同出資で設立されており、業種に関係なく加盟することができます。

カードローン会社と消費者金融が多く加盟しており、主クレジットやカードローン、携帯電話の支払いに関する情報を扱っています。
  • 国内のクレジットカードやカードローンを発行する会社が共同出資して立ち上げ
  • 多くのクレジットカードやカードローン会社や消費者金融が加盟

日本信用情報機構(JICC)

JICCは、消費者金融が中心となって設立されています。

消費者金融をはじめ、カードローン、クレジットカード会社、保証会社、預金を取扱う金融機関、リース会社など、幅広い金融業者が加盟しています。

主に、消費者金融の契約や支払などに関する情報を扱っています。

  • 消費者金融が中心となり設立
  • 消費者金融の加盟が多数

全国銀行個人信用情報センター(KSC)

KSCは、一般社団法人全国銀行協会(JBA)によって運営されています。

別名称で、「全銀協」や「JBA」と呼ばれることもあります。

民間金融機関や政府系金融機関が加盟しており、主に銀行や日本学生支援機構、銀行カードローンの融資に関する情報を扱っています。
  • 銀行や信用金庫などの業界団体「全国銀行協会」が運営
  • 銀行や信用金庫などの金融機関の多くが加盟

事故情報の記録は何年で消える?

事故情報の記録は何年で消える?

完済後5年から10年で消える

事故情報の記録期間は、事故の種類や機関によって異なります。
  • 延滞情報などの取引の記録は5年程度
  • 自己破産などの官報の情報は7年から10年程度

信用情報機関に事故情報として登録されると、いわゆるブラックリスト扱いとなります。

事故情報が記録されると、カードでの買い物やローンなど、信用取引の多くが制限されます。

信用情報は必ずローンの審査基準として取り扱うため、カードローンも組めません。

ただし、完済から一定期間が過ぎれば事故情報が消え、ローンも組めるようになり、クレジットカードも作れるようになります。

記事のまとめ

記事のまとめ

この記事では、カードローンの信用情報について解説しました。

抑えておきたいポイントは以下の通りになります。

  • 信用情報とは、過去の取引実績や取引履歴を記録した情報のこと
  • 信用情報は信用取引に申し込む際の審査のために使用される
  • 信用情報機関にはCIC・ JICC・KSCの3種類がある
  • 事故情報は、5年から10年で消えるが、半永久的に消えない場合もある
自身のライフプランを考え、本当に必要な時に借りることができるように、日頃から毎月のカードローン支払いの延滞などには注意するようにしましょう。
監修者プロフィール
菱村真比古
菱村真比古
ファイナンシャルプランナー
10種の金融資格と中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャルプランナー。NISA、住宅ローン、社会保障制度などが複雑に絡み合うライフプランを明快シンプルに紐解きます。中でも《菱村式老後資金計算法》は将来に不安を抱える子育て世代に好評。生命保険と金融サービス業界の最高水準として世界中で認知されている独立組織MDRTの正会員。『お金のエキスパート』として講演や営業マンの育成など幅広い領域で活動している。

【資格情報】
・住宅金融普及協会 住宅ローンアドバイザー
・日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー
・生命保険協会認定トータルライフコンサルタント
・CCAA クレジットカードアドバイザー
・相続診断協会認定 相続診断士 
記事URLをコピーしました