カードローンを借り換えるメリット・デメリットや審査の注意点を解説
「月々の返済が厳しく、家計が圧迫されている……」
「もっとお得な条件でカードローンを利用したい」
カードローンを利用しているものの、上記のように悩む方もいるでしょう。
借り換えは、新しく低金利のカードローンを契約して完済し、利息を減らせる点が魅力です。
ただし、条件によっては逆に負担が増える可能性もあります。
この記事では、カードローンにおける借り換えの仕組みとメリット・デメリットを解説します。
審査時の注意点や借り換え先を選ぶ際のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
カードローン借り換えとは?基本的な仕組みを解説
カードローン借り換えとは、新しく契約した低金利のカードローンで現在利用中の借入金を完済する方法です。
具体例として、以下のモデルケースをみてみましょう。
<モデルケース>
- A社:金利18%
- B社:金利12%
- B社でA社の既存ローン額を借入し完済
- 金利が低いB社に月々返済
ただし、条件次第では借り換えが不可能な場合や返済総額が増える場合もあるため、メリット・デメリットを参考にしながら注意して選びましょう。
詳しく解説するので、借り換えて返済額を抑えたい方は参考にしてください。
借り換えをするメリット
低金利のカードローンに乗り換えると利息を抑え、総返済額を減らせる点がメリットです。
月々の返済負担は支払額を軽くできるローンに変更すると軽減できます。
複数のローンを利用している場合、借入先を一本化できるのもメリットの1つです。
借入先を一本化すると複数の金融機関への返済手続きを簡略化でき、払い忘れも防げます。
借り換えは経済的な負担を減らし、より計画的な返済を進めるための手段といえるでしょう。
借り換えをするデメリット
借り換えると月々の支払額を抑えられますが、必ず返済額が少なくなるわけではありません。
金利が下がっても返済期間が長くなると支払う利息が増え、返済額が大きくなる場合もあります。
短期間での完済を目指している方は、金利以外に返済期間や金額にも気をつけましょう。
借り換える際には、現在の借入がある状態で新たな金融機関の審査を受けなければなりません。
収入や職業、過去の借入履歴などが審査対象となるため、審査が通らないケースがあるのも事実です。
カードローン会社を変更すると、借入や返済の手段が異なる場合もあります。
従来利用していたATMやアプリが使えなくなるケースもあり、不便だと感じる方もいるでしょう。
審査時の注意点
新しくカードローンを契約する際の審査では、少なくとも1社以上で借り入れている状態で申し込むため、審査に通るとは限りません。
審査基準は金融機関によって異なりますが、項目には収入や勤続年数、過去の借入状況などが挙げられます。
就労状態が変わったり、過去の返済に遅延があったりした場合は、新たな借入に対する審査が厳しくなるケースがあるのも事実です。
新しいカードローンで借りたい金額が「総量規制(※)」を超えると、審査通過できないケースがあります。
※総量規制とは「年収の3分の1を超える融資」をしてはいけない貸金業者に対するルール。
例えば年収300万円で借りられる限度額は、すべての貸金業者で合計100万円までと決められています。
銀行や信用金庫などの金融機関では総量規制の対象外ですが、準じた規制を自主的に行なっているため事前に確認しておきましょう。
向いている方・向いていない方
借り換えが向いているか否かは、あなた自身の状況や借入状態によって異なります。
向いている方 | 向いていない方 | |
---|---|---|
金利 | 高金利のカードローンを利用している | 金利がすでに低いカードローンを利用している |
借入額 | 借入額が大きく返済期間が長い | 借入額が小さく返済期間が短い |
借入先 | 複数のカードローンから借入している | 1つのカードローンからしか借入をしていない |
最適な選択肢か判断できるよう、どちらのタイプに当てはまるのか確認してみましょう。
向いている方
金利が高いカードローンを利用している方は、借り換えによって支払う利息を減らせます。
多額の借入をしている場合、金利が1%変わるだけでも長期的な負担は大きく減らせます。
金利が低いカードローンに乗り換えれば、月々の返済額を減らし、より早く借金を完済できるでしょう。
複数のローンから借入していると金融機関への返済管理は複雑化するため、返済漏れのリスクが高まります。
しかし、借り換えで1つにまとめると管理しやすくなる特徴があります。
借り換えは、返済期間や返済額など自分に合った返済プランを計画し、経済的な負担を減らしたい方に向いているでしょう。
向いていない方
現在利用しているカードローンの金利がすでに低くあまり差がない方は、借り換えによる返済総額があまり変わりません。
借り換え前後で金利差が0.5%しかないケースでの利息をみてみましょう。
<モデルケース>
- 100万円を1年で借りた際の利息差
- A社(金利15%):利息は83,996円
- B社(金利14.5%):利息は80,270円
- 差額:2,820円
借入額が少なく、借入期間が短い方は借り換えるよりも早く返済した方が返済総額が抑えられます。
借り換えてもメリットが少ないだけでなく、期間が延びて返済総額が高くなるケースもあるため注意しましょう。
新たに借り換える場合、収入が不安定な方は審査に通る可能性が低く、かえって状況を悪化させる恐れがあります。
過去の借入で延滞歴があると、返済能力に疑問を持たれて審査に通りにくいだけでなく、金利が高くなる場合があるのも事実です。
借り換えはシミュレーションしながら、専門家などにやり方や流れを含め相談しつつ、慎重に判断しましょう。
カードローン借り換え先の選び方
カードローンの借り換え先を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
詳しく紹介するので、参考にしてください。
現在よりも金利が低いか
金利は返済総額に影響するため、できるだけ低い金融機関にするのがおすすめです。
金融機関で示している金利は割合に幅があります。
利用しているローンと比較する際は金利が低い方の割合をチェックしやすいですが、実際の契約で下限金利が適用されるとは限りません。
金利の低さをチェックする必要はありますが、必ず上限金利の低さをみるようにしましょう。
月々の返済額が無理のない金額か
金利以外に月々の返済額の負担が大きくないか確認するのも重要です。
金利が低いからといって必ずしも良い借り換え先とは限りません。
月々の返済額が自分に合わない場合には、かえって負担が増えてしまう可能性があります。
月々返済しなければならない金額は、カードローンによって異なります。
月々の返済額が高く設定されているケースもあるため、無理なく返済できる金額か確認しましょう。
返済方法など自分に合ったサービスを提供しているか
返済方法や利用できるATMなど、以下の項目で借り換え先を選ぶのも重要なポイントです。
返済方法はカードローンによって異なり、口座引き落としやATMでの支払いなど、様々な方法があります。
ATMで支払う場合、金融機関によって使用できるATMが異なるため、通いやすい場所に位置している方が利便性が高いでしょう。
申し込み方法は必ずしも来店が必要とは限らず、パソコンやスマートフォンで完結するWeb申込だけでなく、電話や書類送付で手続きできる機関が増えています。
複数の金融機関を比較検討し、無理なく返済できるカードローンを選びましょう。
記事まとめ:金利の低い借入を利用して返済の負担を減らそう
借り換えとは、低金利のカードローンを新たに契約し、元の借入金を完済する方法です。
金利が低くなると利息負担が軽減される点は、大きなメリットでしょう。
複数の借入がある方はローンを一本化でき、複雑になりやすい返済を簡略化できます。
ただし、返済総額の増加や新たな審査に通らないリスクも考えられます。
借り換えを検討する際は、今後の返済プランをしっかり比較して、返済額の負担が少ないカードローンを選びましょう。