生活サポート基金の種類と融資を受ける方法|審査基準と申し込み手順を解説
「どこからも融資を受けられない」「税金や公共料金の支払いが厳しい」という人は生活サポート基金の利用を検討してみてください。
生活サポート基金は、生活困窮者に対して融資や生活相談を行なっている団体です。
金融機関や消費者金融とは審査基準が異なるため、自分が対象かどうかをあらかじめ確認しましょう。
この記事では生活サポート基金の基本情報から融資を受ける方法、申し込みの手順までを解説します。
生活サポート基金の基本情報
生活サポート基金は「生活のリメイク」を目標に掲げて活動している、一般社団法人です。
生活が苦しい人に対して融資や自立支援を行ない、借り入れたお金は借金の返済や生活費に充てることができます。
生活サポート基金の特徴は主に3つです。
- 生活再生に向けた相談・サービス案内を行なっている
- 生活困窮者に融資を行なっている
- 組合員の出資金で成り立っている
生活サポート基金では、融資やお金の管理などに関する相談やサービス案内を、無料で行っています。
融資を受けるか悩んでいる人は、とりあえず相談だけしてみても損はありません。
生活サポート基金のメイン事業といえるのが「生活再生ローン」「ソーシャル・エンジェル・ファンド」「不動産担保ローン」です。
生活費やローン返済に充てるお金を借りることができるもので、収入に関係なく融資を受けられる可能性があります。
また、生活サポート基金は、組合員からの出資金で成り立っていることを覚えておきましょう。
生活サポート基金は一般社団法人であり、営利目的の団体ではありません。
活動や信念を応援したい人たちが年会費を払ってくれることで、運営が成り立っています。
生活サポート基金は多くの人たちに支えられていることや、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
生活サポート基金の問い合わせ先(東京都生活再生相談窓口) | |
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所在地 | 東京都新宿区神楽河岸1-1 セントラルプラザ6階 |
電話番号 | 03-5227-7266 |
提供される融資は3種類
生活サポート基金は借金や低所得などで生活が困窮している人を対象に、3種類の融資を提供しています。
- 生活再生ローン
- ソーシャルエンジェルファンド
- 不動産担保ローン
自分に合った融資はどれなのか、しっかりと確認したうえで申し込みを行いましょう。
1.生活再生ローン
生活再生ローンは、お金に困っている人の生活を再生するための融資制度です。
金利が12.5%と低めに設定されており、銀行カードローンや消費者金融よりも返済の負担を抑えられるという特徴があります。
生活再生ローンの利用で押さえておきたいポイントは、以下の通りです。
- 東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県に1年以上住んでいる人
- 世帯年収600万円以下
- 勤続年数6ヶ月以上
- 申し込みには連帯保証人が必要
生活再生ローンの融資上限額は、年収の3分の1までとなります。
生活サポート基金は賃金業法に則っており、利用者の多重債務を避けるのが目的です。
たとえば年収が300万円の人は、上限額が100万円までとなります。
無理のない返済プランで、一日でも早い生活再建を目指しましょう。
上記以外の融資条件は以下の表を参考にしてください。
金利 | 年12.5%以内 (遅延損害金利年14.6%) |
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返済期間 | 1ヶ月〜120ヶ月(10年) |
返済方法 | 元利均等、元利一括 |
生活サポート基金は融資のみを受けることはできず、相談員との面談や相談支援を前提に成立します。
融資を受けた後でもお金の管理方法や自立するためのアドバイスをもらえるので、生活に安心感が生まれるはずです。
生活再生ローンの申し込み方法
ここから、生活再生ローンの申し込み方法を紹介します。
- 電話またはホームページから相談の予約をする
- 面談および生活相談
- 必要書類の提出と貸付審査
- 貸付紹介書の発行
- 契約と融資
- 返済
お金を借りるまでの流れは特に難しくないので、安心してください。
必要書類は「本人確認確認書類」と「収入証明書」になります。
借り入れ状況や健康状態を証明する書類を持参すると、自分の状況を判断してもらいやすく手続きがスムーズです。
2.ひとり親向け貸付(ソーシャル・エンジェル・ファンド)
ソーシャル・エンジェル・ファンドとは母子家庭や父子家庭といった、ひとり親世帯を支援する融資制度です。
申し込みには東京都在住かつ、東京都生活再生相談とNPO法人「しんぐるまざぁず・ふぉーらむ」の相談を受ける必要があります。
ソーシャル・エンジェル・ファンドの融資条件は以下の通りです。
金利 | 0.0% |
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延滞損害金 | なし |
貸付額 | 1件20万円以内 |
返済期間 | 40ヶ月 |
担保・連帯保証人 | なし |
連帯保証人は不要ですが、返済義務を負わない生活を伴走する人が必要です。
ソーシャル・エンジェル・ファンドでは返済期間を40ヶ月と長く設定できるため、無理のない返済プランを立てられます。
例えば20万円を借り入れて40ヶ月で返済する場合、月々の支払いは5,000円とそれほど生活に支障が出ません。
ひとり親でお金の工面に苦労しているという人は、一度相談してみることをおすすめします。
3.不動産担保ローン
不動産担保ローンは土地や持ち家を担保にして、生活サポート基金からお金を借りられます。
不動産担保ローンの特徴は不動産を担保にすることで、高い融資額と低金利での借り入れが可能になることです。
審査は借り入れ希望額と不動産の評価額、返済プランなどから判断されます。
仮に評価額が900万円だった場合はそのまま融資額になることから、まとまったお金を用意したい人におすすめです。
なお、不動産の審査に1週間から1ヶ月ほどかかるので、すぐにお金を用意したい人は早めに相談の予約を済ませると良いでしょう。
不動産担保ローンは総量規制の対象外なので、年収額に関係なく借り入れが可能です。
万が一返済ができなくなった場合は担保を売却することになるので、返済プランをきちんと立てる必要があります。
生活サポート基金の不動産担保ローンの融資条件は、以下をご覧ください。
金利 | 年6.0〜9.5% (遅延損害金利 年14.6%) |
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担保 | 不動産担保 |
保証人 | 不要 (連帯保証人が必要な場合もあり) |
返済方式 | 期限一括返済・利子分毎月支払い |
返済期間 | 6ヶ月〜12ヶ月 |
生活サポート基金の利用がおすすめな人
「どこからも借り入れができない」「生活資金を工面したい」と悩む人は多いです。
ここでは生活サポート基金の利用をおすすめしたい、3つのケースを紹介します。
借金返済に追われている人
借金返済に追われている人や多重債務に悩んでいる人は、生活再生ローンへ一本化するのがおすすめです。
生活再生ローンは金利が12.5%と低いことから、一本化することで返済の負担を減らせる可能性が高くなります。
また、返済日を統一できるので、遅延や滞納するリスクも減らせるところがメリットです。
「借金の負担を減らしたい」「お金を楽に管理したい」という人は、生活サポート基金へ相談してみることをおすすめします。
債務整理後の生活資金が欲しい人
債務整理後は手持ちのお金に余裕がなく、5年間はローンを組んだりクレジットカードを作ったりすることができません。
そのため生活資金のやりくりで苦労している人は、生活サポート基金の利用を検討してみると良いでしょう。
生活サポート基金は収入が低くても審査を受けられますし、生活費や子どもの教育ローンなど幅広い用途に利用できます。
※事業性資金を除く
審査では生活を立て直す意思があるかどうかを重視するため、真剣に面談へ取り組むことが大切です。
家賃や税金など「必要不可欠な支払い」が苦しい人
家賃や水道光熱費はライフラインである以上、止められると困ってしまいす。
生活サポート基金の融資金は、税金や公共料金の支払いにも利用可能です。
申し込みをしても即日融資を受けられるわけではないので、1日でも早く融資を受けたい人は早めに相談に伺いましょう。
記事まとめ
この記事では生活サポート基金の審査基準から融資を受ける方法、実際の手順について解説しました。
生活サポート基金では、年収が低い人や多重債務に陥っている人でも融資を受けられます。
あらかじめ必要書類を用意しておくことで、手続きがスムーズに進み1日でも早い融資が可能となるでしょう。
生活を立て直すという強い意志をもち、返済可能な借り入れ額と無理のない返済プランを計画してみてください。