
カードローンで借りたお金の利息を税金控除する際の仕訳と注意点
確定申告の時期になると、カードローンで借りたお金に税金が発生するのか、気になったりしませんか?
本記事では、カードローンで借りたお金に税金が発生するのかや、税金控除の対象になる利息について、お金のプロである私が解説していきます。
カードローン(借入金)に税金はかからない
カードローン(借入金)は、所得に該当しないことから、税金が発生しないため、確定申告は不要です。
ただし、事業用の借入金については、利息分のみ経費として計上できるので、確定申告を行うと、税金の負担を軽減できます。
カードローンの利息は確定申告で税金控除の対象
カードローンの利息は、売上に繋がる支出として経費計上できるため、確定申告で税金控除の対象になります。
- 個人事業主
- 不動産収入のための借入
- 本業以外に20万円の収入がある給与所得者
カードローンでお金を借りた時の仕訳
カードローンでお金を借りた時の仕訳は、借方に資産科目の普通預金や諸費用、貸方に借入金の総額を記帳します。
- 普通預金
- 租税公課(印紙代)
- 前払費用(保証料)
- 支払手数料(銀行手数料がかかる場合)
- 借入金
【6,000,000円借りた時の仕訳】
※600万円借りた際に保証料4万円と印紙代4千円が発生する場合
借方 | 貸方 | 概要 | ||
---|---|---|---|---|
普通預金 | 5,956,000円 | 借入金 (短期 / 長期) |
6,000,000円 | 事業用借入資金 |
前払費用 | 40,000円 | 保証料 | ||
租税公課 | 4,000円 | 印紙代 |
カードローンで借りたお金を返した時の仕訳
カードローンでお金を返した時の仕訳は、借方に借入金や支払利息、貸方に引き落とされる普通預金の合計額を記帳します。
- 借入金
- 支払利息
- 普通預金
【500,000円返した時の仕訳】
※借入金の元金50万円と利息7万円が普通預金から引き落とされた場合
借方 | 貸方 | 概要 | ||
---|---|---|---|---|
借入金 | 500,000円 | 普通預金 | 570,000円 | 借入金返済 |
支払利息 | 70,000円 | 利息 |
カードローンで借りたお金を税金控除する際の注意点
ここまでは、確定申告で税金控除する際の仕訳方法について、わかりやすく解説してきました。
ここからは、税金控除する際に知っておきたい注意点を、詳しくご紹介していきます。
白色申告の注意点
白色申告は、簡易的な記帳で申告できるため、会計知識のない方には向いていますが、青色申告のような税金控除がありません。
また、白色申告では、青色申告のように赤字を翌年へ繰り越せないため、税金の負担が重くなりやすいです。
青色申告の注意点
青色申告の場合は、所得金額から55万円(要件を満たすと65万円)または10万円の税金が控除されますが、複式簿記で記帳を行い、確定申告書に「貸借対照表」と「損益計算書」を添付しなければなりません。
また、最大65万円の特別控除を受けるためには、申告年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を所轄の税務署に提出する必要があります。
まとめ
カードローン(借入金)は、所得に該当しないことから、税金が発生しないため、確定申告は不要です。
しかし、税金控除の対象者であれば、青色申告を行うことで、利息分の税を軽減することができます。
カードローンで発生した利息について、確定申告を行う際は、最大で65万円の税金が控除される「青色申告」を検討してみては、いかがでしょうか?