銀行 VS 証券会社 新NISAを始めるならどっちが良い?
2024年よりリニューアルした形でスタートした新NISA(ニーサ)制度。
非課税保有期間の恒久化をはじめ、様々な税制上の優遇がされるため、サラリーマンや主婦などの個人投資家が、よりお得に資産形成が始められるようになりました。
新NISAは主に銀行や証券会社などの金融機関で口座開設の後、始めることが可能です。
本記事では、新NISAを始めるなら銀行と証券会社、どっちがおすすめかを解説します。
どっちで口座開設をすべきか悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
新NISAの口座開設先を選ぶポイント
新NISAの口座は、1人1口座までしか保有することができません。
後から変更することもできますが、1年に1回しか変更できないので、口座開設先はしっかりと比較してから選定することが重要です。
口座開設先を選定する際に、以下の3つのポイントをみると比較がしやすいでしょう。
ポイント① 取扱商品数
新NISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの投資枠があります。
つみたて投資枠は、金融庁が定めた基準を満たした投資信託を指し、約200商品に対して投資することが可能です。
成長投資枠は国内外の株式銘柄やETF(上場投資信託)など、つみたて投資枠よりもリターンが期待できる商品に投資が可能です。
金融機関によって取り扱っている商品の数や特徴は異なってきます。
取扱商品数が多いと、自分に合った商品を見つけられる可能性が高まります。
そのため、豊富なラインナップを取り揃える銀行や証券会社で新NISAを始めることがおすすめだと言えるでしょう。
ポイント② 取引手数料
新NISAに限らず、投資信託や株式などの金融商品を購入する際は、銀行や証券会社へ支払う取引手数料が必要となります。
一般的に、発生する手数料には以下のようなものが挙げられます。
- 購入時手数料
- 信託報酬
- 信託財産留保額
つみたて投資枠で購入できる商品は購入時手数料が0円であり、信託報酬も一定の水準以下に設定されているため、あまり気にしなくても良いでしょう。
一方で、成長投資枠で購入した商品の信託報酬については、口座開設した銀行や証券会社によって利率が異なってきます。
長期で積立投資を行った際に、信託報酬の利率が少しでも違うと、その後の運用益に大きく影響を受けます。
そのため、取引手数料はなるべく安く設定されている銀行や証券会社を利用して新NISAを始めることをおすすめします。
ポイント③ 決済サービス
新NISA口座の開設先を選ぶ際、投資信託の商品ラインナップや手数料だけでなく、決済サービスも重要な比較要素となります。
銀行振込やクレジットカード、電子マネーなど様々な決済方法が存在します。
これらの決済方法も新NISAの口座開設を行う銀行や証券会社によって異なります。
決済方法によっては、ポイント還元を受けられる場合があるため、自身がよりお得に決済できる決済方法が導入されている金融機関で選んでも良いでしょう。
銀行と証券会社はどっちが良い?
銀行と証券会社、どっちにもメリット・デメリットが存在しますが、新NISAの口座開設は証券会社、とりわけネット証券会社を利用することがおすすめです。
ネット証券会社とは、インターネットを通じて株式の売買や投資信託の購入など、様々な証券取引サービスを提供する証券会社のことを指します。
代表的なネット証券会社には、楽天証券、SBI証券、マネックス証券、松井証券などが挙げられます。
これらは銀行や対面式の証券会社のように店舗を持たず、オンライン上で完結できるのが特徴です。
この章では、ネット証券会社で新NISAを始めるべき理由について解説します。
【結論】ネット証券会社での口座開設がおすすめ
ネット証券会社で新NISAを始めるメリットは以下の通りです。
- 手数料が安い
ネット証券会社は店舗を持たないためそれらの維持費などがかかりません。
そのため、銀行よりも手数料が安く抑えられます。 - 商品が豊富
国内外の株式、投資信託、ETFなど、幅広い金融商品を取り扱っています。
銀行ではつみたて投資枠の商品を数十本しか取り扱っていないことが多いですが、ネット証券会社は200本以上の商品を取り扱っています。 - 情報収集がしやすい
多くのネット証券では、投資に関する情報やツールが充実しています。
それらを利用して銘柄の分析、ポートフォリオの診断など、投資をサポートする様々な機能を活用することが可能です。
銀行で始めることがおすすめの人は?
銀行とネット証券会社を比較すると以下の表のようになります。
項目 | ネット証券 | 銀行 |
---|---|---|
手数料 | 安い | 比較的高め |
商品ラインナップ | 豊富(国内外株式、投資信託、ETFなど) | 比較的少ない |
取引時間 | 24時間可能 | 営業時間内 |
情報提供 | 充実(銘柄分析ツール、ポートフォリオ診断など) | 行員へ直接相談 |
サポート体制 | オンライン(チャット、メールなど) | 対面、電話 |
メリット | ・手数料が安い ・商品が豊富 ・24時間取引可能 ・情報収集がしやすい |
・対面で相談できる ・銀行口座との連携がスムーズ |
デメリット | ・対面でのサポートが受けられない ・自分で情報を集める必要がある |
・手数料が高い ・商品が少ない ・営業時間内に限られる |
銀行で新NISAを始める最も大きなメリットは、対面で相談できることです。
特に、日常的に利用している銀行等では、顔なじみの行員が担当者となり、新NISAに関する相談やアドバイスを受けることができるでしょう。
記事のまとめ
本記事では、新NISAを始めるのに銀行と証券会社どっちが良いかについて解説しました。
新NISAを始める口座開設先を選定する際は、①取扱商品数②取引手数料③決済サービスを基準に検討することがポイントです。
これらのポイントを考慮すると、ネット証券会社で口座開設をする方がよりお得に新NISAを始めることができると言えます。
一方で、銀行は手数料や取扱商品数においてデメリットがありますが、顔なじみの行員に相談できる点やサポートが手厚い点などいくつかメリットも存在します。
新NISAを始める際は、ご自身にとって最も始めやすい、またはお得に始められる金融機関で口座開設することをおすすめします。
この記事がこれから新NISAを始める方の参考になれば幸いです。