投資信託は余剰資金で無理のない範囲で投資計画を立てるべし
2024年よりNISAの制度がリニューアルしたこともあり、誰でも気軽に資産運用を始めやすい体制が整っています。
中でも投資信託はファンドを購入するだけで、運用会社が厳選した銘柄に分散投資できることから初心者にも人気の金融商品となっています。
一方で少額で投資しても得られる利益が少ないというイメージから意味がないと思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事ではこれから投資信託を始めたいと思っている方に向けて、毎月いくら積立てるべきか解説します。
加えて投資信託のおすすめの始め方も紹介しているのでぜひご一読ください。
投資信託は月いくら投資するのが良い?
投資信託は毎月いくら投資するのが良いか、その目安を見ていきましょう。
【結論】目標から逆算して毎月の積立額を決めよう
結論から言うと、毎月いくら積立投資をするかは目標ありきで考えるべきだと言えます。
例えば、「10年後に1,000万円の資産を築きたい」という具体的な目標がある場合、必要な月々の積立額を計算することができます。
この計算には、見込まれる投資の年利や複利効果を考慮することが重要です。
一般的に投資信託の場合だと年間3%から5%のリターンを見込むことが多いですが、市場状況や選ぶ投資信託の種類によって異なります。
目標の具体例
具体的な目標を設定する際は金額と期間を定めましょう。
資産運用をする際の目標の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。
※以下はそれぞれ年利4%でシミュレーション
教育資金の準備
- 目標金額:2,000万円
- 期間:18年
- 毎月の積立額:約3.7万円(複利計算)
老後資金の準備
- 目標金額:3,000万円
- 期間:30年
- 毎月の積立額:約2.2万円(複利計算)
住宅購入資金の貯蓄
- 目標金額:5,000万円
- 期間:20年
- 毎月の積立額:約2.5万円(複利計算)
【必見】投資信託のおすすめの始め方
投資信託を運用する上で、どのような点に留意したら良いでしょうか。
本章では投資信託のおすすめの始め方について解説していきます。
NISA口座を活用する
NISA(少額投資非課税制度)口座を活用することで、投資信託から得られる収益が非課税となるため、得られるリターンを最大限に活用することができます。
特に長期的な積立には複利効果が得られるため、効果的な運用が可能となります。
NISA口座は、年間一定額まで投資が可能で、その範囲内であれば得られる利益に税金がかかりません。
通常の株式投資やNISA口座以外での投資信託は利益の金額に対して20.315%の税率がかかるため、NISA口座で積立投資をしないことは大きなデメリットであると言えるでしょう。
ネット証券で口座開設をする
投資信託は銀行や、対面式の証券会社などさまざまな金融機関で販売されています。
それぞれの金融機関でメリットや特徴は異なりますが、投資信託を始める際はネット証券でNISAの開設することをおすすめします。
ネット証券でNISA口座を開設することおすすめである主な理由は以下の3点です。
- 手軽に口座開設が可能
- 販売種類が多く低コストで購入できる
- 学習の場が多く提供されている
手軽に口座開設が可能
ネット証券はネットを通じて全ての手続きを行えるため、銀行や対面式の証券会社に出向く必要がありません。
したがって自宅や外出先からでも口座開設から運用開始までスムーズに行うことが可能です。
販売種類が多く低コストで購入できる
ネット証券で投資信託商品を購入する場合、他の金融機関と比較すると購入手数料が割安に設定されていることが多いです。
ネット証券は店舗を構える必要がなく人件費が抑えられることにより、それらの費用を顧客への手数料削減として還元できるためです。
また、販売している投資信託商品の種類が多いことも魅力の一つであると言えます。
つみたてNISA枠で投資できる投資信託商品の商品数を比較してみましょう。
銀行で取り扱っている販売本数は10〜20本程度ですが、ネット証券では200〜300種類の商品を取り扱っていることが多いです。
選択肢が広いと自身の目的や理想に沿った商品に積立投資できる可能性が高くなることからも、ネット証券でNISAを始めることは非常に効果的であると言えます。
学習の場が多く提供されている
ネット証券では様々な投資教育プログラムやセミナーがオンラインで提供されていることも多いです。
代表的なネット証券会社として楽天証券が挙げられます。
楽天証券では、週に2〜3回程度のペースで投資の専門家による運用の方法を学ぶオンラインセミナーが開催されています。
さらにおすすめのマネー本やマネー雑誌なども無料で購読することができるため、投資信託をはじめとする資産運用だけでなく、保険など生活資金の防衛にも役立てることが可能です。
初心者から経験者までがそれぞれのレベルに合わせて投資信託について学ぶことができるため、情報収集やスキルアップする機会が多く提供されていると言えるでしょう。
毎月一定額を積み立てる
投資信託で毎月一定額を積立投資することは、ドルコスト平均法と呼ばれる投資戦略に当てはまります。
ドルコスト平均法は、一定額を定期的に積立投資することで、市場価格が高い時は少ない量を、価格が低い時は多くの量を購入することとなります。
この手法を利用することで、投資信託における基準価額の平均化を図り市場の変動リスクを低減できます。
また、毎月一定額を積立投資することで複利効果を最大限に発揮することを可能とします。
投資信託から得られる収益が再投資されることで、元本だけでなく利息や分配金等の配当も資産の増加に寄与することができます。
投資信託は長期投資をすることでその効果は加速度的に増大します。
したがって、やむを得ない事情がない限りは運用し続けることがポイントだと言えます。
資産運用でお悩みの場合は「お金のプロ」に相談しよう
投資信託の銘柄の選び方や、運用で悩みがある場合はファイナンシャルプランナー(FP)等をはじめとする「お金のプロ」に相談することがおすすめです。
ファイナンシャルプランナーは資産運用をはじめとする生活資金の防衛に精通した専門家のことを指します。
また、個々の状況に応じて資産運用の相談やどういったことに注意すべきかアドバイスがもらえます。
また、投資信託を行う上で発生する難解な手続きの仕方も解説してくれるので、積極的に活用することでより効果の高い資産運用を行うことが可能です。
以下の記事では、投資信託の運用をプロに任せるメリットを解説しています。
投資信託を放ったらかしにしたい方や、専門家に丸投げしたい方はぜひご一読ください。
記事のまとめ:目標に沿って毎月いくら投資するか決める
本記事では投資信託では毎月いくら投資するべきかの目安について解説しました。
冒頭でも述べた通り、投資信託などの資産運用を始める際は事前に明確な目標設定を行うことが重要です。
また、投資信託は爆発的に儲かるというような金融商品ではありません。
したがって、余裕資金を使って長期的に保有することを意識することが肝心です。
ファンドを購入する際は口コミを確認したりファイナンシャルプランナーに相談するなどして種類の違い等を把握し、理想的な商品を見つけましょう。
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