投資信託
投資信託の決算とは?用語の意味や分配金について分かりやすく解説!
投資信託の決算とは?用語の意味や分配金について分かりやすく解説!
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投資信託における決算の用語の意味や決算時に支払われる分配金について徹底解説!

「決算」という言葉を聞くとどのようなものを思い浮かべるでしょうか。

会社にも決算や決算日があるように、実は投資信託においても同様にあります。

本記事では投資信託の決算について、用語の意味から決算日に支払われる分配金についてまで解説します。

投資信託がはじめての方は、決算についての知識も深めて上手に始めましょう。

投資信託(ファンド)における決算の用語の意味と回数について

ここでは投資信託(ファンド)における決算についての基礎からご紹介していきます。

まずは用語の意味と決算期に作成される運用報告書について詳しく解説します。

決算(けっさん)の用語の意味

投資信託の「決算」とは、企業と同様で収益と費用を計算し、損益を計算することを指します。

また補足として、決算日とは計算された運用成績や費用などを投資家に報告する日のことを言い、決算日には運用報告書の交付や、分配金の支払いも行われます。

決算回数は年に1回の場合もあれば、2回、4回、6回、12回など様々です。

決算の回数は投資信託の成果に関係あるの?

決算回数が多いと分配金の支払い回数も増えてお得なのでは?と決算回数と成果の関係が気になる方もいるでしょう。

例えば毎月決算が行われる毎月分配型の投資信託であれば、毎月分配金を受けとれるので、毎月の給料や年金の上乗せとして利用するのにメリットを感じますよね。

投資信託の決算回数は「分配金」の回数と比例しますが、実は投資信託の決算=必ず分配金の支払いがある、というわけではないのです。

これは分配金がある投資信託を購入した場合の話で、それに回数が多ければ正解、反対に少ないと間違いと一口に言いきれるわけでもありません。

「分配金」については後ほど詳しく解説しています。

大事なのは投資信託をする目的と、その目的に適したバランスの良い商品を選択することです。

運用報告書に書かれている内容と確認するべきポイント

それでは次に、決算時に交付される「運用報告書」に書かれている内容と見るべきポイントについて詳しく解説します。

「運用報告書」とは、投資家から集めたお金をどのように運用してきて、運用した結果どうなったか、その中でかかった費用や今後の運用方針についてお知らせする書面のことを言います。

「運用報告書」は原則として、決算期ごとに作成されますが決算期間の短い毎月決算型場合などは半年に一度の作成でもよいとされています。

以下は「運用報告書」が交付されたときに見るべきポイントをご紹介しています。

  • 期末時点での基準価格や純資産総額
  • 分配金について
  • 前期と比較した基準価格の推移
  • 基準価格の変動要因
  • どのように運用されてきたか、運用状況の確認
  • コストがどれだけかかっているか
  • 今後の運用はどうなるのか、運用方針の確認

「運用報告書」には成果や投資状況、運用方針など知っておくべきすべてがまとめられていますので、ぜひ興味を持ってご覧になってください。

決算日に支払われる分配金とは?

ここでは最初に「決算では分配金の支払いがある」と記載したその「分配金」について解説していきます。

投資信託の「分配金」とは運用利益などの一部が投資家へ還元されるお金のことを指します。

通常、運用利益は投資家本人が投資信託を売却するときにしか換金ができませんが、分配金というシステムのもと、決算時に利益の一部を受け取ることができます。

株式の配当金との違いは?

ここで、「分配金って株式の配当金と似ている?」と思う方もいるかもしれません。

複数の株式・債券に分散投資する投資信託の分配金は、それらの運用利益をすべて合わせた利益から支払われます。

一方、株式の配当金は、企業が事業などで出た利益の一部を株主へ支払います。

投資信託の分配金と株式の配当金は仕組みは似ていても、お金の出どころに違いがあると覚えておきましょう。

そして実は投信信託を購入すれば誰でも必ず分配金が受け取れるわけではありません。

投資信託には分配金が「ある」商品と「ない」商品があります。

上記について次に詳しく解説していきましょう。

分配金がある商品とない商品について

分配金が「ある商品」「ない商品」について以下の表でそれぞれのメリットやデメリット、おすすめな人をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

決算時の分配金の有無 メリット デメリット おすすめな人
分配金がある商品 運用利益の一部を決算時に現金で受け取れるため、利益の確保につながる 運用益が増えづらく、利息が利息を生む複利効果が得られにくい、基準価額が下がる可能性あり 将来受け取れる確証のないお金よりも、今受け取れるお金にお得感を感じる方
分配金がない商品 受け取らなかった分配金の分を再投資に回すことで、運用益が増えやすい 定期的な分配金の支払いがないので売却するまで利益を受け取れない 最終的にいくら利益が出たかが投資信託の目的であり、分配金を再投資に回してできるだけ複利効果を上げたい方

以上のようなそれぞれの特徴を参考に、投資目的に合った商品の購入を検討してみてください。

記事のまとめ:初めての投資信託で留意するべきこと

記事のまとめ

今回は投資信託の「決算」、そして決算時の「分配金」について詳しく解説してきました。

初めて投資信託を購入する際、少しでも多くの知識を身に着けておくことは後々の成果にも大きくつながります。

本記事についてのまとめと、初めての投資信託で留意するべきことは以下の通りです。

  • 投資信託の決算とは、収益と費用を計算し、損益計算をすること。決算日とは、運用成績や費用などを投資家に報告する期日のこと
  • 運用報告書には成果や投資状況、運用方針など知っておくべきすべてが書面にまとめられており、確認するべきポイントについて解説
  • 投資信託の分配金とは運用利益などの一部が決算時に投資家へ還元されるお金のこと
  • 決算回数は投資信託により様々なため、分配金との関係も考えて適切なものを選ぶ必要がある
  • 分配金がある商品とない商品のメリットやデメリットを見極めて、自分の投資目的に合ったものを購入する

以上のような事柄をふまえて、自分の最終の投資目的とは何なのか、熟考して投資信託をはじめていきましょう。

監修者プロフィール
小林裕
小林裕
一般社団法人証券相続普及協会 代表理事
大学卒業後、東証一部上場の証券会社に入社。
個人向けの資産運用コンサルティングを中心に活動し、新人賞、社長優秀賞などを数多く受賞。
退職後、資産運用だけでは本当の解決ができないという思いから、2020年に一般社団法人証券相続普及協会を設立、代表理事に就任。
終活カウンセラー1級や上級相続診断士の資格も取得し、現在はお客様の大切な資産を「ふやす、まもる、つなぐ」をモットーに活動している。
【代表著書】
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