投資信託のでヨーロッパ系のファンドを購入するのはアリ?メリット・デメリットをご紹介
「ヨーロッパの投資信託ってどうなの?」
「投資先としてヨーロッパはありなのかな?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか?
投資信託に投資する際、アメリカや日本が投資先になることが多いため、ヨーロッパへの投資には不安を感じる方もいるかもしれません。
そこでこの記事では、ヨーロッパ投資の全体像を分かりやすく解説します。
メリット・デメリットに加え、主要な株価指数や注目の投資信託、リスク分散の方法まで詳しく紹介します。
ヨーロッパへの投資を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
ヨーロッパ系ファンド(欧州株)とは
ヨーロッパ系ファンド(欧州株)とは、ヨーロッパの企業が発行する株式に投資するファンドです。
ヨーロッパの経済成長や企業の業績向上に期待して投資を行うことができます。
ヨーロッパ系ファンド(欧州株)に投資することには、どのようなメリット・デメリットがあるでしょうか?
ここからはメリットとデメリットについて解説していきます。
欧州株のメリット
欧州株に投資するメリットは、世界的に有名な優良企業が多数存在し、長期的な成長が期待できることです。
ヨーロッパには世界的に有名な企業が多く、多様な産業が存在します。
例えば、以下のように高級ブランド品や自動車、医薬品などの分野で世界をリードする企業が数多くあります。
分野 | 企業例 |
高級ブランド品 | LVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)、ケリング、エルメス |
自動車 | メルセデス・ベンツグループ、BMW、フォルクスワーゲン |
医薬品 | ロシュ、ノバルティス、サノフィ |
これらの企業の株式に投資すると、長期的な成長の恩恵を受けられる可能性があります。
また、ヨーロッパは政治的にも安定しており、法制度も整備されています。
投資家にとって、安心して投資できる環境が整っていると言えるでしょう。
欧州株のデメリット
欧州株のデメリットは、少子高齢化による長期的な経済成長の鈍化、ユーロ圏の経済危機の影響、地政学リスクです。
ヨーロッパは、日本と同じように少子高齢化が進んでいます。
このことが、長い目で見た経済成長の妨げになる可能性があります。
また、ヨーロッパでは多くの国が共通の通貨ユーロを使っていますが、経済状況は国によって違います。
そのため、経済危機が起きた場合、ヨーロッパ全体に影響が及ぶ可能性があります。
さらに、ヨーロッパは、ウクライナ情勢や中東情勢など、周りの国々での紛争やテロなどの影響を受けやすい地域にあります。
これらの出来事がヨーロッパの経済に悪い影響を与える可能性もあります。
知っておきたい!ヨーロッパの代表的な指数(インデックス)
日本の代表的な株価指数には日経225やTOPIX、アメリカはS&P500などがあります。
これらは比較的有名な指数(インデックス)なので、投資に興味がある方であればご存じかもしれません。
しかし、ヨーロッパ圏の指数についてはあまり馴染みがない方も少なくないでしょう。
そこで、ヨーロッパ圏の投資信託への投資を検討する際に知っておくと良い、代表的な4つの指数をご紹介します。
ユーロ・ストックス50
ユーロ・ストックス50指数は、大企業50社の株価で構成される株価指数です。
ヨーロッパ経済全体の動向を把握するための、重要な指標の一つとして知られています。
ヨーロッパの主要12カ国の銘柄で構成され、フランス、ドイツ、スペイン、イタリアの4カ国で全体の8割以上を占めています。
構成銘柄には、ドイツの自動車メーカー「BMW」やフランスの保険大手「AXA」など、日本でもよく知られている企業が含まれます。
FTSE100
ロンドン証券取引所に上場している時価総額上位100社の株式で構成される、イギリス経済の動向を示す指数です。
ユニリーバ・アストラゼネカ・HSBCホールディングスなどが、代表的な構成銘柄となっています。
CAC40
パリ証券取引所に上場している時価総額上位40社の株式から構成される、フランス経済の動向を示す指数です。
CAC40の主な構成銘柄には、高級ブランドのルイ・ヴィトン、世界的な化粧品会社のロレアル、ヨーグルトで知られるダノンなどの企業が含まれます。
DAX
フランクフルト証券取引所に上場している、時価総額上位40社の株式で構成される、ドイツ経済の動向を示す指数です。
アディダス・BMW・フォルクスワーゲン・ドイツ銀行など、日本でも高い知名度を誇る企業の株式が構成銘柄となっています。
【投資信託】ヨーロッパ系ファンドのおすすめ商品
ヨーロッパの株式市場に投資したいと考えている方向けに、おすすめの投資信託を3つ紹介します。
それぞれの特徴や運用方針を理解し、ご自身の投資目標やリスク許容度に合った商品を選んでみましょう。
フィデリティ・欧州株・ファンド
項目 | 内容 |
運用方針 | 欧州の株式に投資し、企業分析で銘柄選定 |
ベンチマーク | MSCIヨーロッパ・インデックス(円換算) |
手数料 | 購入時、信託報酬(年1.65%)あり。解約手数料なし |
分配金 | 直近5期は実績なし |
フィデリティ・欧州株・ファンドは、ヨーロッパの株式市場全体に投資するアクティブファンドです。
個別企業の分析に基づいて投資先を選定するので、市場平均を上回るリターンを目指すことができます。
専門家が企業を分析して投資先を選ぶので、市場全体の動きよりも大きな利益を狙いたい方におすすめです。
※参照 フィデリティ-フィデリティ・欧州株・ファンド | SBI証券
https://site0.sbisec.co.jp/marble/fund/detail/achievement.do?s_rflg=1&Param6=232313984&int_fd=fund:psearch:search_result
SBI欧州シリーズ-欧州高配当株式
項目 | 内容 |
運用方針 | 欧州の高配当株式に投資 |
ベンチマーク | なし |
手数料 | 購入時、解約時手数料なし。信託報酬年0.099% |
分配金 | 年4回決算、方針に基づき分配 |
SBI欧州シリーズ-欧州高配当株式は、ヨーロッパの高配当株式に投資するファンドです。
定期的に配当金を受け取れるので、長期的な資産形成を目指す投資家にとって、有力な選択肢の一つといえるでしょう。
※参照 SBI-SBI欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型) | SBI証券
https://site0.sbisec.co.jp/marble/fund/detail/achievement.do?s_rflg=1&Param6=28931C242&int_fd=fund:psearch:search_result
三井住友TAM-SM 欧州株配当貴族インデックス・オープン
項目 | 内容 |
運用方針 | S&P欧州350配当貴族指数に連動 |
ベンチマーク | S&P欧州350配当貴族指数(税引後、円換算) |
手数料 | 購入時、解約時手数料なし。信託報酬年0.605% |
分配金 | 直近5期は実績なし |
三井住友TAM-SMT 欧州株配当貴族インデックス・オープンは、S&P欧州350配当貴族指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドです。
ヨーロッパの株式市場の中でも、特に安定した配当実績を持つ企業に投資したい方におすすめです。
コストを抑えつつ、安定した配当収入を得たい場合に投資を検討すると良いでしょう。
※参照 三井住友TAM-SMT 欧州株配当貴族インデックス・オープン | SBI証券
https://site0.sbisec.co.jp/marble/fund/detail/achievement.do?s_rflg=1&Param6=26431317B&int_fd=fund:psearch:search_result
【注意事項】投資信託は分散投資でリスクを抑えよう
ヨーロッパは多くの国々から成り、それぞれの国が独自の経済と成長性を持っています。
一つの国に投資を集中させると、その国の経済が悪化した際に大きな損失を被る可能性があります。
そのため、ヨーロッパ系の投資信託を運用する際には、分散投資でリスクを抑えることが重要です。
では、具体的にどのような点に気を付けて分散投資すべきなのでしょうか?
ここからは、分散投資をする際の4つのポイントを紹介していきます。
国や地域を分散させて投資先を選ぶ
ヨーロッパは経済構造や成長性の異なる多様な国々で構成されているため、投資先を一つの国に絞ると、その国の経済状況に大きく左右され損失のリスクが高まります。
ヨーロッパの投資信託を選ぶ際は、ユーロ圏内外の複数の国に分散投資できる商品を選び、リスクを分散し安定したリターンを目指しましょう。
特定の国に集中せず多様な国や地域に分散投資することで、リスクを軽減しながら安定的な投資リターンを期待できます。
ヨーロッパ以外の地域へも分散投資する
ヨーロッパの投資信託に投資する際、ヨーロッパ以外の地域にも投資することで、リスクを分散させることが可能です。
例えば、アメリカやアジアなど、異なる経済圏に投資することで、特定の地域に集中するリスクを軽減できます。
世界経済は相互に影響し合っているので、ヨーロッパ経済が悪化した場合でも、他の地域の経済が好調であれば、損失を補填できる可能性があるからです。
投資先の候補としては、以下のような地域が挙げられます。
投資先 | 特徴 |
米国 | 世界最大の経済大国であり、幅広い投資機会がある |
日本 | 安定した経済基盤があり、技術力の高い企業が多く存在する |
中国 | 経済成長が著しく、巨大な国内市場がある |
東南アジア | 若い人口が多く、今後の経済発展が期待される |
複数の地域に投資先を分散し、さらにヨーロッパの投資信託も組み合わせることでリスクを分散できるでしょう。
資産クラスを組み合わせて分散投資する
投資信託には、株式型、債券型、不動産型など、さまざまな種類があります。
それぞれの資産クラスは異なる値動きをするため、複数の資産クラスに分散投資することで、リスクを軽減できます。
例えば、株式は価格変動が大きいですが、長期的に見ると高いリターンが期待できます。
一方、債券は価格変動が比較的小さく、安定した収益が期待できます。
株式と債券を組み合わせることで、リスクを抑えながら安定した収益を目指すことが可能です。
自分のリスク許容度や投資目標に応じて、適切な資産クラスの組み合わせを選びましょう。
投資のタイミングを分散させる
一度にまとめて投資するのではなく、時間を分散して投資する「ドルコスト平均法」を活用することで、価格変動リスクを軽減できます。
ドルコスト平均法とは、定期的(例えば毎月)に一定額を購入する方法です。
価格が高い時は少なく、価格が安い時は多く購入するため、平均購入単価を抑える効果があります。
そのため、投資信託を購入するときには、同じ金額を一定間隔で購入することをおすすめします。
相場の動きに関係なく同じ金額を同じペースで買い続けることで、購入金額が平均化され、価格変動によって損失が出るリスクを軽減できます。
記事のまとめ
ヨーロッパには、世界的に有名な企業が多数存在します。
安定した政治体制やユーロの安定性など、投資家にとって魅力的な要素が多いと言えるでしょう。
一方で、少子高齢化や地政学的リスクといった課題も抱えています。
投資を検討する際は、これらのメリットとデメリットをしっかりと理解することが大切です。
ヨーロッパを検討する際は、ユーロ・ストックス50やFTSE100など代表的な指数を知っておくと良いでしょう。
また投信を選ぶ際は、各ファンドの運用方針や手数料などの特徴を理解することが大切です。
投資信託を選ぶ際には、信託報酬や運用方針などを比較検討し、分散投資を心掛けることでリスクを軽減できます。
この記事をヨーロッパへの投資を検討する方のお役に立てば幸いです。
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