投資信託
投資信託の約定日はいつ?基準価額が反映されるタイミングや注意点を解説
投資信託の約定日はいつ?基準価額が反映されるタイミングや注意点を解説
asset_user

"タイミング"を理解して効率的に注文や売却をしよう

「投資信託の約定日っていつ?」

「基準価額っていつのタイミングで決まるの?」

こんな疑問をお持ちではないでしょうか?

投資信託の約定のタイミングは、ファンドの種類や運用会社によって異なり、わかりにくいものです。

しかし、約定日を正しく理解することは、良いタイミングで投資信託を買うために大切なことです。

この記事では投資信託の約定日や基準価額の仕組み、注文のタイミングによる価格変動リスクなどについて、詳しく解説しています。

投資信託の購入を検討している方はもちろん、すでに投資している方にもおすすめの内容になっています。

投資信託の約定日や基準価額の仕組みは複雑ですが、正しく理解することが大切です。

この記事を通じて、投資信託の約定について理解を深め、自分に合った投資信託を選んで運用していくことができるでしょう。

投資信託における約定日とは?

投資信託における約定日とは?

投資信託の取引において、「約定日」は売買注文が成立した日を指し、投資信託の価格は約定日に決定される基準価額に基づいて決定されます。

基準価額は、投資信託が保有する資産の時価総額を口数で割って算出されます。

受付日と約定日の違い

投資信託の取引では、「受付日」と「約定日」という2つの日付が登場します。

それぞれの違いは以下のとおりです。

  • 受付日: 投資信託の購入や売却の注文を証券会社や銀行などの販売会社が受け付けた日です。
  • 約定日: 投資信託の売買が成立した日です。

受付日と約定日は、同じ日とは限りません。

たとえば、海外の投資信託を購入する場合や、受付時間を過ぎて注文した場合などは、受付日の数日後に約定日となることがあります。

投資信託の取引の流れを簡単に言うと、以下のようになります。

  1. 投資家が販売会社に注文を出す(この日が受付日となる)
  2. 運用会社が注文を処理する
  3. 約定日に売買が成立する(この日が約定日となる)

このように、投資信託の取引には受付日と約定日の2つの日付があり、それぞれ異なる意味を持つことを理解しておくことが大切です。

投資信託はいつの基準価額で成立する?

投資信託はいつの基準価額で成立する?

投資信託の基準価額は日々変動します。そのため、購入を申し込んだ時点と実際に取引が成立する時点では、基準価額が異なる場合があります。

ここでは、投資信託の申し込みと基準価額が決まるタイミングの関係について解説します。

投資信託の基準価額が決まるタイミング

投資信託の基準価額は、購入の申し込みをした日ではなく、取引が成立した日の基準価額が適用されます。

取引が成立するタイミングは、以下のように、購入代金の支払いが行われたタイミングによって異なります。

  • 受付時間内に購入代金が支払われた場合
    申し込みをした当日の基準価額が適用されます。
  • 受付時間を過ぎて購入代金が支払われた場合
    購入代金が販売会社に届いた日の基準価額が適用されます。

投資信託の約定日が遅い場合はどうすればよい?

投資信託の約定日が翌日以降になる場合、注文のタイミングが遅かった、もしくは海外の投資信託を購入したことが原因として考えられます。

国内の投資信託の場合、多くの金融機関では15時が注文の締め切り時間となっています。

この時間を過ぎて注文すると、約定日は翌営業日となり、基準価額も変わってしまう可能性があります。

一方、海外の投資信託の場合は、申し込み時間にかかわらず約定日は翌日以降となります。

そのため基準価額は通常、約定日当日の価格になります。

投資信託を購入する際は、国内外の投資信託で約定日や基準価額の扱いが異なることを理解し、注文のタイミングに注意することが大切です。

※投資信託は何時まで申込ができますか。 | 投資信託なんでもQ&A気になる100選 | 一般社団法人投資信託協会
https://www.toushin.or.jp/special/toushin-qa100/opening-account/

投資信託の基準価額はどこで確認できる?

投資信託の基準価額は、販売会社のWebサイトで確認することができます。

多くの販売会社は、取り扱っている投資信託の基準価額をWebサイト上で公開しています。

また、投資信託協会のWebサイト内の「投信総合検索ライブラリー※」を使えば、国内で販売されているすべての投資信託の基準価額を検索することが可能です。ファンド名や証券コードから、目的の投資信託を見つけることができます。

基準価額は、投資信託の運用状況によって変わります。

長期投資の場合は日々の変動に一喜一憂せず、定期的に確認する程度で十分でしょう。

しかし、短期売買を目的とする場合は、こまめに確認する必要があります。

自分の投資のやり方に合わせて、どれくらいの頻度でチェックするのかを決めましょう。

※投信総合検索ライブラリー | 投資信託協会
https://toushin-lib.fwg.ne.jp/FdsWeb/

約定日が反映されるタイミング

約定日が反映されるタイミング

投資信託の約定日が基準価額に反映されるタイミングは、ファンドによって異なります。

ここでは、約定日の反映タイミングについて詳しく説明します。

ファンドによって異なる

約定日が基準価額に反映されるタイミングは、ファンドの種類や運用している会社によって違います。

大きく分けると、次の2つのタイミングがあります。

  1. 注文した日に値段が決まるファンド: このタイプのファンドは、注文の締め切り時点の基準価額で売買されます。
  2. 注文した日の次の営業日以降に値段が決まるファンド: このタイプのファンドは、注文した日の次の営業日以降の基準価額で売買されます。

このような違いが生じる理由は、ファンドの運用方針や投資対象、運用会社の事務処理の都合などが関係しています。

例えば、日本の株式に投資するファンドは、日本の株式市場が開いている時間に売買できます。

しかし、海外の株式や債券に投資するファンドは、時差や取引市場の休みの影響で、売買が成立する日が数日後になることもあります。

さらに、同じ種類のファンドでも、運用会社によってルールが異なることがあります。

運用会社がそれぞれの基準で売買成立日を決めているからです。

以上のように、投資信託の基準価額が決まるタイミングは、ファンドの種類や運用会社によって異なります。

投資信託を購入する前に、その投資信託の基準価額が決まるタイミングを調べることが大切です。

約定日の確認方法

具体的な約定日を知りたい場合は、投資信託の交付目論見書を確認するのが確実です。

交付目論見書には、投資信託の運用方針や手数料だけでなく、約定日に関する情報も記載されています。

例えば、「約定日はお申込み受付日の翌営業日とします」といった記述があれば、翌営業日に約定日が確定し、保有口数に反映されることがわかります。

投資信託の種類によって約定日の目安は異なります。

投資信託の種類 約定日の目安
海外株式型 数日後(市場によって異なる)
債券型 数日後(市場によって異なる)

ただし、上記はあくまで目安であり、ファンドや運用会社によって異なる場合があります。

投資信託の約定日は、購入価格が決まるタイミングに影響するので、投資信託を購入する前に確かめておくとよいでしょう。

投資信託は注文するタイミングにも注意が必要!

投資信託は注文するタイミングにも注意が必要!

投資信託は注文のタイミングによって価格が変動する可能性があるため、注意が必要です。

ここでは、注文を避けるべきタイミングや、海外資産への投資の際に注意すべき点について解説します。

大型連休前は注文を避けた方が無難

ゴールデンウィークやお盆などの大型連休は、投資信託の注文を避けることをおすすめします。

市場が閉まっている間は注文が処理されず、連休明けにまとめて処理されるため、価格が大きく変動する可能性があるからです。

例えば、連休中に好材料が出て価格が上昇した場合、連休明けに注文が殺到してさらに価格が上がるかもしれません。

逆に、悪材料が出て価格が下落した場合、連休明けに注文しても思ったような価格で購入できないかもしれません。

このように大型連休中の注文は、価格変動リスクが大きいため注意が必要です。

連休明けに市場の動向を確認してから注文する方が、より安全に投資できるでしょう。

海外資産や休業日はタイムラグが発生する可能性

海外の株式や債券に投資する投資信託は、時差や休業日に注意が必要です。

例えば、アメリカの株式市場は日本時間の夜に開いているため、日本の昼間に注文しても、アメリカの市場が閉まっている場合は注文が処理されません。

また、海外の祝日や休業日も、注文処理に影響を与える可能性があります。

このように、海外資産に投資する場合は、時差や休業日を考慮して注文する必要があります。

注文が遅れることで価格が変動し、不利な価格で購入してしまうリスクを避けるためです。

大型連休や海外資産への投資の際は、市場の休業日や時差を確認し、価格変動リスクが高まるタイミングを避けて注文するようにしましょう。

投資信託の運用に悩んだら「お金のプロ」に相談を

投資信託の運用に悩んだら「お金のプロ」に相談を

投資信託の運用で迷ったら、お金のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談するのがおすすめです。

FPはあなたの状況に合わせて、投資信託の選び方から、買い方、売り方、運用方法まで、どんな悩みにも丁寧に答えてくれます。

複雑な金融商品の仕組みや、基準価額の確定タイミング、約定日のルールなど、難しいことも分かりやすく説明してくれます。

  • 老後資金のために投資を始めたいけど、何を選べば良いか分からない
  • まとまったお金を投資したいけど、リスクが心配
  • 複数の投資信託を持っているけど、今後の運用方法が分からない

こんな悩みをお持ちの方は、ぜひFPに相談してみましょう。

FPはあなたの不安や疑問に寄り添い、あなたにぴったりの投資信託選びや、リスクを抑えた運用方法などを提案してくれます。

専門家のサポートを受けることで、安心して投資信託の運用に取り組むことができるはずです。

記事のまとめ

記事のまとめ
記事のまとめ

この記事では、投資信託を購入する際に知っておきたい約定日と基準価額の仕組みについて解説しました。

約定日とは売買注文が成立した日のことで、この日の基準価額で取引が行われます。

投資信託の約定のタイミングは、ファンドの種類や運用会社によって異なります。

国内株式型は通常、注文日または翌営業日が約定日となりますが、海外株式型や債券型は数日後になることが多いです。

投資信託の仕組みを正しく理解することで、自分に合ったタイミングで購入できるようになります。

この記事を参考に、投資信託の約定のタイミングについて理解し、有利に資産運用をすすめていきましょう。

資産運用のお悩み、専門家に無料相談しませんか?
監修者プロフィール
小林裕
小林裕
一般社団法人証券相続普及協会 代表理事
大学卒業後、東証一部上場の証券会社に入社。
個人向けの資産運用コンサルティングを中心に活動し、新人賞、社長優秀賞などを数多く受賞。
退職後、資産運用だけでは本当の解決ができないという思いから、2020年に一般社団法人証券相続普及協会を設立、代表理事に就任。
終活カウンセラー1級や上級相続診断士の資格も取得し、現在はお客様の大切な資産を「ふやす、まもる、つなぐ」をモットーに活動している。
【代表著書】
誰にでもやさしく教えてくれる 会社を退職する前に知っておくべき「退職金運用の基礎知識」
■Amazon売れ筋ランキング4部門で1位を獲得■
-「AmazonPOD総合」
-「国際会計」
-「統計法・人口統計・資源統計」
-「遺言・相続・贈与」
※2024年9月30日調べ
記事URLをコピーしました
フッターバナー