投資信託
投資信託を銀行で買うメリットは?金融機関の選び方やその他購入方法も紹介
投資信託を銀行で買うメリットは?金融機関の選び方やその他購入方法も紹介
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銀行で投資信託を購入するメリット・デメリットや、投資信託を購入する銀行の選び方などについて解説

投資で将来のために資金を作るために、投資信託での資産運用を考えている方は多いでしょう。

投資信託は証券会社だけではなく、銀行で購入することも可能です。証券会社の口座開設は面倒なので、銀行で購入したいという方も少なくないでしょう。

この記事では、銀行で投資信託を購入するメリット・デメリットや、投資信託を購入する銀行の選び方などについて解説していきます。

そもそも投資信託とは?その仕組みを解説

そもそも投資信託とは?その仕組みを解説

投資信託とは、投資家から集めたお金を大きな資金としてまとめ、資産運用のプロが管理・運用する金融商品です。

集めた資金は株式や債券などに投資して運用され、投資した資金の額に応じて分配されます。

投資信託の運用資金は、銀行や証券会社が窓口となり集められ、その後信託銀行に引き渡され保管されます。

信託銀行は資金管理を担当しますが、運用方針の決定は運用会社が行います。

そして、信託銀行に移動された資金は法的に保護されているので、信託銀行が倒産した場合でも投資家の資金は保護されます。

このように、預け入れた資金がプロによって運用され、資金の安全性が担保されるのが投資信託の仕組みです。

投資信託とファンドとの違い

投資信託とファンドという用語は、投資をする際によく目にしますが、これらは厳密には意味が違います。

投資信託とは投資家がプロに資金を預け、株式や債券などで運用する仕組みのことです。

一方、ファンドは投資信託以外に、ヘッジファンドやプライベートファンドなど、様々な金融商品を含む総称です。

このようにファンドと投資信託は厳密には意味が異なりますが、証券会社などで投資信託を購入する際、投資信託とファンドはほぼ同じ意味で使われます。

よって、普段投資をする際には、ファンドと投資信託は全く同じ意味の言葉と考えて問題ありません。

銀行で投資信託を購入する4つのメリット

銀行で投資信託を購入する4つのメリット

銀行で投資信託を買うメリットとして、以下の点が挙げられます。

  • 便利なアクセス
  • 専門家のアドバイス!相場についても聞ける
  • いつも利用している銀行なら信頼性・安心感がある
  • 投資信託以外でも金融系全ての相談ができる

それぞれについて解説します。

便利なアクセス

銀行で投資信託を購入するメリットの一つとして、アクセスの便利さが挙げられます。

いつも利用している銀行の窓口で気軽に投資信託を購入できるので、日常生活の中で気軽に資産運用が可能です。

銀行以外には証券会社などでも投資信託を購入できますが、普段から証券会社に頻繁に行く人は少ないので、敷居が高く感じる方も多いでしょう。

その点、銀行であれば気軽に訪問し投資信託を購入できる手軽さが魅力といえます。

専門家のアドバイス!相場についても聞ける

銀行で投資信託を購入する際に、専門家のアドバイスを聞けるのが大きなメリットです。

証券会社の口座を開設すればオンラインで投資信託を購入できますが、その際、資金をどのように運用するのかすべて自分で決めなければいけません。

この場合、どうしても乏しい知識で投資対象を決めることになりがちで、失敗する可能性が高くなってしまいます。

一方、銀行では豊富な知識を持つ専門家に相談しながら、投資対象や資金の配分を決定できるので失敗のリスクを減らせます。

また、相場の動きについてもプロに質問できるので、投資タイミングを決めやすくなるのも銀行を利用するメリットです。

いつも利用している銀行なら信頼性・安心感がある

いつも利用している銀行で投資信託を購入できるため、信頼感や安心感があるのも、銀行で投資信託を購入するメリットです。

これまでに、口座開設や預金の引き出しなどに使ってきた銀行なので、投資の相談も不安なく行えるでしょう。

投資信託に投資をするということは、自分の資金を手放して他人に運用を任せることを意味します。

この際、お金を預ける相手を信用できなくては、資産運用をスタートしたいという気持ちはあっても、不安が勝り始めにくいのが現実でしょう。

その点、普段から預金をしている銀行であれば、不安を感じることなく資産運用を始められます。

投資信託以外でも金融系全ての相談ができる

銀行では投資信託以外に、様々な金融商品についての相談ができます。

住宅ローンやカーローン、保険、定期預金などあらゆる金融商品を取り扱っており、さまざまな状況に対応できるのが銀行の強みです。

投資信託を購入する際には、全財産を投資信託に集中投資するわけではなく、資金のほとんどは貯蓄にあて、一部を投資信託に投資するのが一般的です。

たとえば、9割は貯蓄として保管し、残り1割を投資信託に投資するといった比率で資金を分配することが考えられます。

こういった資金配分は投資経験がないと判断が難しいものですが、銀行の専門家に相談することで、最適な戦略を練り上げることが可能です。

銀行を選ぶ際の3つのポイント

銀行を選ぶ際の3つのポイント

投資信託を購入する銀行を選ぶ際には、以下の3つのポイントに注目しましょう。

  • 手数料とコスト
  • 取り扱っている商品・ファンド数
  • アクセスとカスタマーサービス

それぞれを簡単に説明していきます。

手数料とコスト

投資信託を購入する銀行を選ぶにあたり、手数料とコストは非常に重要な要素です。

銀行によって投資信託を売買する際の手数料や、投資信託の管理を依頼するためのコストが異なるからです。

これらのコストが高いと、手元に残る金額が減ってしまうので、できるだけ手数料やコストが低い銀行を選ぶといいでしょう。

取り扱っている商品・ファンド数

取り扱い商品の種類や投資信託の数も、銀行を選ぶ際には重要な要素といえます。

扱っている商品が豊富な銀行は、それだけ投資対象の選択肢が広くなるためです。

例えば投資信託一つとっても、株式、不動産、国債、社債など様々な投資対象に特化した商品が存在します。

株式から構成される投資信託に絞って考えても、比較的ハイリスクな銘柄で構成される商品から安定性を重視の商品まで、さまざまな選択肢があります。

このように投資商品には多様性があるため、取扱数が多い銀行ほど選択肢が広がり、資産運用の柔軟性が高まります。

したがって、取り扱い商品や投資信託の種類は、銀行を選ぶうえで非常に重要なポイントといえます。

アクセスとカスタマーサービス

投資信託を扱う銀行を選ぶ際には、アクセスのしやすさやカスタマーサービスの質も重要です。

自宅の近くに店舗があれば、判断に迷ったときに専門家に直接相談し、もらった意見を参考に投資方針を決められます。

また、カスタマーサービスの質も大切です。運用状況の確認をしたいときに、スピーディーなサポートを受けられることで不安を解消できます。

投資は、大切な資金を第三者に預けるため、どうしても不安を感じやすいものです。そのため、気軽に相談できる環境が整っているかは、銀行を選ぶ際に非常に重要といえます。

銀行で買う3つのデメリット

銀行で買う3つのデメリット

銀行で投資信託を購入することには様々なメリットがある一方で、デメリットも存在します。デメリットは以下の3つです。

  • 手数料と運用コストがかかる
  • 選択肢が限られる!自社の投資信託がおすすめされる銀行も
  • 担当者によって商品知識に差がある場合が

それぞれについて解説していきます。

手数料と運用コストがかかる

銀行で投資信託を購入する大きなデメリットとして、手数料や運用コストの高さが挙げられます。

まったく同じ銘柄を購入する場合でも、手数料や信託報酬は金融機関によって異なり、銀行ではこれらのコストがオンライン証券よりも高い場合が多いです。

オンライン証券では手数料無料で売買できる商品が、銀行で購入すると手数料が有料という場合も珍しくありません。

そのため、できるだけコストを抑えて投資信託を購入したい場合には、銀行のコストの高さがデメリットになりうるでしょう。

選択肢が限られる!自社の投資信託がおすすめされる銀行も

銀行で取り扱われている投資信託は、証券会社と比較すると非常に少なくなっています。

金融商品取引専門の専門業者である証券会社と違い、銀行にとって投資信託の取り扱いはサブ業務なので、どうしても取扱数では劣ってしまうのです。

さらに、銀行の利益のために自社の投資信託を勧めてくる場合がありますが、こういった商品は資産形成をするうえで不利になる場合が少なくありません。

銀行が利益のためにその商品を推奨している場合が多く、その商品を購入することが投資家の利益につながるかどうかが考慮されていないためです。

したがって、投資対象を選ぶ際にできるだけ豊富な選択肢が欲しい方にとって、銀行は不向きな可能性があるでしょう。

担当者によって商品知識に差がある場合が

相談を受ける担当者によって投資信託についての知識には差があり、それによって運用成績が左右されます。

銀行で投資信託を購入する場合、担当者に投資の方針について説明し、商品を選んでいくことになります。

そのため、その担当者がおすすめする投資信託によって、資産を増やせるかどうかが変わってきます。

担当者が知識や経験が豊富であれば、適切な投資信託を選んでくれるので、投資によって資産を増やせる可能性は高いでしょう。

一方で、担当者が知識に乏しい場合、適切な資産運用を行えなくなり資産を減らしてしまう恐れもあります。

このように担当者のスキルによって、投資の成績が大きく左右されてしまうのが、銀行で投資信託を購入するデメリットの一つと言えるでしょう。

その他、おすすめの購入方法をご紹介

その他、おすすめの購入方法をご紹介

投資信託は銀行以外にも、複数の購入方法が存在します。

ここでは、銀行以外の代表的な購入場所を紹介していきます。

証券会社(窓口/ネット)

証券会社は金融商品を専門に取り扱っています。

窓口では専門家のアドバイスを受けられるので、初心者でも安心して投資しやすくなっています。ただし、銀行に比べて手数料が高い場合があるほか、訪問のハードルが高いと感じる可能性がある点がデメリットといえます。

一方で、オンライン証券はスマホから気軽にアクセスできる気軽さや、手数料の安さが大きなメリットです。自分の判断で投資対象を選ぶことになるので、経験豊富な方におすすめできます。ただし、投資対象の選定から資金配分まですべて自分で判断する必要があるので、初心者には難易度が高い可能性があります。

信用金庫

信用金庫でも投資信託を購入できます。地域に密着したサービスを提供しており、親身になってくれる場合が多いのが特徴です。また信用金庫特有の商品を購入できるメリットもあります。

ただし、銀行や大手証券会社と比べて、投資信託の種類や投資関連の情報が限られる場合があります。また、売買の際に発生する費用は銀行よりも高い可能性があります。

郵便局(ゆうちょ銀行)

郵便局でも投資信託を購入可能です。全国に店舗があるのでアクセスが良く、居住地にかかわらず近所の郵便局で投資信託を購入できます。

また、郵便局はもともと国が運営していたこともあり、歴史が長いので安心して利用できるのもメリットといえるでしょう。

ただし、郵便局は一般の銀行以上に様々な業務を行っているため、投資信託の知識は乏しい場合があります。

保険会社

保険会社でも投資信託を購入できます。保険と投資投資信託について同時に相談でき、資金運用と補償の両方を同時に管理することが可能です。

ただし、投資信託の取り扱いは保険会社の主業務ではないので、専門的なサポートが必要なときには物足りない可能性があります。

記事まとめ

記事まとめ

銀行で投資信託を購入するメリットとして、気軽にアクセスできる便利さや、様々な商品について相談できる点が挙げられます。

一方で、手数料などのコストが高い点や取り合い商品が少ない点などが、銀行で投資信託を購入するデメリットといえます。

銀行以外では、証券会社や信用金庫、郵便局などでも購入できるので、それぞれのメリットやデメリットを把握して投資信託の購入場所を決めるとよいでしょう。

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小林裕
小林裕
一般社団法人証券相続普及協会 代表理事
大学卒業後、東証一部上場の証券会社に入社。 個人向けの資産運用コンサルティングを中心に活動。 新人賞、社長優秀賞などを数多く受賞。 シニア層のお客様が多い中で資産運用だけでは本当の解決ができないと感じ、退職。 2020年、一般社団法人証券相続普及協会を設立。代表理事に就任。 終活カウンセラー1級や上級相続診断士の資格も取得し、お客様の大切な資産を「ふやす、まもる、つなぐ」をモットーに活動している。
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