投資信託
投資信託で大損を避けて運用するための注意点5つ!向かない人の特徴も紹介
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投資信託で大損は本当にする?リスクや過去の暴落事例、大損しやすい人の特徴や注意点を5つ解説

最近では、お金を貯めるだけでは老後資金や子供の教育資金を十分に貯めることが難しくなってきました。

そこで効率的にお金を稼ぐ方法として、お金に働いてもらう投資信託が注目されています。

しかし、SNSやインターネット上では投資信託を薦めている人もいれば、やめた方が良いという人もいて、情報に溢れすぎてしまっています。

そこで本記事では、片方の意見に偏らず投資信託のメリット・デメリットや覚悟しなければならないリスク、大損しやすい人の特徴について解説します。

また、投資信託での大損を避けるための注意点についても解説しているので、投資信託はあなたに最適かどうか判断する材料として活用いただけましたら幸いです。

投資信託の仕組みを振り返ろう

本題に入る前にまず、そもそも投資信託とは資産運用の中でもどのようなものなのか、その仕組みを理解しましょう。

投資信託とは?

投資信託とは、多くの投資家から資金を集めて、専門の運用会社(運用管理会社)が株式や債券などさまざまな金融商品に分散投資を行う仕組みです。

投資家は投資信託の「口」を購入することで、その投資信託の運用成果の一部を受け取ることができるようになっています。

このシステムのメリットは、個々の投資家が小額の資金で多様な資産に投資できる点にあります。

また、専門家による運用管理が行われるため、個人で投資を行う際の手間やリスクを軽減できる点も投資信託の魅力です。

投資信託のデメリット

では早速投資信託のデメリットである、人によってはおすすめされない理由について解説します。

信託委託費用などの運用コストがかかる

投資信託を利用する際には、運用管理会社への報酬として信託報酬や信託委託費用が必要です。

これらの費用は投資信託の運用成果から差し引かれるため、実質的なリターンを低下させる要因となります。

さらに購入時や売却時にも手数料が発生することがあり、これらのコストは投資家の利益に直接影響します。

長期間にわたって投資を行う場合、これらのコストが積み重なり大きな負担となる可能性があると考えられます。

元本保障がされてない

投資信託のデメリットとしてよく聞くのが、元本が保証されていないというリスクではないでしょうか。

これは株式や債券などの市場価値に連動して価格が変動することが大きな要因です。

市場の状況によっては投資額を下回るリスクがあり、特に短期間での価格変動は激しいことがあります。

そのため、投資信託は中長期的な投資を前提としており、短期的な資金需要には適していないことが多いです。

市場での売買が制限される可能性がある

投資信託の流動性はその信託の種類や市場状況によって異なりますが、市場状況によって売却が困難になることもあります。

特に投資家の請求による払戻しができないクローズドエンド型の投資信託の場合、市場での売買が制限され、必要な時に速やかに現金化することができないことも。

また、一部の投資信託では解約時に手数料が発生することもあり、資金の流動性に影響を及ぼします。

運用管理者の能力が成果に影響

投資信託は専門の運用管理者によって運用されますが、その運用者の判断や能力に依存するため、運用者のリスクが存在します。

運用者の戦略や判断が市場状況と合わなかった場合、期待されるリターンを得られないこともあります。

運用管理者の選定や監視は投資信託の成果に大きく影響するため、投資家は運用会社の実績や戦略をよく知った上で委託することをおすすめします。

短期間でのハイリターンは見込めない

最後に投資信託のデメリットとして挙げられるのが、短期間でのハイリターンが期待できない点です。

投資信託は多様な資産に分散投資することでリスクを管理するため、株式のように短期間で大幅な利益を得ることは難しくなっています。

市場価値の変動により一時的に価格が上下することはありますが、この変動を予測し利益を得るためには専門的な知識と経験を要するので、誰でも容易にできることではありません。

そのため投資信託は短期的な投機よりも、中長期的な資産成長を目指す投資手段として適しています。

短期間での高いリターンを期待する投資家にとっては、投資信託は最適な選択肢ではないかもしれません。

投資信託のメリット

投資信託がおすすめしない人もいる理由はご理解いただけたでしょうか。

しかし、資産運用にリスクが0のものはなく、リターンが欲しければ多少のリスクは背負う必要があります。

今度は逆に投資信託で儲かった人やおすすめする人はどんなメリットが見えているのか、以下で投資信託のメリット5つを解説します。

プロに運用を任せられる

投資信託では、プロのファンドマネージャーや専門の運用会社が運用してくれます。

そのため、投資家は市場分析や個別銘柄の選定などの複雑な作業をプロに任せることができます。

これにより投資の専門知識がなくても、専門家による効率的な資産運用を利用することが可能です。

また、プロの運用者は市場の動向や様々な経済情報に精通しており、その知識と経験を活かした投資戦略を実行してくれるので、初心者にもおすすめの手法になります。

低価格から始められる

投資をするには数百万円ほどの資金が必要と思われがちですが、投資信託は少額から投資を始めらるメリットがあります。

その証拠にSBI証券や楽天証券などの大手証券会社では100円から投資信託を始められるサービスが提供されてます。

更に世界で人気の全世界株式インデックス・ファンド(VT)やS&P500(VOO)にも100円から投資できます。

これにより、より多くの人が資産運用に参加する機会を持つことができ、資金の制約が大きい初心者や小規模投資家にとってもアクセスしやすい投資手段となっています。

また最初は少額でも積立投資などを利用して毎月一定額を投資することで、長期的な資産形成を目指すこともできます。

分散投資でリスクを分散できる

投資信託は一つのファンド内で多様な資産(株式、債券、不動産など)に分散投資を行います。

例えばeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」であれば、先進国23カ国、新興国27カ国に分散投資しています。

これにより、特定の銘柄や市場に依存するリスクを減らし、全体的なリスクを分散することができます。

分散投資は、市場の不確実性に対処する一つの効果的な方法であり、投資全体の安定性を高めることができます。

税務上の利便性が良い

投資信託は税務処理の利便性が良いというメリットもあります。

自動で確定申告を行ってくれる特定口座を利用すれば、配当金や譲渡益に関する税金が源泉徴収され、個別に確定申告する手間が省けます。

また、本記事でも解説した通り投資信託は複数の資産に分散投資しているため、個々の証券ごとの税務処理よりも一括して処理が可能になります。

これにより、投資家は税務管理の負担を軽減できるのです。

運用状況の把握がしやすい

投資信託では運用状況に関する情報が定期的に提供されます。

これにより、投資家は自分の資産がどのように運用されているかを容易に把握することが可能です。

運用報告には、保有資産の構成や運用成績、市場状況などが詳しく記載されています。

投資家はこれらの情報を基に投資戦略を見直したり、今後の投資計画を立てたりすることができるようになっています。

透明性の高い情報提供は、投資家が自己の資産を管理する上で重要な役割を果たすでしょう。

本当に大損するの?過去の暴落事例をご紹介

投資信託にはメリットもデメリットも同じだけあります。

そして、投資信託は初心者でも始めやすい金融商品の一つですが、市場の変化によって大損する可能性もあると言われています。

実際に過去にはいくつかの事例で、投資信託が大暴落したことがあります。

代表的な事例の一つが2008年の世界的な金融危機です。

この時、多くの投資信託が大きく価値を下げました。主な要因は以下の通りです。

2008年の金融危機(リーマン・ショック)

2008年にリーマン・ブラザーズの破綻をきっかけに発生した金融危機は、世界中の証券市場に甚大な影響を及ぼしました。

この危機により、株式市場は大暴落し、多くの投資信託の価値も大幅に減少しました。

特に株式や不動産に大きく投資していた投資信託は、その価値を大きく落としました。

この事例は市場が極端な状況に直面した際に、投資信託もまた大きなリスクにさらされることがあるという点を示しています。

リーマン・ショックのような大規模な経済危機は稀ですが、市場の変動には常に注意を払う必要があります。

この他にも、2001年にITバブルが崩壊して米国経済が景気後退に陥ったドットコムバブル崩壊や、あなたも経験したであろう2020年のコロナショックでも、株価に影響を与えています。

このように市況が大きく変動すると、想定以上の損失が出てしまうこともあります。

しかし、投資先が成長の見込まれる資産であれば、数年後に再び資産価値が上昇していく可能性が高くなるので慌てず回復を待つのも一つの手です。

【要注意】大損しやすい人の特徴

他の資産運用と同じように、投資信託にもデメリットやリスクは付き物です。

しかし、その中でも投資信託に合っていない人、大損する確率が高いと思われる人の特徴について解説するので、自分が当てはまっていないか注意しながら読んでみてください。

商品・リスクの理解ができていない

商品やリスクを理解していない投資家は、自分のリスク許容度や投資目的に合わない投資信託を選択する可能性が高いです。

また、市場の変動や特定のリスク要因に対する対処が適切にできず、予期せぬ大損を被るリスクがあります。

適切な商品選択とリスク管理は投資の成功に不可欠であり、これらを怠ると資産価値の大きな減少につながる可能性があります。

1つの銘柄を一括で購入

人によっては、よくリサーチをし1番儲かると思った銘柄を安いうちに一括で購入する人がいます。

しかし、一括で1つの銘柄に投資すると、その銘柄や市場の特定セクターのリスクに大きく左右されてしまいます。

市場の変動や特定の業界に影響を与える出来事が発生した際、大きく損害を受ける可能性があります。

1つの銘柄に集中投資する戦略はリスクが高くなりがちなため、資産運用は分散投資を行うことで大損を避けることをおすすめします。

短期的な利益を追求

短期的な利益を求めてしまうと、一銘柄を一括購入するのと同じように市場の短期的な変動に大きく影響されやすく、特に投資信託のような中長期の運用に適した投資では失敗しやすくなってしまいます。

市場の短期的な変動を予測することは難しく、頻繁な売買による手数料や税金が利益を減少させる可能性もあります。

このように長期的な視点を持たずに短期的な利益を追求することはリスクが高く、大損につながりやすいので気をつけましょう。

借金やレバレッジを使用

借金やレバレッジを使用すると、利益が増幅される一方で損失も同様に増幅されます。

市場が不利な方向に動く返済義務や追加の資金拠出が必要になることがあり、これが大損につながるリスクを高めます。

レバレッジの使用は慎重なリスク管理を必要とし、適切な知識と経験がない場合、大きな損失を被る可能性があります。

購入後に放置している

投資信託を購入した後、市場状況や投資信託のパフォーマンスを定期的に確認せずに放置する人は大損するリスクがあります。

市場環境は常に変化しており、投資信託の価値もこれに応じて変動します。

長期間放置することで市場の変動に適切に対応できなくなり、不利な状況での損失を拡大させる可能性があります。

また投資戦略や資産配分の見直しを行わないことも、投資目的やリスク許容度が曖昧になり引き時がわからなくなってしまいます。

定期的な確認と必要に応じた調整が、投資リスクを管理し損失を防ぐ上で重要です。

投資信託で大損を避けるための注意点5つ

投資信託で大損しやすい人の特徴を解説しましたがいかがでしたでしょうか。

あまり当てはまらなかったという方は投資信託に挑戦してみることをおすすめします。

以下では、投資信託で大損しやすい人も失敗を避けるためのポイントを5つ解説します。

注意点①投資の目的、目標金額を明確に

投資を始める前に、自分の投資目的(例えば、退職資金の確保、子供の教育資金など)と目標金額を明確に設定することが重要です。

これにより、投資期間、リスク許容度、必要な投資額などを適切に計画できます。

目的や目標が明確であればあるほど市場の変動に左右されることなく、長期的な視点で投資を続けることがしやすくなるからです。

投資信託は中長期向けの投資手法なので、長い目で見れる方が大損しにくくなると言えます。

また具体的な目標は投資戦略を立てる際のガイドラインとなり、適切な資産配分を行う手助けにもなります。

注意点②目論見書の内容をしっかり把握

投資信託を選ぶ際はそのファンドの目論見書(運用報告書)をしっかりと読み、理解することが重要です。

目論見書にはファンドの投資方針やそのリスク、手数料、過去の運用成績などが記載されています。

これらの情報を把握することで、自分の投資目的やリスク許容度に合った投資信託を選ぶことができます。

またファンドの特性やリスクを理解することで、投資に関する意思決定がより適切になるでしょう。

注意点③損切りの勇気を持つ

投資信託の運用状況が期待通りでない場合、損失が拡大する前に投資を撤退する「損切り」の勇気を持つことが大切です。

市場の状況やファンドのパフォーマンスは予測が難しく、期待したリターンが得られないこともあります。

こうした状況で感情に流されず客観的な判断に基づいて損切りを行うことは、さらなる損失、大損することを防ぐ上でとても重要です。

注意点④特別分配金に注意する

投資信託の中には特別分配金を実施するものがあります。

これはファンドの収益ではなく元本から支払われており、実質的には資産の減少を意味します。

特別分配金による短期的な利益に惑わされず、ファンドの本質的な運用成績を重視する必要があります。

注意点⑤購入後も放置しない

投資信託を購入した後も定期的にその運用状況を確認し、必要に応じてポートフォリオを見直すことが重要です。

具体的に何を確認したらよいか分からないという方は、主に投資信託の価格「基準価格」と運用会社が毎月公表している「運用レポート」、1年に1、2回作成される「運用報告書」の3つを確認することをおすすめします。

市場環境は常に変化しており、投資信託のパフォーマンスもこれに応じて変動します。

定期的なレビューにより、市場の変動に対応し投資戦略を最適化しやすくなります。

また、投資目的やリスク許容度が変化した場合にも、ポートフォリオの調整が必要になることがあるので、常に把握しておくことが大切です。

記事まとめ:低リスクで資産運用するためには分散投資

記事まとめ:低リスクで資産運用するためには分散投資

本記事で解説した通り投資信託はプロが運用してくれ、低価格で始められる初心者におすすめの金融商品です。

しかし、市場が暴落すれば一時的に大損したり、元本保障がない投資信託は元本割れのリスクもあります。

大損しないためには目的と目標をしっかりと決め長期投資と分散投資を意識して、リスクも分散させることが大切です。

監修者プロフィール
小林裕
小林裕
一般社団法人証券相続普及協会 代表理事
大学卒業後、東証一部上場の証券会社に入社。
個人向けの資産運用コンサルティングを中心に活動し、新人賞、社長優秀賞などを数多く受賞。
退職後、資産運用だけでは本当の解決ができないという思いから、2020年に一般社団法人証券相続普及協会を設立、代表理事に就任。
終活カウンセラー1級や上級相続診断士の資格も取得し、現在はお客様の大切な資産を「ふやす、まもる、つなぐ」をモットーに活動している。
【代表著書】
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※2024年9月30日調べ
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