債券投資
債券投資が「意味ない」って本当?メリットや発生するリスクを解説
【初心者向け】債券投資の始め方 | 基礎から運用方法まで徹底解説
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債券投資は「意味ない」?特徴を整理して本来の価値を解説!

債券投資は古くからある投資手段の一つとして、多くの投資家に支持されていますが、その価値や有用性を疑問視する声も少なくありません。

大きなリターンを期待できないことや、インフレに対する弱さなどから、「債券投資は意味がない」と考える人も増えています。

この記事では、「債券投資は意味ない」と言われる理由や背景を探るとともに、債券投資が持つ本来の価値についても解説します。

債券投資が「意味ない」と言われる理由とリスク

債券投資が「意味ない」と言われる理由とリスク

債券投資が「意味ない」と言われる理由は、株式投資をはじめとする他の資産運用と比較すると金利が低いことが関与しています。

株式投資では利回りが4%を上回ると運用成績が良いと言われ、投資先によって得られるリターンは青天井です。

一方で、債券投資は国債や地方債になると、利回りが1%未満となることがほとんどです。

債券投資が債券の利回りが他の投資商品に比べて低いため、投資家にとって「債券投資は意味ない」と感じられることも少なくありません。

また、債券投資が「意味ない」と言われる他の理由に、複数のリスクが潜んでいることが挙げられます。

代表的なリスクは以下の3つが挙げられます。

信用リスク

債券は、国や企業が発行する「借用証書」のようなものです。

債券を購入することは、その国や企業にお金を貸すことと同じです。

しかし、企業が倒産したり、国が財政難に陥ったりした場合、約束通りに利息や元本が支払われないといったデメリットが存在します。

金利変動リスク

債券の価格は、金利と密接な関係があります。
一般的に、金利が上昇すると債券価格は下落し、逆に金利が低下すると債券価格は上昇します。
途中売却を行った場合に購入した債券の金利が、その後発行された債券の金利よりも低くなってしまうと、元本割れが起こる可能性が発生します。

為替変動リスク

債券投資は、安定した収入を得るための手段として人気がありますが、その種類は多岐にわたります。
債券には、日本円だけでなく、米ドルやユーロなど、さまざまな外国通貨で発行されるものがあります。
これらの「外貨建て債券」は、為替変動の影響を受けやすいため、その煽りを受けて元本割れを引き起こす可能性もあります。

債券投資を始めるメリット

債券投資を始めるメリット

債券投資には上述したようなリスクも存在するため、債券投資は「意味ない」と思う方も多いかもしれませんが、他の資産運用にはないメリットもいくつか存在します。

元本保証

債券には、他の投資商品にはない元本保証の性質があります。

特に国債などの政府が発行する債券の場合、発行体である政府が債務不履行にならない限り元本が保証されています。

そのため、資産としての安全性が高くリスクを抑えたい投資家にとって魅力的な投資先です。

また、通常は満期まで保有すれば額面通りに償還されるため、長期的には安定した資産運用が可能です。

投資信託やETFなどを活用することで、さらに分散投資が可能となり、リスクを低減する効果も期待できます。

定期収入が入る

債券は通常、定期的な利子収入を提供してくれるため、安定したキャッシュフローを確保することが可能です。

特に金利の上昇傾向にある時は、利子の魅力が増し、投資価値が高まります。

株式投資のように価格変動が激しい市場とは異なり、予測可能性が高いため、計画的な資産管理が可能です。

安全性が高い

債券は株式と比較して価格の変動が少なく、安全性が高いことで知られています。

特に国債のような信用力の高い発行体によるものは、安全性が高く、価格の安定性が得られるため、リスクを抑えて資産を運用したい投資家に適した選択肢だと言えます。

また、多様な種類の債券を組み合わせて投資することで、特定のリスクに依存しない分散効果も期待できます。

複数の資産運用先を持つ「分散投資先」におすすめ

複数の資産運用先を持つ「分散投資先」におすすめ

債券投資は、「守りの資産運用」として分散投資先の候補にすることもおすすめです。

株式投資では、情勢の変化により急激に大幅な下落や下降トレンドに入ってしまうこともあります。

そうなった場合、保有財産の資産価値が目減りするリスクがあるので、株式投資以外の投資先を持つことで安心して資産運用ができます。

債券投資は国債など信用力の高い債券においては、元本割れの心配もないのでおすすめの分散投資先だと言えます。

このため、プロや初心者を問わず、資産を効果的に活用したい投資家に人気があります。

記事まとめ:投資目標によってメリットは大きいため「意味ない」は誤り

記事まとめ:投資目標によってメリットは大きいため「意味ない」は誤り

債券投資は得られるリターンが比較的低いため「意味ない」と思われがちですが、安全性や定期収入の面において他にはないメリットを持ちます。

債券投資はリスクヘッジの手段としても有効で、特に分散投資において重要な役割を果たします。

投資の目的に応じた戦略を取ることで、債券投資はリスクを抑えつつ安定した収益を達成するための手助けとなります。

大きなリスクを取りたくない方や、安全資産としての運用を目指したい方は、債券投資もぜひ検討してみてください。

監修者プロフィール
小林裕
小林裕
一般社団法人証券相続普及協会 代表理事
大学卒業後、東証一部上場の証券会社に入社。
個人向けの資産運用コンサルティングを中心に活動し、新人賞、社長優秀賞などを数多く受賞。
退職後、資産運用だけでは本当の解決ができないという思いから、2020年に一般社団法人証券相続普及協会を設立、代表理事に就任。
終活カウンセラー1級や上級相続診断士の資格も取得し、現在はお客様の大切な資産を「ふやす、まもる、つなぐ」をモットーに活動している。
【代表著書】
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