債券投資
債券投資における3つのリスクを徹底解説!【金利・為替・信用】
債券投資における3つのリスクを徹底解説!【金利・為替・信用】
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債券投資の3つのリスクとは?始める前に要チェック!

債券投資に限らず、何かしらの資産運用を始める際は、そのメリットとリスクを理解することが成功の鍵となります。

債券投資は株式投資と異なり、価格が比較的安定しており、定期的に利子が分配されるといった魅力があります。

一方で、投資には金利や為替の変動、信用に由来するさまざまなリスクが存在します。

この記事では債券投資における3つのリスクとメリットについて解説します。

債券投資の3つのリスク

債券投資の3つのリスク

債券投資には安定性があるとされるものの、やはりリスクも存在します。

このリスクには、主に金利変動リスク、為替変動リスク、および信用リスクの3つが挙げられます。

これらの要素がどのように債券価格に影響を及ぼすかを理解することが重要です。

以下に、それぞれのリスクについて詳しく説明します。

金利変動リスク

金利変動リスクとは、金利の変動が債券の価格に影響を与えるリスクのことです。

一般に金利が上昇すると債券の価格は下落し、逆に金利が低下すると債券の価格は上昇します。

これは市場で新たに発行される債券と比較して、既存の債券の魅力度が変わるためです。

特に長期債の場合、金利変動の影響を受けやすいため、償還までの期間を考慮に入れて投資を行うことが求められます。

為替変動リスク

為替変動リスクは、外国の債券に投資する際に避けられないリスクです。

為替レートの変動により、投資の実質的な価値が変わる可能性があります。

例えば、円高になると外国通貨建ての債券の円換算額が減少することがあります。

このため、為替ヘッジ手数料を支払ってでもリスクを回避したいと考える場合もあります。為替レートの予測は非常に難しいため、このリスクを抑えるための戦略を考えることが重要です。

信用リスク

信用リスクとは、発行体が債務を履行できない可能性、すなわちデフォルトのリスクです。債券発行体が経済的困難に直面した場合、元本や利息の支払いが滞る可能性があります。

このため、信用格付け当を参考にして発行体の信用力を評価することが推奨されます。

企業債と政府債ではリスクの性質が異なるため、慎重に投資対象を選定することが必要です。

一方でこんなメリットも

一方でこんなメリットも

債券投資にはリスクがある一方で、多くのメリットもあります。

特に安全で安定した資産運用が可能であり、リスクをあまり取りたくない投資家にとって魅力的な選択肢となっています。

次に、債券投資の主要なメリットについて述べます。

安全に資産運用が可能

債券は株式に比べて安全性が高く、資産を守りながら運用できるといった特徴があります。通常、満期まで保有すれば元本が償還されるため、長期的に見て安定した利回りが得られることが多いです。

株式市場の変動に対する耐性もあるため、ポートフォリオのリスク分散効果をもたらします。

ただし、投資する際には発行体の信用力も考慮し、リスクを最低限に抑えることが重要です。

定期的に利子が分配される

債券は一般的にクーポンと呼ばれる定期的な利息支払いがあり、安定したキャッシュフローを提供します。

このため、定期的な収入を求める投資家にとっては非常に魅力的だと言えます。

さらに、利子収入は事前に決まっているため、収入予測が立てやすく、資金計画も立てやすいです。

ただし、クーポンの利率が固定されている場合、金利が上昇すると相対的な利回りが低下するリスクはあります。

流動性が高い

債券の多くは市場で流通しているため、必要に応じて換金がしやすい流動性の高さが挙げられます。

流動性が高いことで、急な資金需要にも対応しやすく、資金を固定するリスクを軽減できます。

特に国債などの高信用格付けの債券は、通常、安定して取引されるため売買が容易です。

ただし、特定の企業の債券など流動性が低いものもあるため、購入前に流通状況を確認することが必要です。

債券投資はどんな人に向いている?

債券投資はどんな人に向いている?

債券投資は、比較的安定したリターンを求める人に向いている投資手法です。

市場の動向によって価格が変動することはありますが、債券は元本の返済が約束されているため、リスクが抑えられている点が魅力です。

そのため、リスクを最小限に抑えたい人や、長期的な安定収入を得たい人に適しています。

以下でさらに詳しく解説します。

できるだけリスクを抑えたい人

投資におけるリスクを少しでも軽減したい人にとって、債券投資は非常に有効な選択肢となります。

株式投資と比べて価格変動が少なく、利息収入という形で一定のリターンが得られるため、資産の安定性を重視する人に適しています。

また、元本の償還が予め決まっているため、全額を失うリスクが低いとされています。

特に債券の中でも国債や地方自治体が発行する債券は信頼性が高いため、リスクを抑えたい投資家におすすめです。

分散投資先を検討している人

他の資産運用を行っている方で、分散投資の候補を考えている人にとっても、債券投資は重要な投資先の一つです。

例えば、株式投資をされている人であれば、株式投資だけに依存するのではなく、債券投資をポートフォリオに加えることで、全体のリスクを分散させることができます。

株式市場が不安定でも、債券投資では安定した運用を提供する可能性があるため、ポートフォリオのバランスを整えるために有効です。

様々な債券を組み合わせることで、異なる期限や信用リスクを持つ資産を保有し、リスク管理を強化することが期待できます。

記事のまとめ:メリットやリスクを踏まえて判断を

記事のまとめ:メリットやリスクを踏まえて判断を

債券投資は、その安定性や定期的な利回りというメリットがある一方で、金利変動や為替の影響、信用リスクといったリスクも伴います。

リスクとリターンに関する理解を深めることで、自分にはどんな資産運用が向いているか、より適切な投資判断が可能となります。

そのため、自身の投資目的やリスク許容度に応じて、債券と他の金融商品を組み合わせるなど、多様な戦略を立てることが重要です。

また、債券投資を始めるべきか悩んでいる方は、ファイナンシャルプランナーなどの「お金の専門家」にアドバイスを求めることもおすすめです。

ファイナンシャルプランナーの多くは債券投資だけでなく、他の資産運用にも詳しいことが多いので、何が自分に合っているのかを詳しく知ることが可能です。

無料個人相談をしている相談先も多いので、資産運用の始め方に悩んでいる方はぜひ相談してみてください。

監修者プロフィール
小林裕
小林裕
一般社団法人証券相続普及協会 代表理事
大学卒業後、東証一部上場の証券会社に入社。
個人向けの資産運用コンサルティングを中心に活動し、新人賞、社長優秀賞などを数多く受賞。
退職後、資産運用だけでは本当の解決ができないという思いから、2020年に一般社団法人証券相続普及協会を設立、代表理事に就任。
終活カウンセラー1級や上級相続診断士の資格も取得し、現在はお客様の大切な資産を「ふやす、まもる、つなぐ」をモットーに活動している。
【代表著書】
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