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投資信託で損益通算はできる?運用時に損失が出た場合の対処法を解説
投資信託で損益通算はできる?運用時に損失が出た場合の対処法を解説
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投資信託で損益通算はできる!確定申告やその方法を理解し利益を最大化しよう

投資信託はプロが運用するファンドを少額で始められることもあり、投資初心者の方にとって魅力的な選択肢です。

一方で、株式の取引は市場の変動を予測することは難しいため、損失が生じる可能性も含んでいます。

投資においてはリスク管理が重要であるとよく言われます。

万が一運用損失が生じたとしても、それらをどのように処理するかがカギとなります。

本記事では、投資信託での損益通算の可否と、損失が出た場合の対処法について、初心者にも分かりやすく解説します。

損益通算とは

損益通算とは

損益通算とは、投資から得られる利益と損失を相殺することで、課税される所得を計算する方法です。

これにより、実質的な収益が少ない場合に納める税金を減らすことができます。

ただし、すべての投資商品で損益通算が認められているわけではありません。

その一つの事例がNISA口座で購入した投資商品で生じた損失です。

NISA口座の損失は、他口座での利益と損益通算できない上、後述する損失の繰越控除も不可であるため、留意しなければなりません。

繰越控除について

繰越控除とは、投資信託等で年間の運用成績がマイナスとなった場合に、翌年以降に損失の繰越を行うことができる制度のことです。

譲渡損失が発生した最も古い年の金額から控除します。

譲渡損失も期限があるためいつまでも繰越控除の対象となるわけではありません。

3年以上経過したら損益通算を行うことができなくなります。

また、損失の繰越控除を活用する場合は確定申告が必要です。

これは損失を繰り越す期間中は取引の有無に関係なく、毎年確定申告をしなければなりません。

確定申告や繰越控除のやり方に不安がある方は、税務署や税理士などに相談してみましょう。

利益にかかる税金

株式投資やFXなどをはじめとする資産運用への利益には申告分離課税が適用されます。

計算方法は、分配金や譲渡益などの得られた利益に対して「所得税(15%)+住民税(5%)+復興特別所得税(0.315%)=20.315%」が課税されます。

復興特別所得税は2037年の年末まで適応され、それ以降の税率は20%となります。

投資信託でも損益通算はできる?

投資信託でも損益通算はできる?

損益通算は税金を節約できるため、いざという時のために覚えておきたい制度ですが、投資信託で運用損失が生じた場合でも損益通算は活用できるのでしょうか。

【結論】投資信託は損益通算が可能

結論から言うと投資信託で損失を出した場合でも、損益通算を行うことが可能です。

例えば、株式投資で得た分配金や償還損益等と、投資信託での損失を相殺することができます。

【注意】NISA口座は損益通算の対象外

NISAでは得られた利益に対して税金がかからないといったメリットを有しています。

NISAでの損益通算が認められてしまうと、NISA口座を損失の「隠れ蓑」として利用することが可能となり、本来の投資促進という制度の趣旨から逸脱する可能性があるためです。

したがってNISA口座で損益通算ができないのは、非課税の利益というメリットを維持しつつ、税制の公平性を保ち、制度の濫用を防ぐためです。

以上のことからNISA口座での投資信託は損益通算ができないため注意しましょう・

運用損失が出た場合に知っておきたいこと

運用損失が出た場合に知っておきたいこと

ここまでは損益通算の概要と投資信託での損益通算の可否について解説しました。

実際に投資信託を運用する中で損失が発生しした場合はどのような対処をすべきでしょうか。

投資信託で運用損失が出た場合に知っておきたいことを以下の2点に分けて解説します。

他の投資で利益がある場合は確定申告を忘れずに

投資信託において運用損失が生じても他の投資で利益が出ている場合は税金を最小限に抑えるためにも確定申告を忘れずに行う必要があります。

また、ここで抑えておきたいポイントは「同じ所得の種類同士でしか損益通算はできない」と言うことです。

投資信託で生じる損益は「株式等に係る譲渡所得等」と言う分類に当てはまります。

通常の株式投資などは上記の分類に該当します。

一方でFXを例に挙げると、「先物取引に係る雑所得等」と言う分類になるのでこれらを合算して損益通算は不可能です。

また、後述するように確定申告が不要な場合もありますので自身の行なっている資産運用はどのようになっているか確認しましょう。

源泉徴収ありの特定口座なら自動的に損益通算される

源泉徴収ありの特定口座を活用して投資信託を行なっている場合、自動的に損益通算が行われるため、原則確定申告を行う必要がありません。

しかし、上記は一定の条件が伴います。

同じ証券会社であれば基本的に自動的に手続きが行われますが、以下の場合は確定申告を行う必要があるため、注意が必要です。

  • 損失を翌年以降3年間繰り越すとき
  • 複数の証券会社を跨いで損益通算するとき

投資信託の運用損失が出た場合は「お金の専門家」に相談を

投資信託の運用損失が出た場合は「お金の専門家」に相談を

投資信託において運用損失が生じた場合は、損益通算や確定申告のやり方を「お金の専門家」に相談することをおすすめします。

ここでの「お金の専門家」とは、ファイナンシャルプランナー(FP)や独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)などが挙げられます。

FPやIFAは投資信託をはじめとする資産運用に精通しており、運用損失が生じた際の税金の対処法や、銘柄のスイッチングなど様々な相談をすることが可能です。

また、投資信託だけでなく、保険商品なども詳しいことが多いので生活資金に関連する様々なことについて質問することができます。

以下の記事では、投資信託をFPやIFAなどのお金の専門家に相談するメリットについて解説しています。

興味のある方はぜひご一読ください。

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記事のまとめ

記事のまとめ

本記事では投資信託における損益通算について解説しました。

運用損失が生じた場合に税金の支払いを最小限に抑えるためにも損益通算の制度はぜひ覚えておきましょう。

また、投資信託では難解な用語や手続きが煩雑なケースが多々あります。

そういった場合はFPやIFAに相談しすることがおすすめです。

運用損失が生じた際の売却・解約の相談や、損益通算時の確定申告の書き方等もアドバイスに乗ってくれます。

無料相談が可能なFPやIFAも多いので困った際はぜひ頼ってみてくださいね。

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監修者プロフィール
小林裕
小林裕
一般社団法人証券相続普及協会 代表理事
大学卒業後、東証一部上場の証券会社に入社。
個人向けの資産運用コンサルティングを中心に活動し、新人賞、社長優秀賞などを数多く受賞。
退職後、資産運用だけでは本当の解決ができないという思いから、2020年に一般社団法人証券相続普及協会を設立、代表理事に就任。
終活カウンセラー1級や上級相続診断士の資格も取得し、現在はお客様の大切な資産を「ふやす、まもる、つなぐ」をモットーに活動している。
【代表著書】
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